'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月9日時点1566勝
今週は土日ともに中山で騎乗!次週の有馬記念はレガレイラとのコンビ
2024/12/13(金)
今週は土日ともに中山での騎乗。土曜のターコイズSこそ騎乗馬はあるが、テン乗りのため未知な部分も大きい。その他にも多数の乗り鞍があるが、大半が初コンビとなる。テン乗りの分、語っていただく頭数は少なくなるが、今後へ向けても好結果を期待したい。
——今週は殆どの馬がテン乗りとなりますね。土曜の中ではショウナンバシリスは新馬戦で人気を集めていました。
当時は追い切りの段階でも硬さを感じていて、実戦では大丈夫かと思ったのですが、レースでも出てしまいました。素質はあるので改めて期待します。
——所属厩舎のヤマメキングとイデアリサールは追い切りに騎乗されていますね。
ヤマメキングの追い切り自体は前走よりも良い動きでした。1200mはやってみないとわからないところはありますが、前進してもいいのではないでしょうか。イデアリサールはまだ非力なところを感じました。ただ、軽い走りはしているので、その中でどこまで、といった感じですかね。
——今の中山の芝はいい状態が続いているのではないですか。
いい状態だと思いますよ。だからと言って硬さがあるわけでもなくね。
——所属の田島俊明厩舎で言えばカピリナで年明けのシルクロードS(G3)に挑まれますね。前走時も追い切りに騎乗されていましたね。
はい、当時から馬が成長していることを感じていましたし、楽しみです。速い馬場にも対応できたのは成長しているからこそ、だと感じます。
——土曜ではコスモフレディが昇級初戦に挑みます。
昇級初戦なので、どこまでやってくれるか。間隔が空いたことで、成長してほしいですね。
——ターコイズS(G3)のイフェイオンはどうでしょうか。
初めて乗せていただきますが、この条件で勝てているのは強みですよね。あの時のような走りができればと思います。
——日曜はフランスゴデイナはどうでしょうか。
この条件は走れていますし、上手くリズムよくいければしぶとい馬だと認識しています。
——先週の阪神ジュベナイルF(G1)ではコートアリシアンに騎乗されました。
もう馬場入りからけっこうなテンションになっていましたね。話すと色々とある馬なので……ここでは説明し切れないのですが、大まかに言えば精神面が成長してくると、成績的にも安定してくるのかと感じています。本来なら掛かるくらいの馬なのに、進みっぷりからして良くなかったですからね。
——マオノアラシはどうでしたか。
久しぶりでどんな感じかと思っていましたが、道中は上手く流れに乗れていした。ただ、追ってからの反応で言えば、前の方が走りに弾みがありましたね。
——ゴールドアローンは初コンビ。展開も向きましたが、前走は力みが目立ったのでどうかなと思っていました。
追い切りから良さは感じていました。レースをしていく中でもあまり慌てさせず、じっくり最後に脚を使った方がいいのかと。いい脚で伸びてくれましたね。コーナーでは前の馬の進みが悪くなって、その影響を受けながら勝利してくれました。
——ホウオウスーペリアはコース的にも条件が合えばと思っていたのですが。
センスのある馬ですからね。このコースですし、内枠が良かったのですが、外枠の中で頑張ってくれています。
——レイピアはどうでしたか。
抑え切れず、折り合いつけられれば良かったですね。ひと息で走ってしまいました。最初は2番手でいこうかと思ったところ、ハミ掛かりが良かったのでハナへ。ハナにいったらくれてやろうと思ったのですが、内も主張してきたのは痛かったですね。口も重ためでしたし、他馬との兼ね合いもあり、難しい競馬に。しっかり乗り切れてはいないです。
——ドバイブルースは惜敗でした。
本命馬を意識して運んだのは事実ですが、いいリズムで行けました。もう少し直線で体を使えると理想です。
——バランスダンサーは6着でした。
前走で少しハミ取りが良かったようなので、あまり抑えずに気持ちよく走らせたいと感じました。道中はイメージ通りながらも、もうワンパンチでしたね。
——タマモカンパネラは新馬勝ちでした。
これは外枠が良かったです。ただ、昇級すると今後、クリアすべき課題は出てきそうです。
——ヴィンブルレーはダート替わりで勝ち切りました。
強かったですね。内枠で二の脚も速くないのですが、早目に外に出せました。器用さに欠ける面もあるので、1勝クラスになると、展開が向いて欲しいでしょうね。例えば距離を延ばした場合、対応できるかはどうか未知数、ですね。
——次週の名古屋大賞典(Jpn3)ではミッキーファイトに騎乗されます。
もっと良くなってほしいところもあり、良くなる余地も感じているので、いつも控え目に捉えてしまいますね。小回りコースも対応して欲しいところですが、古馬相手にも頑張って欲しいです。
——ということでレースと重なるので有馬記念の枠順抽選会は出席されないそうですね。カピリナ以外に関西圏に向かう予定はありますか?
シンザン記念のマイネルチケットですね。
——有馬記念はレガレイラ、ホープフルSはマスカレードボールに騎乗とのことで楽しみですね。次週もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。