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'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
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2月3日時点1583勝
新年1週目は中山金杯など18鞍!
2025/1/4(土)
新年あけましておめでとうございます。旧年中は当コラムをご愛読いただきありがとうございました。本年も戸崎圭太騎手の声を届けていきたいです。
2025年の1節目は中山での騎乗。冬場の関西圏での騎乗は以前にお伝えした予定通り。2024年は2つのG1を含む133勝をマークした戸崎騎手、さらなる活躍を期待したいです。
流れが向いてほしい中山金杯
——あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。年が替わりますが、2025年の目標はありますか?
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。2025年も変わらずなんですけれどね。一つ一つ、丁寧に騎乗して、勝ち鞍も一つでも多く伸ばしたい。そういう結果がG1などにも繋がってくるのかもしれません。
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——2024年は勝ち鞍の数では2022年にこそ及びませんでしたが、勝率などの馬券圏内率は上回っていましたね。
年々、具体的な数字への意識は薄まっているのですが、高ければ高いほどいいのは当然のことでしょうからね。日頃の積み重ねは内容であり、それが数字に現れることはいいことなのかもしれません。そういう意味でも充実してきていると感じますし、内容をレベルアップさせていければいいですね。自ずと結果につながってくるのかと感じます。
——2024年はG1でも活躍されたのではないでしょうか。
ジョッキーとしては勝ってないからあまりそういう実感は強くないですね。どうしても2、3着ですとね……。イメージ的にはいいのかもしれませんが。これがもっと勝っていれば実感していたのかもしれません。
——フェブラリーSまでG1からは遠ざかりますが、1節目から乗り鞍も多いですね。5日の話題からロンパイアやサトノレイズはいかがでしょうか。
ロンパイアは前走では馬も良くなっていたようですし、具合の良さを感じました。流れに乗り切れないけれど、道中からはいい感じで、最後もしっかり伸びてきてくれていました。サトノレイズは東京の方がいい走りはできそうですが、長丁場は向いていますね。
——アルヴィエンヌやスピリットガイド、シンフォーエバーも騎乗経験がありますね
アルヴィエンヌはモマれ弱いところがあるので、そのあたりを上手くカバーして走ることができればと感じます。スピリットガイドはこの条件で走れていますからね。間が空いているので、いい成長してくれれば。シンフォーエバーはいいスピードを持っています。道中、力むところを感じたので、上手く抜いて走れるようになるといいですね。
——中山金杯(G3)のエアファンディタは久しぶりの騎乗です。
僕が乗せてもらった時は走り切っていない印象で、原因としては性格面の難しさを感じました。こちらからレースを作っても嫌気をさしそうなイメージがありますね。それだけに展開が向いてくれればと感じます。
——ウィンダミアは前回が外枠でなければ、という結果でしたね。
外枠で厳しい展開の中、よく頑張ってくれました。前走だけで言えば、勝つには東京より中山のように感じました。時計が掛かる展開になってくれればいいですね。
——ショウナンカチドキは未勝利戦で安定しています。
中山になっても対応してくれました。あとはメンバー次第でしょうか。
——ベラジオワールドは追い切りに乗られたようですね。
いい動きをしていましたよ。まだ体が緩くて、もう少し成長してほしいところはありますが、頑張ってほしいです。
——ニヴルヘイムやアロヒアリイはどうでしょうか。アロヒアリイは見どころのある新馬戦だったように感じました。
ニヴルヘイムの前走は上手くはいっていないのですが、もう少し競馬が上手になってくれれば。本質的には東京かと思いますが、それでも安定していますからね。アロヒアリイはいい内容で勝ってくれて、期待しています。東京の方が走りやすいとは思いますが、中山もクリアしてほしいです。
——ステークホルダーはブリンカー着用からの上昇度合いは楽しみな存在ですね。
ここにきて充実していますね。前走も内容が良かったですし、昇級でペースがどう対応できるか。いい走りを期待しています。
——ジャミラヌールはどうでしょうか。
初戦から2戦目にかけて馬も良くなったことが勝利に結びつきました。前走でも好走していて、ここでも力は通用すると思います。
マスカレードボールは課題の気性面が克服ならず
——28日の競馬ではテウメッサのレースはペースが流れると思いましたが、意外な展開に感じました。
スタートを上手に出て、ある程度のポジションを獲れたのは良かったです。広いところに出した方がいい馬なのですが、出るところがなかったですね…。
最後の最後で浮上してくれたものの、分の悪い展開でした。体重が増えていたのは太さも感じなかったです。右回りは少しモタれるのが修正できれば尚良いかと思います。
——ホープフルS(G1)のマスカレードボールはどうでしたか。
返し馬は上手にいけました。しかし、待機所からゲート裏の雰囲気が良くなくて、勝手なことをやっているといった印象で、全く集中はしていなかったです。大外枠で隣の馬もいなかったのは痛かったですね。自分から走っていく雰囲気はなく、流れにはギリギリ乗れたという恰好。
それでも3、4コーナーではオッという手応えだったんです。しかし、馬場が緩くて掘れていて、バランスを崩してからは嫌気を差したのか、反応が無かったです。やはり精神面が難しいですね。
——ヴァナルガンドはどうでしたか。
ここ最近ゲートが悪くなってきているのですが、タイミングよく出られたら上手に運んでくれました。コーナーでは手応えが怪しくなる面はありますが、直線に向いてからはいい脚。あとは勝負所でのモタつきさえなくなれば、もっといい走りができそうです。
——アイアムユウシュンはようやく勝ち切りましたね。
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今回は体調も良く、返し馬も工夫して少しやりながら臨みました。ポジションもいいところで、直線は楽に抜け出しています。
——チェンジオブハートは変わり身がありましたね。
今回は馬に求めて、ゲートもある程度、いいポジションで進めるよう運んでほしい、という話でした。こちらも返し馬で工夫して上手くいきました。ブリンカーだけの効果かはわかりませんが、一連より良くなりましたね。
——リクエイは芝スタートが苦手なようでしたが。
芝スタートが苦手と聞いていた割に前目につけられました。楽な展開でしたね。あとはメンバー次第でしょうか。
——日頃からでもワイン1本を空けるという戸崎さんですが、正月の飲みっぷりはどうでしたか。
今年は昼から飲み始めていたりしましたね(笑)。具体的な量はわかりませんが、もっと飲んでるはずです。
——すぐに2週目の開催もやってきますね。今週もありがとうございました!
ありがとうございます。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。