
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

5月19日時点1624勝
東京開催2週目!日本ダービーへの権利獲得なるか!?
2025/5/2(金)
東京開幕週は5勝と好発進!今週も土日ともに東京での騎乗となったために、さらに勝ち星加算を期待したいところ。中でもプリンシパルSでは新馬戦以来のレイニングに騎乗する。国枝厩舎にとって最後のダービー出走へ権利が懸かるだけに期待が高まる。他にも騎乗数は多数。好結果を期待したい。
土日で19鞍の騎乗!
——今週もよろしくお願いします!いつも通りに土曜の話題から伺っていきたいですが、未勝利戦のナムラペルルは追い切りに乗られたようですね。
よろしくお願いします。1週前に乗せていただきました。真面目な気性で素軽いですね。上位争いをしてほしいです。
——同じく未勝利戦からヴィジブルライト、プロフェータはレースで騎乗されていますね。
ヴィジブルライトは競馬センスはあるので、東京に替わったことでいい方に出てくれれば。プロフェータは以前よりもしっかり走れるようになっていました。2100mは未知ながらも、こなしてくれそうですね。
——京王杯スプリングC(G2)はシャドウフューリーに久々騎乗されます。
以前、乗せていただいた頃は多少なりとも緩さを感じていました。それでもこの条件は走っていましたし、成績を残してきましたからね。今回も上位を目指せればいいですね。昔の印象ではゲートにあやしいところがあったり、内に刺さったりとか、多少そういう課題はあったイメージです。それでもこの舞台は得意ですよね。
——マックスキューは過去に乗られていい評価をされていた記憶があります。
新馬ではいいものを感じたのですが、スムーズには走れなかったり、力を発揮できなかったですね、脚部不安から帰ってきて、前走はユタカさん(武豊騎手)が乗っていて、注目して観ていたところテンションが高かったようですね。ということで、距離が短くなるのは良さそうです。ダートになる点はどうかな、と感じますが、芝でも時計が出る馬場より、時計が掛かる方が合うイメージを持っていました。そういう面でこなして欲しいです。
——シーリュウシーの前走は意外な敗戦でした。
乗り味の良さに反して、全くでしたからね…。原因がわからないですが、改めて期待しています。
——カニキュルはいかがでしょうか。
とにかく当日のテンション、折り合い次第でしょうか。久しぶりの分で成長してくれるといいですが。
——メリオーレムは巻き返してほしいところですが…。
前回、乗せてもらった時は走りは期待ほどもう一つの内容でしたね。この条件は昨年も走っていますし、条件替わりに期待しています。右回りで乗ったことはありませんが、左回りだと右にモタれた面が気にはなります。
——アグラードの前走は手応えだけ見れば完勝でしたね。
道中のリズムが重要な馬だと思います。この馬の展開になれば速い脚は持っているので対応してくれそうです。ただ、追って味があるというよりは、センスの良さが持ち味でしょうね。
——レイニングはここまで間隔が開いてしまいましたが、新馬は目立った勝ち方でしたね。
新馬戦はレース内容といい、調教の動きといいポテンシャルはあるなと感じました。順調さを欠いてしまったのがどうかですが、最後のダービートライアルなのでね。何とか結果出せればいいのですが。
バトルクライと昨年以来のコンビで勝利!
——先週の振り返りもよろしくお願いします!アンドアイラヴハーはダートに挑みましたね。
結論から言うと芝の方がいいですね。芝でもどちらかと言えば時計が掛かる馬場が合いそうなだけに、走ってくれるんじゃないか、という期待はしていたのですが。
——フローラS(G2)のブラックルビーはどうでしたか。
一度使って気配は良くなっていました。それと共に気持ちの前向きさが強くなっていました。作戦的にはポジションを取っていく考え。ただ、スタートがう一つで押していく中で内に入り込めなかったですね。その分、外も回ったためキツくなりました。
——東京開幕週の芝はどうでしたか。
前残り一辺倒ではなく、組み立てはしやすいですね。それと共に乗っていて楽しめました。硬さは少なからずあったのですが、芝丈が長い分で硬さをカバー、フォローできていると言いますか、ちょうどよくなっていましたね。
——バトルクライは復活を感じさせる走りでしたね。

徐々に復調気配ではあったと思いますが、いい時に乗せてもらいました。長い休みを経ての勝利ということで特別感はありますね。昔は体の使い方に良くなる余地があって、浮いちゃうところがあったのですが、そこが解消されて、しっかり伸びてくれましたよ。
——オメガウインクは東京に戻ったものの、振るいませんでした。
道中からいい感じ4コーナーでは伸びるだけという雰囲気。それが全くいつもの反応がなくて、いつもの走りはできていないんです。強いて挙げれば精神面が原因かと思いますが…。
——シンバーシアはどうでしたか。

前走より良くなっていましたね。転入初戦よりメリハリも利いて、それがレースにも繋がったと感じます。
——アスクセクシーモアは初勝利の勝ち方も見どころがありましたね。

素質は感じたけれど、良くなるのはまだまだ先かなと感じました。ただ、重賞を使って、自己条件なので無事に勝てたことは良かったです。まだまだ上は目指せるでしょうし、ユーイチさん(福永祐一調教師)の厩舎に期待ですね。本当に良くなるのはだいぶ先かもしれませんが、秋でも良くなっていそうですね。
——少し前もこの勝負服で勝たれていましたが、再びということで何よりでしたね。次走も報道されていましたね。青葉賞(G2)のホウオウアートマンはどうでしたか。
距離は長く感じなかったですね。素軽くてマジメでした。返し馬の仕草に若さがありますが、しっかり走ってくれました。
——ユキワリザクラは着差が着差だけに惜しい結果でした。
本当にそうですね。でも、今までとは違った形でもレースになったことは収穫です。スタートを出ていけなかったし、前半の追走ももう一つ。どうも気持ちが入ってなかったです。気持ちの面は休み明けの分かもしれません。違う展開で走ってくれたのは良かったです。
——シャンパンマークは新馬戦を思い出す走りでしたね。

ようやくといいますか、この馬らしい勝ち方ができました。上がり勝負だったということよりも、チークの効果が大きかったと思います。
——ゴールデンクラウドはまたしても内枠でした…。
内枠がねえ、しかも、かなりペースが落ち着いて、また窮屈になってしまいました。最後はしっかり伸びてきてくれているので残念です。
——ベラジオワールドは自己条件に戻りましたが。
スタートも出てくれて、イメージ以上の展開でした。ただ、追ってから緩さがあって、もう一つハマってこなかったです。
——ダカラフェスティヴは舞台がいいとしても、序盤の位置はヒヤっとしましたね。

それは久々の分かな。ただ、この条件は合っていますね。順当だったかと思います。
——この先は直近で言えば新潟大賞典にも乗りに行かれるようですね。1600勝記念グッズもそろそろ完成されるということですね。次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。