
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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6月1日時点1737勝
安田記念展望からダービー回顧、そしてストレイトガールについて語る
2026/6/5(金)
春のGⅠ戦線が続くなか、今週は安田記念。戸崎圭太にとっては、レーベンスティールと挑む注目のマイル戦となる。前回騎乗した中山記念の手応えを踏まえた距離短縮の狙い、そして当日のカギを握るポイントとは――。さらに土日の騎乗馬の見通しや、先週のレース回顧、ストレイトガールとのエピソードまで、リアルな感触を語ってもらった。
マイルにも魅力を感じるレーベンスティール
——今週は、安田記念(G1)にレーベンスティールと挑まれます。現時点で枠順は決まっていませんが、レーベンスティール自身は再びマイルに挑戦となります。
戸崎:中山記念の走りが強かったですね。マイルでの結果こそ残せていないかもしれませんが、この東京の1600mというのもやってみたいなという気持ちがありましたね。条件が合うか合わないかはやってみないと分からないところですが、すごくワクワクした気持ちで挑めます。
——中山記念の後にもどういった条件が良いかというのを伺った記憶もありますが、東京マイルというのは一つポイントになると感じます。追走や折り合い面などはこの条件ではどうなりそうでしょうか。
戸崎:折り合い面はこの間の中山でも大丈夫だったので問題ないと思います。東京コースでは得てしてペースが遅くなる可能性はあるのですが、G1なので流れるかな、というところですかね。だから折り合いは心配していないのですが、やはり当日はテンションが問題なのかなという感覚ですね。
——マイルに臨んだ3走前は、適性よりもとんでもないテンションだったのはパドックを見ていて記憶にあったのですが、その点、大阪杯はレースになっていたということは、クリアできたのかなと感じました。2走前に乗った際は、関東圏でのレースでしたが、精神面の難しさを感じましたか。
戸崎:そういう気性だということが頭にあるからかもしれないですが、一つ間違えれば、弾けてしまいそうな感じもありますよね。
——とはいえ今言った通り、大阪杯ではなんとか我慢できていたということを思えば、進境も窺えるのかなという感じはしますけどね。ただ、折り合いも大丈夫ではあるものの、力みかねない雰囲気からも、マイルのスピードはこなせてもいいのではないでしょうか。
戸崎:そうですね。いいなとは思っていますが、もちろん正直やってみないと分からないなという部分もあります。
——あと、以前のお話では馬場は綺麗な方がいいとのことでした。今の芝であればどうでしょうか。
戸崎:大丈夫だと思います、乾いていれば。馬場が荒れているかよりは、雨の影響があるか否かですね。以前は雨馬場でも走っていますが、当時とはクラスが違いますからね。
——毎日王冠で勝っていますが、右回りや左回りで気になる点はありますか。
戸崎:いや、特にはありません。枠順も極端ではなければと思いますね。
——東京の芝は先週からコース替わりとなりましたが。
戸崎:直線では内側を空けて走るケースが多いですね。もちろん馬場のダメージはありますが、内が必ずしも全くダメだとは思わないですね。
——JRAでは安田記念、来週は宝塚記念と続きますし、有力馬への騎乗が続くと思いますので、なんとかいい結果を期待したいところですね。
戸崎:これだけ重賞タイトルを手にしているように、能力は確かですから、あとはGⅠタイトルが獲れるように頑張りたいです!
——土曜日の騎乗馬について伺います。サトノワーグナーは継続して騎乗されます。
戸崎:前走で久しぶりに乗りましたが、少し距離が長いかなと感じたので、今回の1400mがいい方に出ればいいなと思っています。
——アオイミズホは前回初めて連対しました。
戸崎:ゲートが課題ではありますが、随分改善されてきているかなとは思います。あとはメンバー次第ですかね。
——エコールナヴァールは2走ぶりの騎乗です。ダートで勝ってきていましたからね。
戸崎:当時ダートがいいかなとは感じましたので、ダートで乗れることが楽しみです。
——あとは夏競馬のこの時期ならではですかね、53キロという斤量は。やはり大変ではありますか。
戸崎:いよいよ「始まった」なという感じですね。それでも大変まではいかないです。積極的に53キロでも乗れる、というほどではないものの、日頃から(体重を)少し気にしないといけない、という感覚です。
——この時季は、人によっては斤量的に乗れない3歳牝馬に乗れる強みもありますからね。日曜日のビーオンザカバーはどうでしょうか。
戸崎:これは道中、流れに乗れるように気をつけたいなと思います。
——マジッククッキーはいかがでしょうか。
戸崎:この馬も東京でしか走れていないのですが、東京での勝ち方が鮮やかなので、そこを引き出せればいいなと思っています。勝ちあぐねているのは気性的な部分もあると思うのですよね。少し変わったところがあるという感じですね。関西圏への輸送や、揉まれた形になった時など、そういったところですかね。それでも力は上位だと思います。
グリーンエナジーは順調さを欠いた影響があった!?
——1週前の話題になりますが、日本ダービー(G1)でのグリーンエナジーはいかがだったでしょうか。
戸崎:皐月賞の時よりも落ち着いていたかなと思います。
——返し馬やゲート裏の様子は現地で見ていましたが、これまで折り合いを懸念されていたような乗り難しさはそこまで感じませんでした。
戸崎:そうなんですよね。雰囲気は良いのかなと思ったくらいです。ゲートでは隣の馬が暴れていましたが、動じずにいられました。レースでは1コーナーで少しゴチャついてはいたのですが、その後はリズム良く行けていました。外を回りたくなかったですが、外枠の分、内に入れることは叶わなかったですね。勝った馬の後ろのポジションにはいたのですが、そこからは反応できなかったですね。
——落ち着いていた部類のテンションだったのは、やはり状態の影響もあったのでしょうか。
戸崎:いや、分からないです。
——でも、だいたい返し馬に行く前の段階から、今日は出来がひと息という雰囲気だったのでしょうか。
戸崎:いや~、そこまでは感じなかったですよ。
——とはいえ、直線であれだけ後退してしまったのは、調整過程で順調さを欠いた影響はあったのかと感じますが。
戸崎:そうですね……。影響はあるのかなとは思いますけどね。
——ファンの方々の中には、戸崎さんのグッズを着ている人が多かったですね。
戸崎:ええ、ありがたいことですね。何とかいい結果で応えられればと思いましたが……。
——その他のレースでは、フォースミラクルは3番人気だったのですが、こちらはどうだったでしょうか。
戸崎:ゲートが少しうるさくてうまく出られなかったですね。そこですね。最後は来ているので。以前もそんな懸念はありましたが。
——ロジアデレードは急遽の騎乗でしたね。
戸崎:この条件が一番合っているという感じで、好走してくれたなと思います。乗りやすかったですし、急遽の騎乗でも問題なかったですよ。
——アハルテケステークスはすごく相性がいいのですね。
戸崎:そうですね。昔から言われているので、意識にはありましたね。
——フィドルファドルは2着でした。
戸崎:前走よりも流れに乗れてというか、勝負どころであまり置かれずに、とは思っていたのですが。もう少しでした。
——バトルアックスは1番人気でテン乗りでしたが、こちらはどうだったでしょうか。
戸崎:馬の良さは感じました。ただ、緩さはあったので、そのあたりがレースにいって影響したかなという感じはします。
——ゴンファロニエーレは距離が延びましたが、勝利されました。
戸崎:レース映像だと掛かっているので、そこは気をつけたいなと思っていたのですが。返し馬に行った感じ、大丈夫そうかなとは感じました。ただ、気をつけないといけないなとは意識にありましたね。うまくスタートも切れて、道中少し遅くなったところでハミは取っていますが、許容範囲だったかなと思います。直線は力の違いを見せられたかなと思います。
ストレイトガールが急死
——先週は戸崎さんとのコンビでG1を勝ったストレイトガールが亡くなってしまったということで。ジェンティルドンナの際はコメントをされていましたが、ダービー週でもあり、改めて今週伺うことになります。突然のことでしたね。
戸崎:そうですね。スタッフというか関係者の方々は一生懸命やってくれたと思うのですが、本当に残念です。レースに乗っている感覚や、コンタクトをとっている感覚などが蘇ってくるというか。
——改めて特徴としてはどんな馬でしたか。
戸崎:素直で乗りやすくて、特に心配がなかった馬ですね。
——前哨戦で負けてガラッと変わるような。それは厩舎サイドの戦略もあってのことかもしれませんが。
戸崎:でも、いつも不安なく臨めたというのはありましたね。すごく乗りやすくて従順性も高くてという感じで、心配なくドンと臨めたなという感じでした。
——去年のYouTubeでも語っていただいていましたが、少し不安だったのは、最後のヴィクトリアマイルくらいでしたか。
戸崎:そうですね。勝ち負けは後からついてくるといいますか、必ずしもわからないことですが、臨むにあたって、折り合いだったり気性だったり、そういったところがまず心配なかったなというところで、心配がなかった馬ですかね。状態の変化などはその時その時にあったとは思うのですが。
——でも、これだけ高齢まで走れたというのは、どういった理由だと感じ取れるところはありますか。
戸崎:無駄がなかったから、あまり負担にもなっていなかったのですかね。それでも、沢山レースを経験していますし、元々丈夫だったのでしょうね。印象的なのは、僕が全然乗っていない時なのですが、北海道でけっこう使っていたなというイメージはあったんですよ。それでいて高齢まで頑張りましたからね。
——そうですね。2013年などは北海道で6戦していますからね。それこそ岩田(康誠)さんが結構乗っていたという感じの。
戸崎:ええ、そのイメージはあるんです。乗っていない時でもその印象は少し強く残っているなという感じでしたね。大変残念な知らせでしたが、心よりご冥福をお祈りします。
——繁殖牝馬としては、産駒が今もいますよね。イクイノックスが1歳、2歳がカナロアみたいですね。
戸崎:1歳はイクイノックスが種牡馬だったことは知っていました。残された産駒もストレイトガールの分も頑張ってほしいです。
——ありがとうございます。そして次週は東京ダービーにフィンガーで挑まれますが、こちらはいかがでしょうか。
戸崎:距離が延びても大丈夫だと思います。JRAでは牡馬から2冠が達成されているわけですから、それに続いてダートでも2冠を狙っていきたいなと思っています。
——前回のように、やはり逃げた方がいいという感じになるのでしょうか。
戸崎:どうですかね、行ければいいですけどね……。ただ、東京ダービーで乗れることは嬉しいですが、自分の感触では東京ダービーを逃げ切れるのかなと。
——南関東同士の東京ダービーでは、2000mになると差しや追い込みというイメージがありますね。
戸崎:ただJRAの馬が入るとまた違うので、違ってくるのかなというのもあるのですが。昔の東京ダービーは差しが決まるというイメージがすごくあります。だから、昔は絶対に慌ててはいけないというのは、常々思って乗っていました。もちろん競馬が作れる馬の方がいいのかなと感じています。
——次週は宝塚記念(G1)でダノンデサイルに騎乗されますね。今週もありがとうございました!
戸崎:ありがとうございました。
プロフィール

戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングという快挙を達成した。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネル「戸崎圭太のベリベリチャンネル」を開設。



