外枠有利の新潟直線1000mで最内枠から内ラチ沿いを通って勝利するなど、その大胆な騎乗に注目度が
日増しにアップしている永島まなみ騎手が、騎乗論から日常まで余すことなく語りつくします!
木曜は"地元"園田で交流戦を快勝!"永島家デー"にちなみ親子関係を直撃!
2023/9/15(金)
木曜は地元・園田の交流戦で逃げ切り勝ち!勢いに乗り3日間開催に挑む
——先ほど行われた園田10R・猪名川特別(取材は14日木曜夕方)をアカノストロングで逃げ切り勝ち、おめでとうございます!少しスタートが遅かったので思わず声が出てしまいました…。
ありがとうございます!元々そんなにスタートが速い馬じゃないんですけど、今日は(前に)行けそうな雰囲気だったので強めに促して出していきました。ゲートを出てからある程度のポジションを決めようと思っていましたが、周りもそこまで行こうとしなかったので、逃げることにしました。馬が頑張ってくれました!
——先週の中央競馬は2着が2回と惜しい結果でした。土曜の阪神7R・3歳上1勝クラスのドリアードは、3番手から一瞬勝ったかと思う2着でしたね。
ゲートの中でジっとできないところがある子なんです。今回もゲートの中でモタれるところがあったのですが、上手くスタートを切ってくれました。少し頭を上げて掛かってしまうところもありますが、今回は厩舎スタッフの方がハミを変えてくださって、だいぶ乗りやすくなっていたのも大きかったです。
大成さんの馬(アースクロニクル)はあんなに後ろから差してきて、強かったですね…。ただドリアードもタイムは良かったですし、頑張ってくれました。
——日曜の阪神2R・2歳未勝利のナムラエデンは直線少し外に膨れながらも2着でした。少し行きたがるような素振りもありました。
私が初めてレースで乗って逃げた時(2走前)は道中フワフワしていたのですが、前走は逆にハミを噛んでいて、少し幼いところを見せていました。なので今回は誰かを行かせて、目標を作りながら乗ろうと思っていたんです。スタートしてから池添さん(1着コートリーバウ)が逃げる形になったのでそれを見ながら進めました。
ラストは物見をしているわけではないのですが、少し外に膨れるところがあり、今後もこの部分はしっかり乗っていきたいと思います。ムチを叩くタイミングなどにも反省点がありましたね。ただ力がある馬なので、すぐ勝ち上がってくると思います。
——今週は3日間開催です。土曜、日曜、月曜とそれぞれ4鞍ずつ騎乗されます。日曜の阪神3R・2歳未勝利のエガオニナッテは、前走の新馬戦もまなみ騎手が騎乗されて4着でした。少し掛かる素振りがあるレースでしたね?
元々ハミを噛んで頭を上げやすい馬で、前走はそういう面を出してしまって体力をロスしたところがあると思います。それでも最後しっかり伸びてくれました。
——すると今回、距離短縮はいいほうに出そうでしょうか?
距離が短くなるのはいい方向に向くと思います。中間の調教に乗せていただいているのですが、ハミを噛んで頭を上げる部分がなくなってきたのも好材料です。状態はキープしてくれていると思います。
——イツモニコニコとの"笑顔対決"となりますね。
イツモニコニコに負けないように頑張ります!最後笑顔になれるよう頑張ります(笑)
——月曜の阪神6R・3歳上1勝クラスのアルムエアフォルクは、新馬戦から6戦連続でまなみ騎手が騎乗され、初勝利もまなみ騎手でした。久々の騎乗となります。
アルムは新馬の時から少しテンションが上がりやすい馬なのですが、この中間の調教ではだいぶ落ち着いていて、大人になっているように感じました。返し馬で少しうるさいところがあるので、競馬に行くと気が入りやすいところに気を付けながらゲートに向かいたいです。新馬の時から乗せていただいた子と、またコンビを組ませていただけたので頑張りたいです。
木曜は"永島家デー"!普段はそこまで話さない!?まなみ騎手の親子関係とは…
——先ほども触れましたが、先ほど園田10R・猪名川特別の勝利、改めておめでとうございます。ちょうど8R、9Rはお父さんの永島太郎調教師の管理馬が優勝したということで、今日の質問は"お父さんとの思い出"でいかがでしょう。10Rを勝利した後、お父さんとは何か話されましたか?
話して…ないですね…。なんかすいません…。
——第2回コラム、なんだか怪しい空気になってきた気がします…。普段しゃべったり連絡を取ったりすることはないのでしょうか。
全然しゃべってないですね…。最近ちゃんと話した記憶もないような…?たまに父からLINEが送られてくるんですが、私のほうが既読無視してしまっています(笑)皆さんから結構「(お父さんと)仲いいんでしょ?」と聞かれることがあるんですけど、お姉ちゃんと妹は父と仲良くしているんですが、私はそんなに仲良くしてないです(笑)
——木曜は園田でゴールデンジョッキーカップが開催されて、9Rでは永島太郎調教師がジョッキー時代の勝負服を着て誘導馬に乗られていましたが、これについても事前に話されたりしていないのでしょうか?
そもそも私知らなかったんですよ、誘導馬に乗るなんて…。
——お父さんが胴赤・黄二本輪、袖白の現役時代の勝負服を着ていたのを見て、何か感想はありませんでしたか?
現役の時より太…いえ、ふくよかになったなと思いました(笑)ただ、懐かしいなとは思いましたね。昔は自宅にもあの勝負服がありましたから。
木曜園田9Rで武豊騎手を背に管理馬が勝利した永島太郎調教師(右)
——幼少期から園田競馬場に行ってお父さんのレースを観ていたのでしょうか。
あ、私、元々園田競馬場に住んでいたんです。競馬場にジョッキーの社宅があるんですよね。今競馬学校に通っている誠ちゃん(吉村誠之助騎手候補生、父は兵庫の吉村智洋騎手)と同じところに住んでいて、小学校から帰ったら馬がいるのが当たり前という環境でした。なのでお姉ちゃんや妹と結構レースを観に行っていましたね。
——"実家"の園田に乗りにいけば、今でも皆さんがかわいがってくださるのではないですか。
ジョッキーになってから交流戦で初めて園田に乗りに行った時には、皆さん「大きくなったなあ!」とか、「久しぶり!」と声をかけてくださいましたね。ありがたいです。凄く安心感のある競馬場です。
——話を先ほどのお父さんの思い出の話に戻すと、お父さんのジョッキー時代の思い出は何かありますか?
うーん…まだ小さい時ですが、モエレトレジャー(南関、兵庫で重賞6勝)という馬がいて、トレジャーに父が乗って重賞を勝った際に口取り写真に入ったことは今でもよく覚えていますね。
——そんなお父さんと一緒に競馬に乗ってみたいと思ったことはないのでしょうか?
…あまり考えたことがなかったです(笑)
——なんだか載せてはいけない話がだいぶ多かった気がしますが、今週末の中央競馬も応援しております。また来週、よろしくお願いします。
あ、大丈夫です、笑い話として載せておいてください(笑)来週もよろしくお願いします!
プロフィール
永島 まなみ - Manami Nagashima
2002年10月27日生まれ、兵庫県出身。
父は兵庫競馬で数多くの重賞を制した永島太郎元騎手(現調教師)。父の背中を見てジョッキーを志し、幼少期から乗馬を始め、2018年に競馬学校騎手課程37期生として入学。2021年にジョッキーデビュー。
同年3月14日中京2Rでアクイールに騎乗し初勝利を挙げると、1年目はJRA7勝を挙げる。そして2年目の22年に3倍となるJRA21勝を挙げ躍進。外枠有利が定説の新潟直線1000mで、セルレアを内ラチ沿いから勝利に導くなど大胆な騎乗も多く、ファンを魅了する騎乗に注目が集まっている。趣味は映画、ドラマ鑑賞、料理。好きな言葉は「一生懸命」。常に上を目指す期待のアスリート。