外枠有利の新潟直線1000mで最内枠から内ラチ沿いを通って勝利するなど、その大胆な騎乗に注目度が
日増しにアップしている永島まなみ騎手が、騎乗論から日常まで余すことなく語りつくします!
逃げに追い込みに中京で大暴れ!その裏に隠れた"まなみの恩返し"
2024/9/20(金)
3日間開催の先週末は特別戦を2勝!追い込み勝ちに逃げ切りと鮮やかな競馬でファンを沸かせたまなみ騎手。自厩舎の2歳馬たちと挑む今週末の競馬、そしてまなみ騎手曰く"結婚できない"吉村誠之助騎手の日常で盛り上がった対談最終回まで、今週も盛りだくさんでお届けします!
特別戦2勝の大暴れ!お世話になった厩舎の皆さんへ恩返し
——先週はききょうSでの豪快な差し切りなど計2勝、おめでとうございます!
ありがとうございます!
——まずは豪快な追い込み劇を見せた先週土曜、ききょうSのスリールミニョンのお話から伺います。5頭立ての5番手追走となりましたが、まなみ騎手の想定の範囲内ではあったのでしょうか。
元々ハミを噛むところがある子で、前走距離延長で挑んだ1600mの新潟2歳Sで控える形を取ったように、今回も競馬を覚えさせるために控えてレースを進めようとは思っていました。
淳也さん(西村淳也騎手、2着ブルーサンセット)がハナに行くだろうなと思っていて、その番手でもいいかなと思ったのですが、他の馬が主張してきたりペースも落ちなかったので5番手のポジションで運ぶことになりました。
——3、4コーナーの手応えの怪しさが目立ちましたが、そこからの伸びは力強かったですね。
そうですね、3、4コーナーで馬場が悪いところに入ると急に手応えが悪くなってしまって、正直ちょっとどうかな…と私も思っていたんです(笑)
前走の新潟2歳Sでもそういうところがあったんです。走り方からすると荒れた馬場や道悪はそこまで良くないのかもしれません。それでも直線に入ってからはすごくいい脚で伸びてくれましたね。
——直線どのあたりで"これは届く!"と思ったのか伺っておきたいです。
直線向いて追い出してからミニョンの気合が入ってくれたので、あとは届くかな?と思いながら追っていました。
——新潟2歳Sからの距離短縮も良かったのでしょうか。
距離短縮も良かったですし、前走の競馬を覚えてくれていて良かったです。
——これで年末の阪神JF出走は当確に近い賞金を獲得しました。福盛オーナーも高橋康之先生もかなり喜ばれていたのでは?
左から高橋康之調教師、福盛訓之オーナー、まなみ騎手
そうですね、レースが終わってから福盛オーナーと高橋先生と記念写真を撮りに行く時に、オーナーも「ビックリしたわぁ~!」とすごく喜んでくださいました(笑)。終いよく伸びて頑張ってくれたミニョンが強かったです。
——名付け親ということでまなみ騎手の喜びもひとしおではないでしょうか。
私も嬉しかったですし、厩舎の人もすごく喜んでくださいました。しかもミニョンの担当さんが美穂さんという女性の方なんですが、ききょうSで2着だったブルーサンセットの担当さんは美穂さんのお兄さんだったんです!お兄さんは「美穂に差された~!」とすごく悔しがっていたそうです(笑)
お世話になっている担当の境美穂助手と喜びを分かち合う
——ききょうSの裏にはそんなアツい兄妹対決もあったのですね。そんなスリールミニョンですが、注目の次走はどこになりそうでしょうか?
ファンタジーS(11月2日、京都芝1400m)に行く予定です。乗せていただけるので頑張ります!たぶんその後はG1だと思います。
——先週末は中京でもう一つ、歓喜のガッツポーズが見られました。日曜の10R・納屋橋Sでは"ペイちゃん"ことペイシャフラワーに騎乗し、マイぺースの逃げでそのまま押し切り勝ちとなりましたね。
内枠2番と枠も良かったのでハナに行こうと思っていました。ペイちゃん自身一週前追い切りですごくいい動きを見せてくれていたのですが、前走から間隔もそこまで空いていない中、ペイちゃんだけでなくスリールミニョンも担当している美穂さんがうまく調整してくださったんです。
中間の追い切りの時に乗っている西岡助手も疲れが出ないように万全の状態に持ってきてくださいました。ミニョンもペイちゃんも、私というより美穂さんと西岡さんタッグの力で勝たせていただいたようなものです。
——内枠を引いた時点でスタートを決めたらハナというのは頭にあったのでしょうか。
そうですね、ペイちゃんに関しては3勝クラスに上がってからは番手からの競馬で伸びきれない感じだったんです。
なのでレース前にずっと追い切りに乗ってくださっている西岡さんが「ハナに行くか、終いに賭けるか極端な競馬をしたほうがいいかもしれない」とおっしゃっていたんです。スタートも良かったですし枠も良かったので今回はハナに行きました。
——前半600mが35.6、馬場を考えても緩めのペースでしたが、4コーナーあたりでこれはいけるかも、という思いはあったのでしょうか?
思った以上に誰も競ってこなかったですし、ペースもそこまでしんどいものではないと思いました。3、4コーナーの手応えも抜群でしたし、追ってからもしっかり頑張ってくれました!
——先週末の中京芝のレースは内を避ける馬も結構見られましたが、まなみ騎手はある程度内目を選択されていましたね。
ペイちゃんにはこれまで何度も乗せていただいて分かっている分もあるのですが、スタートしてから向正面の馬場が悪い中でもそこまで苦にせず走っていたんです。なのでロスなく立ち回るようにしました。
——ちなみに頑張った今週のペイちゃんの様子も伺いたいところです。
ペイちゃんはレースの後も穏やかで、この前のジャマンのように怒ってなかったです!レースの後ということもあってか、週明けは寝転んで爆睡してました(笑)
勝利のおやつを頬張るペイシャフラワー
※まなみ騎手ご提供
——2日連続の自厩舎での特別勝ちとなりましたが、師匠の高橋康之先生も喜んでいたのでは…
先生もめちゃくちゃ喜んでくださいました!ただペイちゃんのレースに関しては私がレース後検量室前の枠場に「勝っちゃった~!」と言いながら帰ってきたところ、先生も担当の美穂さんも口をポカーンと開けてました、「勝ったんや…」と(笑)。お二人ともビックリされてました。
2日連続勝利を挙げた師匠・高橋康之調教師とまなみ騎手
——担当の美穂さんはスリールミニョンに続き、2日連続の担当馬の特別勝ち、これは珍しいケースではないでしょうか。
そうなんです、他の厩舎の方にも「美穂さん凄いねぇ~」と言われていましたね。美穂さんからも「ありがとう~!」と言っていただいたのですが、今回の2勝は美穂さんと西岡さんタッグのおかげなんです。勝てて良かったです。
——学校生時代からお世話になっていると以前伺いましたが、いい"恩返し"になりましたね。
そうですね、私は結果でしか恩返しができないので、少しでも技術を上げて、これからも頑張りたいです。
2日連続勝利を挙げたまなみ騎手と境美穂助手のコンビ
——ちなみにペイシャフラワーの次走はどのあたりになりそうなのでしょうか。
10月27日のカシオペアS(京都芝1800m)に行く予定です、こちらも乗せていただけるので頑張ります!
——ペイシャフラワーで見事逃げ切った次のレース、ローズSではレディーヴァリューに騎乗し、2番手追走から粘って6着という結果でした。
当初は逃げようと思っていたのですが、思った以上に佑介さん(藤岡佑介騎手、3着セキトバイースト)が来たので、佑介さんに行ってもらっての競馬でした。未勝利戦を勝ってすぐだったものの、最後まで本当によく頑張ってくれました。自己条件ならすぐに勝てる力がある子だなと思います。
——長期休養明けを一度叩いたことで状態面はいかがでしたか?
良かったです、返し馬からして前回より明らかに良かったですし、道中の手応えも良かったです。ただ佑介さんが行かれるところでもう少しスムーズに運んであげられればもっと良かったです。
——ペンネーム・leyさんからの質問です。「ローズSお疲れさまでした。単騎逃げの2番手かつ集団の先頭は心理的に難しそうだなとレースを見て思いました。道中の心境や考えていたことを教えてください」とのメッセージをいただきました。
前半1000mの通過は1分くらいだったのですが、逃げた佑介さんのペースはあの馬場を考えるとちょっと速いと思い、ついていかずに2番手を追走しました。"競馬は2番手がペースを決める"という言葉があるのですが、変にリズムを崩すよりレディーのペースを崩さず運ぼうと思い、あのポジショニングになりました。
——次、自己条件で楽しみですね。
12月にまた使うようなので楽しみです!
——翌日月曜、中京1R・2歳未勝利で4着だったリリードリーマーは道中から乗りづらそうでしたが、鞍ズレとは危なかったですね…
返し馬に行った時に一度鞍がズレてしまって、レース前にゲート裏で一度鞍を置き直したんです。それでもレースでまたズレてしまって、馬にも、管理する平田(修)先生にも申し訳ないです…
——腹帯の締まりが甘かったというところなのでしょうか。
鞍を置き直しているので結構締めているのですが、スタートした後芝コースからダートコースに入るあたりでもうズレていました…。私の鞍の置き方も良くなかったかもしれません。鞍が後ろによりズレないようにはなっているのですが、今回は前にズレてしまったので…
——スタート後に鞍が前にズレるというケースは結構あるものなのでしょうか?
あんまりないですね。私の場合後ろにズレたことはありますが、前にズレたのは初めてです。月曜日は1Rで鞍がズレてしまい、8Rのファルシオンは返し馬で違うほうに行って池添さんにぶつかりそうになったり…
——月曜は色々あったのですね…
しかもこの日のメインではシゲルバクハツに乗せていただいたんですが、途中フットワークがバラバラになってしまって何かと思ったら、レース中に蹄鉄が3つも外れてしまっていたんです。1つ外れることはありますが、3つは珍しいです。
——ちなみにリリードリーマーのレースの場合、レース後裁決室で説明が求められるのでしょうか。
求められました。しっかり追えてないので見方によっては怠慢騎乗にもなります。どういうことですか?と説明は求められます。鞍がズレてしまったことを説明したのですが、平田先生には本当に申し訳ない気持ちです。今後気を付けます。
——直線最初から最後まで満足に追えていないのに4着だったリリードリーマー、こちらは次楽しみになってきますね。
次が楽しみです!全然ダートのほうがやれそうです。
——ちなみにこのレースは、スタート直後にスイングムスメの泉谷楓真騎手が落馬しかけたところから馬上に戻る離れ業を見せたことで話題になりました。ジョッキー間でも話題になったのでしょうか。
なりましたなりました!「半分以上落ちてるやん」と。泉谷先輩、体幹が凄いです。
2週連続の勝利へ!自厩舎の2歳馬たちと挑む週末
——今週も土日共に中京で、土曜は6鞍、日曜は3鞍の計9鞍に騎乗されます。いつも通り実戦、追い切りに騎乗経験のある馬をお聞きしますが、土曜1R・2歳未勝利は"ケンちゃん"こと自厩舎のケングロリアに騎乗されます。前走と同じ中京ダート1400mです。
前回は台風で雨で田んぼ状態で前が止まらない感じでした。レース後一度乗せていただいたのですが、新馬戦の時より馬がしっかりしているなと感じましたし、スタート五分に出られればもっとやれてよさそうです。
——同じくダート1400mで行われる3R・2歳未勝利では自厩舎のブレイジングスターに騎乗されますね。今回は200m距離を延ばしてきました。
トレセンにて、ブレイジングスターと
1200mだと道中もう少し抱えるところがなかったので距離延長は問題ないと思います。うまくかみ合ってくれればよりやれそうです。
——これまでコラムで伺ってきた性格面などを考慮すると、理想は外枠でしようか?
そうですね、他の馬を気にするところがあるので外枠のほうがより良さそうです。
——そういえばブレイジングスターはまだまなみ騎手が名づけたニックネームを伺っていませんでした。
ブレイジングはもうずっとブーちゃんです(笑)。出会った初日からブーちゃん、ブーちゃんと呼んでいます。普段はめちゃくちゃ可愛らしい子なんですが、最近休み明けで元気過ぎるところがあるんです。いいほうに向いてほしいところです。
——自厩舎が続きます。5R・2歳新馬はグレーターロンドン産駒の牝馬、アルサクレイグとデビュー戦を迎えます。芝マイルでのデビューとなりました。
調教でアルサクレイグに騎乗するまなみ騎手
追い切りに乗せていただきましたが、小柄な割にしっかり動けていて前向きさもあります。初戦から楽しみです!
——母テメリアイランドの子どもたちはトーホウロッキー、トーホウコマンド、エガオニナッテと全て高橋康之厩舎で、まなみ騎手は3頭全てに騎乗経験があります。同じ牝馬ということでエガオニナッテに似ているのでしょうか。
そうなんです、でもエガオとは似てないですね。結構カリカリして前向きさがあるところは似ていますが、走りはあまり似てないです。距離適性はいずれエガオと同じ1400mくらいになるかもしれません。少しずつ似てくる気がします。
目が可愛らしいアルサクレイグ ※まなみ騎手ご提供
——自厩舎の2歳馬恒例ということで、こちらもまなみ騎手が名づけたニックネームを伺っておきます。
アルちゃんですね、ネトルの"トトロ"のように、なかなか全部が変わることはないです(笑)。少しカリカリして2歳馬っぽいところはありますが、本当に一生懸命で前向きな、すごく人懐っこくて可愛い女の子です。
——まな民の皆さんが早速ネトルのことをトトロと呼んで応援していたようですよ。
そうらしいですね、レースが終わった後に担当の梶原さんがトトロの目を洗っていた時、獣医さんにも"トトロ"と呼ばれたそうで、梶原さんも「トトロちゃうわ!」と返したそうです(笑)
トレセンでも"トトロ"の愛称が定着しつつあるネトル
——2走前にまなみ騎手を背に豪快な追い込み勝ちを決めた10R・賢島特別のトーホウジュナールは、今回が3カ月半ぶりの実戦となりますね。
今の中京の荒れた馬場は合うと思います。ハンデ戦なのでこの52kgという斤量がいいほうに向いてくれればいいですね。
——日曜中京に話を移しまして、3R・2歳未勝利のメイショウセツゲツは実戦は初騎乗ではあるものの、一週前追い切りに騎乗されていました。
先週追い切りに乗せていただきましたが、すごく前向きで終いも持ったまま1F12.1が出てくれました。本当にいいスピードを持っている子です。距離短縮はいいと思いますし、スピードをうまく生かして乗れればなと思います。
——先週に続き連闘で騎乗となる7R・3歳上1勝クラスのゴーダンシングは距離短縮して今回1400mとなります。
テンに行けないところがあったので、その分が距離短縮でどう出るか分からないですが、短縮分脚が使えればなと思います。
——9R・夕月特別のコイニョウボウはこれまでの2勝がどちらもまなみ騎手の手によるもので、今回8回目の騎乗となります。コラムではお馴染みの存在です。
このクラスでももっとやれる力がある子です。小柄ですが一生懸命走ってくれる馬で、雨も荒れた馬場も苦にしませんし、うまくロスなく立ち回ってこの子らしい脚が使えればもっとやれていいと思います。
——全然関係ないのですが、今週は仲良しコンビでお馴染み、田口貫太騎手が帰国されました。お土産はありましたか?
あ、なかったです…(笑)
——え…?
別にお土産はいいんです(笑)
——もう会われたのでしょうか?
昨日トレセンで初めて会ったんですが、髪が伸びて"モンチッチ"みたいになってましたね(笑)。まだ髪切ってなかったので、「モンチッチやん」と言ってしまいました。貫太、自分でもモンチッチと言ってました(笑)
——田口騎手のお土産の話などは来週のファンの方からの質問コーナーで取り上げる予定です。皆様、関連質問お待ちしております。
対談第3弾!結婚できない!?真面目な誠之助騎手の意外な日常
対談第2弾!"みんな一番の思い出!競馬学校のサマーキャンプとは"こちら!
——そういえばまなみ騎手は誠之助騎手がデビューした時にお祝いとして鞍をプレゼントされたと伺っています。
吉村誠之助騎手(以下誠之助):もう使ってます!メインレースとかに使わせてもらってます。
永島まなみ騎手(以下まなみ):プレゼントしたものはちょっと重い鞍なんですよ。下級条件だとちょっと重いかもしれません。
誠之助:平場のレースでも使わせてもらっているんですけれど、なんかまなみさんからプレゼントしていただいた鞍はメインレースとかで使わせていただきたいっていう思いもあって…
まなみ:おー!ここ、いい話なので書いておいてください(笑)。あの鞍、誠ちゃんのデビューには間に合わなかったんですよね。
——まなみ騎手のプレゼントした鞍は、見たら分かるものなのでしょうか?
誠之助:分かります!僕のイニシャルが"S・Y"なんですけど、これが青い刺繍で入ってるんです。見てもらったらすぐ分かります。一目で分かるはずです。まなみさんからは腹帯とか全部セットでいただきました。
まなみ:「アブミは何がいい?」って聞いたら「なんでも!」って言うので、アブミは私の使ってるものと一緒です、(武)豊さんと同じやつです。
——普段お世話になっている先輩は誰ですか、という質問をいただいていまして、この次に伺おうと思っていたのですが、するとこれは…
まなみ:永島まなみですね(笑)
誠之助:本当にお世話になってます!
——まなみ騎手もデビュー時に先輩ジョッキーからプレゼントはあったのでしょうか?
まなみ:私もそれこそ岩田(望来)先輩や松山さんたちから"M・N"と刺繍の入った鞍をもらったんです。
誠之助:僕も望来さんからいただきましたね。あと安田翔伍先生からもいただきました。
——岩田望来騎手のマメさが光りますね。
まなみ:岩田先輩は本当に凄いです。
面倒見の良さに定評のある岩田望来騎手
——ちょっと話は変わりますが、普段の誠之助騎手についての質問も届きました。ペンネーム・ゆいまさんから「休みの日は寝ていると聞きましたが、寝ること以外の趣味はありますか?」というメッセージをいただいています。
誠之助:趣味、本当にないんです…寝るくらいで…
まなみ:私と一緒だ(笑)
誠之助:今は趣味はいらないかなって。競馬だけで十分というか。
——ストイック過ぎませんか?
まなみ:そうですよね、私みたいにドラマを見るとかあっても(笑)
誠之助:部屋にテレビはあるんですけど、つけないんですよ…。普通の生活を送っています。一日寝っぱなしということはないですが、休みの月曜はほぼ外出しないなんていうこともあります。あ、最近月曜は歯医者行ってます!
——ここまでの話を総合すると、ただ家と歯医者とトレセンを往復しているだけのような…
誠之助:本当にそんな感じです、あとゴロゴロしているくらいです。動画見たり、レースの映像を見たり…
——何かこの夏、新しくやりたいというものはないのでしょうか。
まなみ:私バンジージャンプしたいんだけどやらない?(笑)
誠之助:僕絶叫系は無理なんで…
まなみ:あ、そうだった(笑)。吉村誠之助の趣味探しの旅、ちょっと企画します!
——まなみ騎手は昨年夏に琵琶湖でウェイクボードをされていましたが、外で体を動かすというのはダメなのでしょうか。
まなみ:誠ちゃん、ウェイクボード楽しいよ?
誠之助:いやもう、週末体を動かしまくってるのでわざわざ月曜体を動かしたくないです(笑)
——聞いたこちらが悪い質問でした。するとインドアの趣味となりますが、まなみ騎手のような韓流ドラマ、Snow manなんていかがでしょう?
誠之助:アイドルもまったく興味ないんです…もうただただ静かに生きたくて(笑)。芸能人も全然興味なくて。
まなみ:これ、どうしたらいいんですかね?(笑)
誠之助:寝て、ごはん食べて、寝て、ごはん食べての生活でいいです。
——動物園の象あたりとあまり変わらない生活スタイルのような気もします。ちなみに好きな食べ物はなんでしょう?
誠之助:僕はカレーですね。でも自分で作るのは嫌なんです。レトルトカレーとかでも作るのが面倒くさいんで…
まなみ:ああ、本当にもう…(笑)
誠之助:お店とかに行って食べたいです。
まなみ:贅沢やなぁ。これは絶対自炊できないタイプです、スーパーにも一人で行かないタイプ(笑)
誠之助:料理できないんですよ。仕方ないです。
まなみ:結婚できないよ?
誠之助:それでもいいって言ってくださる方がいいです(笑)
まなみ:私も誰か紹介してあげたいんですけど、これだとなかなか…。真面目な子なんですけど。
——今寮暮らしとのことですが、すると食事の面はどうされているのでしょうか。
誠之助:日中のご飯は寮で出るんです。夜は出ないので、外食かコンビニか…
まなみ:これは良くないですね、いい人見つけないといけませんね(笑)
誠之助:みんなそんな感じです。食事は気を遣わないといけないとは思ってるんですが。
——誠之助騎手はイケメンということで女性人気も高いようですよ。
まなみ:そうらしいですよね、トレセンでもみんな「誠之助はイケメンだ」って言ってます。バレットの皆さんにも人気です。
誠之助:…ありがとうございます(笑)
まなみ:誠ちゃん、これは照れてますね、へへへ(笑)
——この今の表情は動画で撮っておくべきでした。さて、ファンの方からの質問をもう少し取り上げていきますと、「2人の対談を待ってました。吉村騎手から見て、まなみんはどんな人ですか」というメッセージを頂いています。答え次第でこれは先輩後輩関係にヒビが…
誠之助:どんな人…。失礼なんですが、正直何を考えてるか分からないところがある人です(笑)。話しかけにくい時があるというか…
まなみ:あはは(笑)
——これは答えの続き次第で誠之助騎手にプレゼントされた鞍が剥奪されそうです。
まなみ:私が作ってあげた鞍ですからね(笑)
誠之助:いやなんか、まなみさんは一人でいる時とかちょっと怒ってるのかなと思う時があるんですよ…
まなみ:確かに一人行動が好きですし一人ですぐ帰っちゃったりしますけど、そんな孤高の存在じゃないです!
——以前まなみ騎手は「私はまったく怒らない」とおっしゃっていました。実際怒っているように見えるだけで、怒られたことはないのですよね。
誠之助:はい、怒られたことはまったくないですね。雰囲気がなんというか…喜怒哀楽がないというか…感情がないというか…
まなみ:私、ロボットなのかもしれません(笑)
いつも笑顔のまなみ騎手
誠之助:さっきの話ですが、僕も一人でどこにも寄らず帰ったりするタイプですね。もう自宅まで一直線で。競馬終わりはもうすぐに帰ります。
——その行動パターン、どこかで聞いたことがあるような…
まなみ:私と一緒ですね(笑)
誠之助:同期とごはんに行くとかそういうことがない限り、もうすぐに家に帰ります。早く自分の家に帰って、自分の布団にくるまりたいです。
——他にはペンネーム・やとさんから、「生まれ育った園田競馬場の好きなところ、オススメスポットがあれば教えてください」という質問もいただいています。まずは競馬場の好きなところとなるといかがでしょう。
まなみ:ファンの方が入れないところではあるんですけれど、私は社宅の屋上から見る花火が好きですね。
誠之助:1、2コーナー付近の厩舎地区のところに関係者の方が競馬を見れるような場所があるんです。僕はそこから見る競馬が好きですね。
——競馬場の中や外で、ファンの方の行けるところでオススメはありますか?
誠之助:…尼崎のコストコ?(笑)
まなみ:それは確かに(笑)。競馬場の中は普段行かないのでおすすめスポットは挙げられないんですが、競馬場からちょっと行ったところにback haus IRIEっていうパン屋さんがあって、そこのクリームパンがおいしいです。
誠之助:ああ、スギドラッグのところですか。
まなみ:そうそう!
——これは地元で生まれ育たないと分からない名店ですね。ちなみに園田で騎乗された時、お二人は実家に帰ってこのような地元のお店に行かれたりはしないのでしょうか。
誠之助:しないですね…。JRAがタクシーを用意してくださっているので、終わったらすぐタクシーに乗って栗東に戻ります。実家にはまったく帰らないですね。
——ストイック過ぎませんか?
誠之助:いやいや、実家に帰ってすることなくないですか?(笑)。だったら自分の部屋でゴロゴロしたほうがいいじゃないですか。実家の自分の部屋はもう空き部屋みたいな感じなんで…
まなみ:これもまた私と似てるかもしれませんね(笑)
——レースについての質問だと、ペンネームK.Sさんから「デビューからこれまでの自分への点数をつけるとどのくらいですか」というメッセージもありました。
誠之助:30点くらいですね。前半、2カ月くらいはもったいないレースが多かったですし、今でも取りこぼしは多いです。まだまだです。
——まなみ騎手から見るといかがでしょう。
まなみ:1年目とは思えないくらい本当に落ち着いて乗っていて凄いと思います!
——他にもペンネームK.Sさんからは「海外遠征に行くならどこがいいですか?」という質問も届いています。
誠之助:まず国内で結果を出してからですが、行くならヨーロッパですね。僕の勝手なイメージですが、ヨーロッパの中でもフランスは世界で一番の競馬場があるイメージがあって、フランスに行きたいです。英語はしゃべれないですが(笑)
まなみ:私も海外に行くならヨーロッパに行きたいです。同様に英語はしゃべれないです(笑)
——さて、今年残り4カ月となりました(取材時点)。年内の目標を伺いたいです。
誠之助:とにかくケガなく、毎週毎週結果を出せるように頑張りたいです。元々今年の目標は新人賞の30勝なので、あとはどれだけ積み重ねられるかだと思います。
まなみ:私も1勝ずつ積み重ねられるように頑張ります!
——色々な質問に答えていただきありがとうございました!
まなみ:今日はすごく楽しかったです、私も誠之助に負けないよう頑張ります!
誠之助:僕もまなみさんに負けないよう頑張ります!
いつも永島まなみ騎手コラム"まなみの学び"をご覧いただきありがとうございます!コラム開始1周年、ここまでまなみ騎手に色々な質問に答えていただきました。
"ファンの皆様と共に歩む"コラムとして、これからもファンの皆様の質問を幅広く頂戴し、ご本人に聞いていこうと思っております。
競馬に関すること、そして日常生活について、永島まなみ騎手にこれだけは聞いてみたい!ということをぜひご応募ください。頂いたご質問、メッセージは上記のようにご本人に届けさせていただきます。
すべてのご応募はメールにて受け付けております。メールの件名に「まなみ騎手へ」、本文にお名前(ペンネーム)を記載の上、以下のアドレスまでご質問をお願いいたします。皆様ぜひご投稿よろしくお願いします!
manami_nagashima@keibalab.jp
プロフィール
永島 まなみ - Manami Nagashima
2002年10月27日生まれ、兵庫県出身。
父は兵庫競馬で数多くの重賞を制した永島太郎元騎手(現調教師)。父の背中を見てジョッキーを志し、幼少期から乗馬を始め、2018年に競馬学校騎手課程37期生として入学。2021年にジョッキーデビュー。
同年3月14日中京2Rでアクイールに騎乗し初勝利を挙げると、1年目はJRA7勝を挙げる。そして2年目の22年に3倍となるJRA21勝を挙げ躍進。外枠有利が定説の新潟直線1000mで、セルレアを内ラチ沿いから勝利に導くなど大胆な騎乗も多く、ファンを魅了する騎乗に注目が集まっている。趣味は映画、ドラマ鑑賞、料理。好きな言葉は「一生懸命」。常に上を目指す期待のアスリート。