第3章:芝のポイント~やっぱり先行有利 駆け引きがあるのは…?~
2017/6/16(金)
柴山雄一騎手に訊く 函館のツボ Part.2
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-:さて、コース傾向についても教えてください!まず、芝の1000m、1200mはいかがでしょうか?
柴:やっぱり芝1000にしろ、1200にしろ前が有利ですよね。ただ、芝1000の方が本当にスタートが大事になりますよね。分かり切っているけど、(スタートから)コーナーまで近いからね。
-:2歳新馬しかやらないですからね。これに使ってくる馬は折り合いも気にせず、スピード勝負というか、潜在スピード比べでしょうか。
柴:そうなるでしょうね。本当にテンのダッシュで、スタートが上手いかどうかで。そもそも芝に関しては、どうしても小回りなので本当に先行が有利ですよね。そこでスタートがどれだけといったところ。短い距離になると尚更そうですよね。
-:芝の1200で走る血統を知っていますか?
柴:いや~、知らないですね。皆が皆そうでもないけど、ファンの方のように血統分析とかそこまで気にしませんからね。(資料を見ながら)ディープも走っているようだけど、そんなに好走率は高くないかな。何かイメージがないよね。ちょっとスピードが足りない産駒だったら良いかもしれないけど。
▲昨年の函館スプリントSは3歳牝馬ソルヴェイグがV
-:そこに特化して種付けをしていないですもんね。基本的には王道といいますか。1800m、2000mはどうでしょうか?
柴:(資料を見つつ)少し気難しいイメージの産駒が多いですね。そういう意味でも、滞在の方が良いというのはあると思いますね。ハービンジャーは本当に洋芝が良いよなあ。コース自体は基本は先行だけど、1800mの方が前残りかな。2000mはまだ道中で動けたり、差しも効くとはいえ、基本は先行ですよね。内枠でテンに行ける馬がいれば有利ですよね。もちろん、揉まれるのが嫌だったら外枠でもOKでしょう。
-:ちなみに、雨が降った場合の開催はどうなりますか?
柴:土、日ばっかり雨が降っていたら、やっぱり悪くなってくるからね。
-:天侯として雨の頻度はどうですか?
柴:梅雨がないから、やっぱり少ないですよ。雨も降る時はありますが、ザーザー降りではないんですよね。モヤがかかって霧雨みたいな日があるだけで、酷い雨が少ないイメージはあります。
▲同じく昨年の函館記念はマイネルミラノが制した
-:2600m戦についても教えてください。
柴:長く脚を使えるタイプがやっぱり向きますよね。僕は好きです。道中で考えられるし、みんなも色々考えますよね。駆け引きがあるから、すごく面白いです。短距離はどうしてもスピード任せになってしまうけれど、長距離はじっくりいけますからね。周りも特に誰が動きやすいといった傾向はないと思いますが、あんまり切れる脚がないから、早めに4角先頭なんて競馬は多いですね。
-:しかも、日頃よりも周りの馬や周りのジョッキーの手の内を知った中でやる訳ですよね。人間同士でいえば、平日から顔を合わせる面々と。
柴:ですね。だから、そういう駆け引きもありますね。裏をかくこともあるし、それが面白いんですよね。
-:それでも着順が変わるというのがすごいですね。
柴:競馬やからね。流れ一つで変わってきちゃうからね。
柴山雄一騎手に訊く 函館のツボ Part.4
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▲柴山騎手は中距離戦の種牡馬成績に納得の様子でした