大波乱の皐月賞で、混戦に拍車がかかった牡馬クラシック戦線。今週の青葉賞には、大器の呼び声高いアドミラブルが出走する。3歳戦線の軸となるほどの馬なのか。POGファンの私としては、天皇賞のサトノダイヤモンドとキタサンブラックの対戦よりも、アドミラブルに注目している。

その青葉賞は他に任せ、ここでは手の届きにくい他の3歳戦を見ていく。

ソーグリッタリング
土曜日は、京都で500万あやめ賞。池江厩舎のソーグリッタリングが久々のレースになる。好メンバーだったセントポーリア賞は力負けだったが、今頃の500万は手薄になるので、そろそろ出番が回ってきてもいい頃だ。5戦目で初勝利のグラッドシエルも前走の勝ちっぷりから、格上げ初戦でも好勝負を見込める。

続けて京都を見ていこう。

未勝利芝1400m戦は、22日の未勝利戦を除外になってしまったハリーレガシー。「周囲を気にしたり幼い面があるので、馬具など色々と試している。能力は感じさせる馬だし、しっかりしてくれば走ってきそう」と音無師。年末のデビュー戦では、見事な末脚で2着に入線。その後2戦は上位人気を裏切っているが、コメントからも能力負けではあるまい。一叩きの効果も見込め、巻き返しはある。

未勝利芝1800m戦(牝馬限定)は、デビューから4、3、2着と成績を上げているエレクトロニカが優勢。特に前走は好タイム決着の2着で、調子落ちさえなければ堅い一頭だ。

東京では、500万ダート1600m戦でビービーアルボーレがJRA初勝利を狙う。「中央初戦となった前回はペースに対応できなかったが、マイルなら違うと思う。鞍上もオープン級と話しているし、かなりのところまでいけるのでは」と中舘師。前走は久々の1200mで、流れに乗れないまま終了。距離がマイルに延びることで追走も楽になろう。恐らく人気もないので、穴党の方にはお奨めだ。

GⅠ阪神JFで3着したミクロコスモスの初仔になるアンティノウスは、前走で初勝利。500万に上がっても、素質で見劣りすることはあるまい。

未勝利芝1400m戦では、ベストアクターがデビュー。1週前のウッドの時計は馬ナリのため目立たないが、動きは悪くない。母系はダイナアクトレス、ステージチャンプ、スクリーンヒーローら社台の歴史が詰まった一族で、母もオープンで活躍している。デビューは遅くなってしまったが、ここから一気に駆け上がりたい。

未勝利ダート1600m戦(牝馬限定)は、デビュー戦2着のスターズインヘヴン。半兄のセンチュリオンはオープンでも上位の馬。こちらも上積み十分で、これから兄を追いかける。

プロディジャスは、芝で3戦して上昇が見えないため、4戦目でダートを使うと3着入線。次戦は芝に戻して大敗したため、再度ダート戦を使ってきた。前走を度外視して考えたい。

新潟の未勝利芝1600m戦は、デビューから2、3着のミルキークォーツで順当か。終いが切れるので、新潟コースはプラスに働く。

日曜日のレースも京都から見ていく。

未勝利芝2000m戦には、POGでも人気になったバリオラージュが出走。12月阪神のデビュー戦は7着大敗。そこからどれだけ変わったか。調教時計は出ているようだが、まだ自分から走る気に欠けている部分もあるという。半兄はGⅠ2着が3度あるサウンズオブアース。POG期間内に1勝はしてほしいところである。

未勝利ダート1400m戦(牝馬限定)は、こちらもハープスターの半妹で期待されたアスティル。デビュー3戦が大敗で、今回は初めてダート戦を使ってきた。これがキッカケになって変わり身があればいいのだが。

続いて東京。

500万芝1600m戦は、ワールドエースの半妹マンハイムがデビュー2連勝なるか。「デビューが遅れたので初戦はどうかと思っていたが、さすがは血統馬という感じ。マイルは適性が高いと思うし、この路線はいいはず」と国枝師。そのデビュー戦だが、新馬戦が除外ラッシュのために敢て未勝利戦を選択。10番人気と評価も低かったが、大外から豪快な差し切りを決める強い内容だった。血統的にも、まだまだ前進できる器だ。

500万ダート1400m戦には、シーエーパイロット。芝のアネモネSは大敗も、ダートに戻した前走は3着。東京ダート1400mは未勝利戦で5馬身差楽勝しており、前走以上に走れる。

ハナレイムーン
最後にオークストライアルのスイートピーSは、ハナレイムーンに期待する。フラワーCは道中かかって直線は伸びなかった。ハイレベルのクイーンCでレーヌミノルあたりと差の無い競馬をした馬。落ち着いてに走れれば勝機はあるはずだ。

最後に2歳馬入厩情報。先週、堀厩舎のサトノオンリーワンを紹介したが、今度はアパパネの2番仔ジナンボーが入厩。前世代がイマイチだった堀厩舎だが、2歳世代は始動が早く、巻き返し必至だ。

他では、半兄がブラックスピネルのローズリベル、半姉がビッシュになるバランセラの15。この両キングカメハメハ産駒が目についた。新馬戦開幕まで1か月半。入厩馬も週を追う毎に増えていくので、しっかり情報をお伝えしていきたい。