今週はジャパンCウィークだが、新馬戦も楽しみな馬が登場。ダービー馬マカヒキの全弟ウーリリがデビューを迎える。そして例年好メンバーが集まるジャパンC当日の東京中距離新馬戦は、今年も良血馬が集まりハイレベルなレースが期待される。

11月24日(土)

◆東京芝1600m

クーダルジャン(牡、オルフェーヴル×ルシルク、美浦・戸田厩舎)
半兄グランシルク(京王杯AH)。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、芝コースで4F52秒台前半、1F11秒台半ばの時計を余裕をもってマークし、古馬500万と併入。2週前までは併せて遅れが多かったが、調教を積む毎に動きは良くなってきている。鞍上は岩田騎手。

アーミングエリア(牡、ロードカナロア×ラバンディエーラ、美浦・栗田徹厩舎)
母は4勝。母の姉にマルカコマチ(京都牝馬特別)がいる。調教は坂路54秒2-12秒6(強め)の時計で、2歳1勝馬のホウオウカトリーヌと併入している。

フォッサマグナ(牡、WarFront×RiverBelle、美浦・藤沢和厩舎)
母はアメリカG2勝ち馬。OBSスプリングセールで、ノーザンFが72万5000ドルで落札している。美浦ウッドで手応え十分に4F55秒台、1F13秒台前半をマークし、アルーシャ、ハウメアといった古馬を相手に併入している。好調藤沢和厩舎所属で期待感は高まる。

◆東京ダート1600m

クロスパール(牝、トーセンジョーダン×ホールロッタラヴ、美浦・勢司厩舎)
近親に今年の牝馬3冠馬アーモンドアイがいる。調教は美浦Dコースで5F69秒台後半、1F12秒台後半をマーク。デビュー戦のコースを考え、ダートで時計を出しているのは好感が持てる。

ネブローザ(牝、ゴールドアリュール×タージャススター、美浦・斎藤誠厩舎)
半姉エスメラルディーナ(地方交流・関東オークス)。坂路で追われ、最後に気合を入れられる形で53秒3-13秒1。まだトモが弱いようで、このあたりは使いながら強化されていくだろう。鞍上は鮫島騎手。

◆京都芝1400m

ラフェリシテ(牝、ルーラーシップ×シュプリームギフト、栗東・須貝厩舎)
母は5勝で、函館SS2着。「牝馬ながら馬格があって調整もしやすい。母譲りのいいスピードがあると、陣営も高い評価」とは栗東記者。調教は坂路52秒4-12秒7(強め)。併せた相手に僅かに遅れたが、動きは上々だ。鞍上はモレイラ騎手を予定。

マイエンフェルト(牝、ハービンジャー×アーデルハイト、栗東・池添学厩舎)
母のきょうだいにブエナビスタ(G1を6勝)、ジョワドヴィーヴル(阪神JF)など重賞勝ち馬が6頭いる。「1週前は時計も良かったし、いい動きを見せている。スピードもある馬で、まずはこの距離から」と池添学師。コメント通り、調教はCWで最後に軽く気合を入れる形で5F68秒台、1F11秒台後半をマークし、古馬1000万のモーヴサファイアを1秒程度追走して併入と好調教を見せた。鞍上はCデムーロ騎手。

11月25日(日)

◆京都芝1800m

ウーリリ(牡、ディープインパクト×ウィキウィキ、栗東・友道厩舎)
全兄はダービー馬マカヒキ。調教はポリトラックで一杯に追われ、6F80秒台、5F63秒台、1F11秒台半ばの時計。ピボットポイントを追走してクビ差先着している。最近はCWで時計を出していないように、まだまだ弱いところがあるようだが、それだけ上積みの余地もあるということ。現状で新馬戦を勝てるようなら、楽しみは広がる。鞍上は福永騎手。

ビザンティン(牡、キングカメハメハ×アカンサス、栗東・須貝厩舎)

母は4勝、福島記念3着。CWで一杯に追われ5F68秒台前半、1F11秒台後半。2週前もCWで6F81秒台、5F66秒台の好時計を馬ナリでマークし、好調教を連発している。鞍上は富田騎手。

ロッカーモーション(牝、トーセンジョーダン×アドマイヤセラヴィ、栗東・奥村豊騎手)
半兄ヒカルカザブエ(阪神大賞典2着)。ポリトラックで5F67秒台、1F11秒台後半を楽にマークし、仕上がりは上々。鞍上は藤岡康騎手。

◆東京芝1800m

エデリー(牡、ディープインパクト×ヴァレリカ、美浦・藤沢和厩舎)
近親にワールドエース(重賞2勝、皐月賞2着)がいる。美浦ウッドで4F55秒台、1F13秒前半をマークし、タワーオブロンドンに遅れたが、追走に無理をしていないので問題ない。9月から時計を出しており、調教量は他馬とは比較にならないほど。初戦から結果を求めたい。

エフェクトオン(牡、ディープインパクト×オヴァンボクイーン、美浦・久保田厩舎)
母はドイツのG1バーデン大賞2着。美浦ウッドで4F54秒台後半、1F12秒台後半を余裕をもってマークし、初戦から動ける態勢にある。鞍上は田辺騎手。

ラストドラフト(牡、ノヴェリスト×マルセリーナ、美浦・戸田厩舎)
母は桜花賞馬。「柔らかいフットワークで切れ味がありそう。さすが良血馬という感じで能力は高い」と斎藤助手。芝コースで強め程度に5F65秒、1F11秒台後半をマークし、動きは悪くない。鞍上はルメール騎手。

スイートウィスパー(牝、ルーラーシップ×ケアレスウィスパー、美浦・萩原厩舎)
半兄はトーセンバジル(G1香港ヴァーズ3着)。芝コースで5F67秒台、1F11秒台後半をマークも、併せた未勝利馬に1馬身遅れは少々不満。最終調教で上昇を見せたい。

◆新規入厩

エールディヴァイン(牡、ディープインパクト×ワイ、美浦・堀厩舎)
曾祖母は世界的名牝ミエスク。近親にリアルスティール(ドバイターフ)がいる。