1億5000万円超えのキタサンブラック全弟が早くも入厩!
2019/4/21(日)
今週も注目の2歳馬が続々入厩している。話題はキタサンブラックの全弟。そして新種牡馬キズナ産駒の注目馬も複数が入厩済みだ。
4月27日(土)
【新潟】
◆ゆきつばき賞(芝1200m)
マイネルアルケミー
近4走は、福島2歳S、クリスマスローズSのオープン特別を含め、すべて3着以内と高いレベルで安定。前走の雪うさぎ賞もゴール寸前に差されてしまったが、勝利まであと一歩だった。2勝目は目前だ。
◆未勝利(芝1600m)
スコッチリール
新馬戦は3着。その後3戦は馬券圏内に入っていないが、前走は6着でも勝ち馬から0・3秒差と大きく負けたわけではない。陣営は平坦コースでの変わり身を期待。中間は動きも良くなっており、今度は上位を望める。
【東京】
◆未勝利(芝1400m)
トランスアクスル
デビューは中山のダート1200m戦。2番人気に推されたが、スタートで出遅れると、最後までレースに参加できず12着と大敗した。その後は立て直し、間隔を開けて今度は芝のレースを使ってきた。母ラテアートは芝で活躍したことから、コース変わりはプラスに働く可能性も。また鞍上が前走時「距離が短い」と話していたことから、距離が1F伸びるのもいいだろう。
4月28日(日)
【東京】
◆スイートピーS(芝1800m)
セリユーズ
牝馬のディープインパクト産駒には珍しく、500キロを超える大型馬。初勝利まで4戦かかったが、勝った未勝利戦は2着に4馬身差、格上げ初戦の前走も2着に3馬身差で連勝。どちらも最後は抑える余裕があり、かなりの器を感じさせる。ここも通過点に過ぎないのかもしれない。
シングフォーユー
前走の未勝利戦は、2着に3馬身半差をつける楽勝だった。半姉シングウィズジョイはオークストライアル(フローラS)を勝っており、妹もレースは違えどオークストライアルを狙う。
【京都】
◆端午S(ダート1800m)
ケイアイターコイズ
2走前の500万はこべら賞は、スタートから3F目でも10秒台をマークする超ハイペースで逃げ、4馬身差の楽勝。この内容から前走のオープン昇竜Sも軽く突破できると見ていたが、前崩れの展開に飲み込まれ12着と大きく崩れている。稍重馬場で2度負けており、時計がかかる良馬場のほうがいいタイプなのかもしれない。
ボストンテソーロ
2走前の500万では、デュープロセスとハナ差の勝負。相手が楽になった前走は、2着に4馬身差をつける楽勝で2勝目をあげている。2走前に接戦のデュープロセスは、次戦で昇竜Sを勝ち現在3連勝中の馬。その馬との比較からも、オープンで通用するはずだ。
◆500万下(芝1800m)
キラープレゼンス
前走の忘れな草賞は、さすがに大物ラヴズオンリーユーには離されたが、2着馬とは頭差の3着に入線し、フラワーC3着のランブリングアレーには先着している。ワンターンのほうが合っているという鞍上の話から、京都芝1800mに変わるのは良さそうだ。
【東京】
◆500万下(芝1600m)
マジェスティゲート
ダートで勝ち上がったが、2走前の500万は芝のレース。かかって直線失速してしまったが、初芝とは思えぬスピードを見せてくれた。前走は折り合いに専念し、後方で脚を溜める競馬。勢いがつき過ぎ4コーナーで膨れ加減になったが、目立った脚を見せ5着まで詰めてきた。直線の長い東京コースに変わるのはプラスだろう。もう少し位置を取りに行ったうえで折り合えれば、勝機も見えてくる。鞍上は大野騎手。
ブレイブメジャー
新馬戦を快勝。格上げ初戦の500万は、シンザン記念3着のミッキーブリランテを相手に少差2着と好走した。しっかり折り合えれば、今度も好走可能だ。
◆500万下(ダート1400m)
クイーンズテイスト
芝のレースでデビューし3、6、7着と成績を下げていったが、初めて使ったダートの前走で一変。積極策に出ると、後続を最後まで寄せ付けず5馬身差の楽勝を決めた。ただ母、そして姉のトロワゼトワルは芝で活躍しており、ダートで変身したのか、逃げたことで変身したのか難しいところだ。なお、前日の新潟ゆきつばき賞(芝1200m)に出走の可能性もある。
◆未勝利(牝、芝1600m)
チャーチスクエア
新馬戦がクビ差の2着、2戦目は勝ち馬から0・2秒差の3着と勝利は近かったが、前走は12着大敗。「ノメった」と鞍上が語ったように、稍重馬場に脚を取られたのが敗因だ。デビューから3戦すべてで1番人気になったように期待の高い馬、良馬場なら反撃必至だ。
【京都】
◆未勝利(芝2400m)
アテンポラル
半兄にタンタアレグリア(アメリカJCC勝ち馬)、半姉のパララサルー(オープン特別2勝)がいる。昨年9月には栗東近くの牧場に移動していたが、調整に時間がかかり、ようやく1月末にデビューが決まったが、今度はトモに不安が出て放牧。結局デビューがここまで延びてしまった。1週前調教はCWで一杯に追われ、6F82秒台、5F67秒台半ば、1F12秒台前半をマーク。古馬オープンのアイスバブルを大きく追走し、先着して見せた。調教の動きから、いきなり好勝負できる雰囲気はある。鞍上はアブドゥラ騎手。
4月29日(月)
【京都】
◆矢車賞(芝2000m)
グランデストラーダ
フローラSに出走予定だったが、軽度の打撲で回避。出走できるレベルだったそうだが、大事をとって出走を1週延ばした。3か月ぶりとなったミモザ賞は3着も、なかなか質の高いメンバーで、この結果なら悪くない。一叩きの効果で、前走以上の結果を求めたい。
グラディーヴァ
新馬戦を快勝し、格上げ初戦の500万若竹賞は3着。フローラSで穴人気になったフォークテイルとは少差に来ている。「成長途上ではあるが、それでも実戦にいけばしっかり走ってくれる。徐々に緩さも取れてきている」と辻野助手。鞍上はMデムーロ騎手。
クードメイトル
ファンディーナ(フラワーC1着)の半妹。デビュー戦となった未勝利戦は、経験馬相手に見事な勝利を飾っている。「大型ながら動きが素軽いし、デビュー戦は期待通りの走り。良くなるのは先だが能力の高いのは間違いない」と高野師。鞍上は川田騎手。
【新潟】
◆未勝利(芝1800m)
エクセランフィーユ
新馬のある時期だったが、除外の影響を考え未勝利戦でデビュー。経験馬を相手に、勝ち馬から半馬身差の2着に入り、高い資質を感じさせた。「周囲に敏感なところはあるが、初戦で見せた最後の脚が良かった。能力はあるので、それを発揮できるようにしていきたい」と太田助手。ルメール騎手を確保し、初勝利へ向けて更に前進。
◆未勝利(芝1000m)
スカーヴァティ
21日京都芝1200m戦を予定していたが、除外されてこちらへ。初の1000m戦となるが、前走の1200m戦は逃げて2着。テンに行くスピードがあるので、1000m戦にも対応できるだろう。
◆未勝利(牝、ダート1800m)
ブラックモリオン
半兄にブラックスピネル(東京新聞杯勝ち馬)、半姉にモーヴサファイア(現5勝)、近親にマリアライト(G1を2勝)など活躍馬が多数いる一族で、当馬も期待は高かったが、デビューから3戦は6、11、5着。だがブリンカーを着用した前走では積極策で3着に入り、ようやく上向いてきた。今度もブリンカーを着用。新潟なら前へ行って粘り込むことも可能だ。
▼2歳馬入厩情報
エブリワンブラック(牡、ブラックタイド×シュガーハート、栗東・武幸厩舎)
全兄キタサンブラック(G1を7勝)。セレクトセール1億5660万円(税込)
ビアンフェ
半姉ブランボヌール(重賞2勝)、アフランシール(現2勝)、半兄エントシャイデン(現4勝)
オールザワールド
半兄ミッキーブリランテ(シンザン記念3着)、セレクトセール8640万円(税込)
リメンバーメモリー
母ドイツオークス(G1勝ち馬)。セレクトセール9720万円(税込)
プロークルサートル
半姉モズハツコイ(ファンタジーS2着)
モーベット(牝、オルフェーヴル×アイムユアーズ、美浦・藤沢和厩舎)
母はフィリーズレビューなど重賞4勝
ラヴォアドゥース(牝、ダイワメジャー×フィーリングドーン、栗東・渡辺厩舎)
半姉エールヴォア(フラワーC2着)
ヴァンタブラック(牡、ブラックタイド×プチノワール、栗東・須貝厩舎)
半姉ローブティサージュ(阪神JF勝ち馬)
ロードユリシス(牡、ロードカナロア×レディハピネス、栗東・高野厩舎)
半兄マテンロウハピネス(橘S1着)
バトーデュシエル(牡、ロードカナロア×エルダンジュ、栗東・安田翔厩舎)
半兄アドマイヤテンクウ(京成杯2着)、アドマイヤスピカ(セントライト記念3着)
キャプテンドレイク(牡、ロードカナロア×ハシッテホシーノ、栗東・今野厩舎)
母はフローラS3着
ルベルアージ
全兄はオツウ(5勝、福島牝馬S3着)
トロワシャルム
母はクイーンC勝ち馬、オークス2着。半姉トロワボヌール(交流重賞3勝)
ミレニアムクロス(牡、ハーツクライ×アドマイヤテレサ、栗東・斉藤崇厩舎)
全兄アドマイヤラクティ(コーフィールドC・豪州G1勝ち馬)、半兄アドマイヤジャスタ(ホープフルS2着)
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。