阪神では名伯楽の愛馬が登場。G1デーの中山はあのラインに注目!
2019/9/22(日)
中山、阪神の中距離の新馬戦は、どちらも好メンバー。阪神は、池江泰郎元調教師の愛馬クレアーレ、中山は友道&金子ラインのポタジェに注目!
9月28日
◆中山芝1200m
キャンディフロス(牝、マジェスティックウォリアー×ミオリチャン、美浦・黒岩厩舎)
母は1200mで4勝。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、坂路52秒8-12秒6(馬なり)で、追いかけた新馬を交わし2馬身程度先着している。行きたがるところがあるので、血統も含め1200mは向きそうだ。
ユールファーナ(牝、ジャスタウェイ×ユールフェスト、美浦・和田勇厩舎)
15日の中山芝1200mを除外され、2週延ばして同じコースでデビューとなった。調教は美浦ウッドで5F67秒台半ば、1F13秒台前半の時計を馬なりでマーク。除外されたぶん調教量も増え、仕上がり面で他をリードする。
◆中山芝1600m(牝馬限定)
レッドラルジュ(牝、オルフェーヴル×ラグジャリー、美浦・木村厩舎)
半兄ショウナンマイティ(大阪杯勝ち馬)、ゴーフォザサミット(青葉賞勝ち馬)。「ここまで順調で中身も伴ってきた。体が絞れて引き締まり、動きの質も良くなっている」と木村師。調教は美浦ウッドで5F68秒台後半、1F11秒台後半と、持ったままで終いに好時計をマーク。上同様、末脚勝負型か。鞍上は北村宏騎手
ディアコニア(牝、キングカメハメハ×デグラーティア、美浦・古賀慎厩舎)
母は小倉2歳S勝ち馬、半兄ドミナートゥス(現4勝)。美浦ウッドで67秒台半ば、1F12秒台前半を抑えてマーク。併せた未勝利馬を追走し併入している。陣営も満足の動きだったようで、デビューへ向けムードは良くなっている。鞍上は内田博騎手。
アルソリート(牝、ダイワメジャー×セメイユドゥヴォン、美浦・久保田厩舎)
半兄グッドスピリッツ(4勝)、近親コンゴウリキシオー(重賞3勝)。美浦ウッドで一杯に5F67秒台後半、1F13秒。終いが少々かかったが、まだ強い調教が少なく変わり身は見込める。
リーディングパート(牝、ハービンジャー×タイトルパート、美浦・矢野厩舎)
母は未勝利戦好タイム勝ち時に評判になった馬。調教は、美浦ウッドで一杯に4F53秒台前半、1F12秒台半ば。故障で大成ならなかった母のぶんも頑張りたい。鞍上は津村騎手。
◆阪神芝1800m
アリストテレス(牡、エピファネイア×ブルーダイアモンド、栗東・音無厩舎)
全兄フランツ(現4勝)。母の兄にリンカーン(G1で2着3回)、ヴィクトリー(皐月賞勝ち馬)。元はここでデビュー予定も、同厩のプラトンが当レースでのデビューが決まり、こちらは中山に変更。しかしプラトンが回避したため、改めて阪神千八戦でデビューとなった。調教はCWで6F81秒台、5F66秒台前半、1F12秒台前半の時計を余裕をもってマークと上々の内容。鞍上はルメール騎手。
クレアーレ(牡、ディープインパクト×ミリアグラシア、栗東・池江厩舎)
馬主が、池江泰寿師の父である池江泰郎元調教師ということで話題の馬。調教はCW5F67秒台前半、1F12秒で、古馬3勝クラスのサトノケンシロウを追走して1馬身程度先着。2週前にも好タイムを出しており、初戦から期待。
フォルステライト(牝、キングカメハメハ×タンザナイト、栗東・斉藤崇厩舎)
半兄ダンビュライト(重賞2勝)。CWで終い気合をつける程度で5F67秒台後半、1F12秒台前半の時計をマークし、古馬オープンに僅かに遅れたが相手と追走の形を思えば悪くない。鞍上は川田騎手。
レッドキュリアス(牝、ロードカナロア×ファイアマーシャル、栗東・松永幹厩舎)
母はPOGで人気になった馬、祖母は英コーンSなど北米G1を3勝。坂路55秒6-12秒4で、併せたギルデッドミラーに遅れたが、相手は来週のサフラン賞で最有力と見られている馬。こちらも無理をしていないので中身は悪くない。鞍上は福永騎手。
9月29日
◆中山ダート1200m
アルマセグレート(牝、ゴールドアリュール×シークレットルーム、美浦・高柳瑞厩舎)
半姉クラーベセクレタ(南関東の2冠馬)。美浦ウッド4Fから抑えて53秒台前半、1F12秒台後半。時計は詰まってきているが気性面に問題があるようで、レースへ行って砂を被ったときが心配である。鞍上は内田博騎手。
ロフティーピーク(牝、ヘニーヒューズ×ロフティーエイム、栗東・武幸厩舎)
母は福島牝馬S勝ち馬。1週前の阪神ダート1400m戦を予定も除外になり、こちらへまわってきた。調教は16日月曜日の坂路で53秒6-12秒7(一杯)。1週前の同じレースでデビュー予定だったミステリオーソ(新馬戦3着)に先着している。
◆中山芝1800m
クロミナンス(牡、ロードカナロア×イリュミナンス、美浦・尾関厩舎)
母は重賞3着2回、母の兄フラガラッハ(中京記念2回)。「体の作りを見ても距離には融通が利きそう。いい動きを見せているし、期待している1頭」と尾関師。調教は、美浦ウッドで5F66秒台、1F12秒台前半の時計を楽々マーク。2勝クラスの馬を先行し、併入している。元より評判の高かった馬だが、調教内容もそれに見合ったものといえる。鞍上は戸崎騎手
ポタジェ(牡、ディープインパクト×ジンジャーパンチ、栗東・友道厩舎)
半姉ルージュバック(重賞4勝、オークス2着)。「能力は確かなモノがあり、下地を作るため予定を延ばしてじっくりと調整。だいぶ動きが良くなり、力を出せる態勢が整った」と大江助手。CWで終い気合を入れる程度に5F67秒台後半、1F12秒台前半で古馬オープンのエタリオウに先着している。全兄のケイブルグラムはダート向きだっただけに、この馬も初戦の芝の走りが注目される。鞍上は川田騎手。
フェデネージュ(牝、ロードカナロア×ホワイトエレガンス、美浦・国枝厩舎)
活躍馬が多数出ているシンコウラブリイ(マイルCS勝ち馬)の一族。美浦ウッドでやや一杯に5F67秒台、1F13秒台前半で、古馬1勝クラスの馬に遅れたが、こちらは追走。2週前にはウッドで66秒台の時計を出し、時計は出ている。鞍上は武豊騎手
◆阪神芝1600m
バーグアンノール(牝、キングカメハメハ×レクレドール、栗東・池江厩舎)
母は重賞2勝。半兄ベルーフ(京成杯勝ち馬)。CWで同厩の新馬クレアーレを先行し、5F68秒台前半、1F12秒台前半の時計を出したが、相手に2馬身程度の遅れ。時計そのものは悪くなく、相手が走る馬と考えるべきか。鞍上は松山騎手。
エルスネル(牡、ロードカナロア×サンドミエシュ、栗東・西園厩舎)
坂路53秒1-12秒3(一杯)で、新馬に1馬身先着。2週前のCW調教の内容も上々で、レースへ向け準備は整いつつある。鞍上は荻野極騎手。
ナスタチューム(牝、キングカメハメハ×レディシャツィ、栗東・笹田厩舎)
母はペルーの3歳牝馬チャンピオン。坂路53秒1-12秒5(一杯)で、古馬2勝クラスの馬と併入。この時計から十分上位を窺える。
ロードドミニオン(牡、ロードカナロア×サウンドオブハート、栗東・西浦厩舎)
母は阪神牝馬Sを勝つなど10戦6勝。CW5F70秒台と全体時計は平凡だが、終いは1F12秒台前半をマーク。2週前の坂路では52秒2-12秒5と水準レベルをクリアしており、血統面からも楽しみな一頭だ。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。