ダービー目指してアザレア賞で名門の期待馬が激突!
2020/3/29(日)
ダービートライアルへ向け、アザレア賞はG1常連の友道厩舎、池江厩舎の期待馬が激突。2歳馬も、ドゥラメンテ産駒を中心に、注目馬が続々入厩。
4月4日
◆1勝クラス・アザレア賞(阪神芝2400m)
サトノシャローム(牡、ロードカナロア×シャムロッカー、栗東・池江厩舎)
セレクトセールで、2億円近い高額となった良血馬。「長く脚が使えて並ばれてからも渋太い。長めの条件が向くし、阪神コースも合っている」と池江師。1週前調教は、CWで終い1F12秒台を切る好時計を出し、日経賞出走のアイスバブルに先着。3着だった前走以上にいいイメージだ。
フライライクバード(牡、スクリーンヒーロー×シングライクバード、栗東・友道厩舎)
半姉はフローラSを勝ち、エリザベス女王杯2着。デビュー前の調教から大きな期待を賭けていたが、なかなか勝ち上がれず気がつけば3戦して未勝利。迎えた前走阪神2400m戦は、距離延長も良かったか5馬身差の楽勝。これまでの負けが信じられないような強さだった。1週前のポリトラックでの3頭併せでは、大きく先行していたノーウェアランド(未出走)には僅かに遅れたが、ダービー馬ワグネリアンに先着。余裕を持った手応えで、動きは良好だった。ここを勝てば、ダービーへの道が見えてくる。
◆未勝利(中山ダート1800m)
プントファイヤー(牡、エピファネイア×プントバンコ、美浦・手塚厩舎)
夏の札幌でデビューし、サトノゴールド(札幌2歳S2着)の2着。このレースを含め2着が3回続き、4戦目は6着と下降。すると5戦目の前走は初めてダート戦を選択。勝ち馬に3馬身半差をつけられるも2着を確保し、後続には3馬身半差。初ダート、4か月ぶりの休養明けを考えれば上々の結果だ。2戦目のダートで。更なる前進が見込めるので、今度こそ初勝利を!
◆未勝利(阪神芝1600m)
アウサンガテ(牡、ディープインパクト×アゼリ、栗東・中内田厩舎)
母はアメリカの名牝。全兄シルヴァンシャー(京都大賞典3着)、ロイカバード(重賞3着2回)、アドマイヤアゼリ(現3勝)。セレクトセールで1億5100万円(税込)。「まだ緩さはあるが、素質はかなりのモノを感じる。良くなるのは先々でも期待している馬」と片山助手。デビュー戦となった前走の未勝利戦は、後方で苦しみながら、内を衝いて上位に接近し、勝ち馬に半馬身差まで詰め寄る2着と、素質の一端を見せた。2戦目は確実に勝ち上がりたい。鞍上は川田騎手。
サンテルノ(牡、ハーツクライ×フォンタネリーチェ、栗東・池添学厩舎)
新馬戦は3着と好走も、2戦目に9着と崩れると、ダートへ路線変更し7、8着。ダートも合わないのかもしれないが、気性的な問題もありそうだ。今回は馬具を装着する予定もあり、再度の芝で巻き返しを期待したい。
4月5日
◆1勝クラス・山吹賞(中山芝2200m)
ヒシエレガンス(牡、ハービンジャー×ヴェルザンディ、美浦・堀厩舎)
「本来はいい脚が使える馬。リズムが大事になるが、リラックスして運んで本来の脚を引き出したい」と森助手。2戦目に勝ち上がったが、クラスが上がって2戦は苦戦。同じ一族で同厩舎のルフトシュトリームは2戦2勝。こちらも負けていられない。鞍上は石橋騎手。
エヴァーガーデン(牝、アイルハヴアナザー×モエレカトリーナ、美浦・高橋祥厩舎)
新馬を勝ったものの、1勝クラスは5戦して4度の2着。特に2走前の葉牡丹賞はレコード決着で、ダーリントンホール(次の共同通信杯勝利)に先着している。決め手が無いので今度も勝ち損なう可能性もあるが、力は上位なので、疲れなどが無ければ上位は堅い。
エルセンブルグ(牡、エピファネイア×アイスフォーリス、美浦・相沢厩舎)
2戦目で初勝利。その前走は、直線の短い中山で4コーナー14番手から追い込み勝ち。稍重の2200mというスタミナ戦で、12秒8-12秒5のレースを差し切ったのだから内容は濃い。母はオークス3着馬で、再度スタミナ色の強いレースになれば有利だ。
◆未勝利(阪神芝2400m)
ヒートオンビート(牡、キングカメハメハ×マルセリーナ、栗東・松田国厩舎)
母は桜花賞馬マルセリーナ、半兄は京成杯勝ち馬ラストドラフト。新馬戦2着で、早くに勝ち上がりが期待されたが、2戦目は先行・内有利の馬場を、後方から外を進めてアウト。前走も道中チグハグな競馬で力を出し切っていない。スムーズな競馬ができれば、上位を望める。
◆主な2歳馬新規入厩
バッソプロフォンド(牡、ディープインパクト×レディオブオペラ、美浦・藤沢和厩舎)
母は5勝、シルクロードS2着。全姉バルトリ、半姉レディマクベス(ともに新馬快勝)。
アドマイヤレビン(牡、ブラックタイド×ラリズ、美浦・加藤征厩舎)
半姉スミレ(4勝)、半兄ヒシイグアス(現2勝)。
アドマイヤブーケ(牝、ロードカナロア×アドマイヤオウカ、美浦・加藤征厩舎)
半兄アドマイヤキズナ(4勝)。
アルーリングギフト(牡、オルフェーヴル×アルーリングボイス、栗東・藤岡厩舎)
母は2歳重賞を2勝。半姉アンヴァル(オープン特別2勝)、半兄オールザゴー(マーガレットS1着)。
アスコルターレ(牡、ドゥラメンテ×アスコルティ、栗東・西村厩舎)
母は2勝。母の妹タッチングスピーチ(ローズS勝ち馬)、母の弟サトノルークス(菊花賞2着)、ムーヴザワールド(重賞3着2回)。
モンファボリ(牝、Frankel×フォエヴァーダーリング、栗東・須貝厩舎)
母は北米G2勝ち馬。
テンバガー(牡、モーリス×トップセラー、栗東・藤岡厩舎)
母は3勝。半兄レジェンドセラー(4勝)、プライムセラー(4勝)。近親アドマイヤジュピタ(天皇賞・春勝ち馬)、アドマイヤメイン(ダービー2着)。
テネラメンテ(牡、ドゥラメンテ×スターアイル、美浦・木村厩舎)
半兄ミッキーアイル(G1を2勝)。
テイクバイストーム(牡、キズナ×マザーウェル、栗東・武幸厩舎)
半兄タイセイトレイル(アルゼンチン共和国杯2着)、祖母シンコウラブリイ(マイルCS勝ち馬)。
ラッドルチェンドの18(牡、ドゥラメンテ×ラッドルチェンド、栗東・池江厩舎)
母の弟リアルスティール(ドバイターフ勝ち馬)、ラヴズオンリーユー(オークス勝ち馬)。セレクトセール1億7820万円(税込)。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。