ジェンティルドンナの半弟、ラッキーライラックの半弟など、名牝の弟たちが続々入厩!
2020/4/12(日)
4月18日
◆1勝クラス・山吹賞(中山芝1800m)
セントオブゴールド(牡、ディープインパクト×キューティゴールド、美浦・木村厩舎)
「前走の馬体増は成長分もあるとはいえ、まだ重め残り。それでもあれだけ動けるのだから能力はある。初の中山に対応してくれれば」と太田助手。前走のセントポーリア賞(3着)は、先行した馬が残る展開。そんな中、唯一後方から脚を伸ばして上位入線が同馬で、メンバー一番の内容だった。しかも最後に交わしたヴァルコス(4着)は、直後に1勝クラスを快勝している。1週前調教は時計、動きとも良好で、力通りなら1勝クラスは軽く勝ち上がれる器だ。鞍上はルメール騎手。
ブラックマジック(牡、ディープインパクト×ナイトマジック、美浦・戸田厩舎)
全兄にフォイヤーヴェルク(現4勝)。セレクトセールで1億円を超える高額馬。デビュー戦は5着も少しずつ前進を見せ、2走前は2着。前走は3馬身差の楽勝で、勝ちっぷりから1勝クラスでも通用しそうだ。ただ距離短縮は少々微妙な気がする。
◆1勝クラス(阪神芝1400m)
ミーアシャム(牝、キンシャサノキセキ×ダークサファイア、栗東・池添学厩舎)
1勝クラスに入って2、5着と掲示板に載っていたが、前走は10着。初めて大きく崩れたのは、1400mの距離と、重い馬場の影響。1200mへの距離短縮と、ブリンカー着用で変身に期待。
◆未勝利・牝馬限定(阪神芝1800m)
ラヴユーライヴ(牝、ディープインパクト×ラヴズオンリーミー、栗東・矢作厩舎)
全兄リアルスティール(ドバイターフ勝ち馬)、全姉ラヴズオンリーユー(オークス勝ち馬)。「まだ脚元がパンとせず、様子を見ながらの調整だが、さすがに血統馬で素質はかなり。ポテルシャルの高さに体がついてくるようになれば」と宮内助手。1週前調教はCWで6F81秒台、上り12秒台後半をマークし、3頭併せで先着。まだまだ弱いところはあるものの、調教で素質の一端は見せており、どんなデビューを見せてくれるか楽しみである。
ヴィオリーナ(牝、ディープインパクト×レディアルバローザ、栗東・中内田厩舎)
母は重賞2勝。半姉がオールフォーラヴ(忘れな草賞1着)で、POGでも人気になった馬。デビュー戦となった前走は6着も、未勝利戦にしては骨っぽい相手によく走った。2戦目で大きな変わり身を期待したい。
ラルナブリラーレ(牝、ハーツクライ×シルヴァーカップ、栗東・石坂正厩舎)
デビューから4,4,3,3着、そして前走が2着と少しずつ着順を上げている。その前走は、時計的には勝ちに等しいもので、勝ったフアナが強かった。前走に引き続き川田騎手騎乗で、今度こそ勝ち切りたい。
◆未勝利・牝馬限定(中山芝2000m)
マスターワーク(牝、ダイワメジャー×イグジビットワン、美浦・鹿戸厩舎)
メートルダール(中日新聞杯勝ち馬)の半妹。未勝利戦で2戦連続2着し、前走は勝ち上がりのチャンスも、勝負処で不利を受け力を出し切れなかった(5着)。間隔を開け、仕切り直しの一戦。土日の東西騎手移動の禁止によりルメール騎手が騎乗できることになったことは大きい。
◆未勝利(福島芝1200m)
オパールシャルム(牝、ダイワメジャー×ジルコニア、美浦・武藤厩舎)
デビュー戦は離された3着だが、2戦目は勝ち馬から0・3秒差の2着と変わり身を見せた。母のジルコニアは短距離で活躍し、準オープンまで行った馬。母の弟レオンビスティーはファルコンSで2着。この馬も短距離で出世を目指す。
4月19日
◆1勝クラス(阪神芝2000m)
メラーキ(牡、ハーツクライ×レツィーナ、栗東・友道厩舎)
ノーザンF生産馬だが、セレクトセールを通さずに大塚亮一氏が馬主という流れで注目された一頭。デビュー前の調教内容から素質は感じられたが、初勝利まで3戦かかってしまった。友道厩舎は、春になると一気に成績を上げる馬が多く、3月以降3歳のオープンや1勝クラスのレースを勝ちまくっている。この馬も格上げ初戦からマークが必要だ。
◆未勝利(阪神芝1600m)
アーモロート(牝、ルーラーシップ×クッカーニャ、栗東・西園厩舎)
月の京都でデビュー。4番人気に推されたが、重馬場に苦しみいいところがないまま14着で終わっている。これまでは抑えた調教が多かったが、叩いた今回は一杯に追って坂路で上り12秒1~12秒2の速い時計を連発し、変わり身が窺える。良馬場を条件に見直したい。
◆未勝利(福島芝2000m)
アステロイドベルト(牡、ルーラーシップ×サトノジュピター、栗東・池江厩舎)
デビューから4戦2,2,3,2着と、勝利まであと一歩の競馬が続いている。「器用に走れる馬なので福島も合うと思う。もうひと押しほしいが力は上位」と兼武助手。前走は少し距離も長かった模様(2200m)で、距離が1Fでも短縮するのは大きい。調教での動きは活発で、調子は良好。好位で競馬ができるので、福島コースに変わるのプラスだ。
◆2歳新規入厩
スレイマン(牡、キングカメハメハ×ドナブリーニ、栗東・池添学厩舎)
母はイギリスG1勝ち馬。半姉ジェンティルドンナ(G1を6勝)、ドナウブルー(重賞2勝、ヴィクトリアマイル2着)。
グランメテオール(牡、ダイワメジャー×ライラックスアンドレース、栗東・松永幹厩舎)
半兄ラッキーライラック(GⅠ3勝)。
ドゥラモンド(牡、ドゥラメンテ×シーズインクルーテッド、美浦・手塚厩舎)
半兄サンデーウイザード(新潟大賞典勝ち馬)、半姉ヒーズインラブ(ダービー卿CT勝ち馬)。
ハッピーオーサム(牝、ディープインパクト×ウィラビーオーサム、栗東・藤原英厩舎)
母は北米G1勝ち馬。半兄シンプルゲーム(3戦2勝)。セレクトセール1億1340万円(税込)。
グランデフィオーレ(牝、ドゥラメンテ×グランデアモーレ、栗東・藤岡厩舎)
半兄グランデマーレ(2戦2勝)。
アルビージャ(牡、モーリス×アロマティコ、美浦・手塚厩舎)
母は6勝、秋華賞3着。
サヴァニャン(牝、ディープインパクト×サマーハ、栗東・藤原英厩舎)
半兄シャケトラ(G2を3勝)。セレクトセール2億2680万円(税込)。
アレクサンドロス(牡、ハーツクライ×オールザウェイベイビー、栗東・須貝厩舎)
半兄ゴスホークケン(朝日杯FS勝ち馬)。セレクトセール8856万円(税込)。
セレスタの18(牡、ハーツクライ×セレスタ、美浦・国枝厩舎)
全兄ダノンセレスタ(現1勝)。セレクトセール1億1340万円(税込)
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。