早期デビュー組の目玉が東京新馬に登場!
2015/6/7(日)
さて今週は、早期デビュー組の目玉と言えるミュゼモーゼス(牡、美浦・大江原、父ダイワメジャー×母チャールストンハーバー)が、東京芝1800m戦に出走予定だ。
3日の調教では併せた相手に先着したものの、終いは一杯で伸びももう一つ。それまでの調教に比べると不満が残るが、中間ソエが出て調整を軽めにした影響もあったのかもしれない。今週の調教をよく見ておかないといけないが、本来のデキならば初戦から勝ち負けは間違いあるまい。
- ミュゼモーゼス
- 牡、美浦・大江原、ダイワメジャー×チャールストンハーバー
▲調教中のミュゼモーゼス
東京のマイル戦で、血統的に注目したいのがクードラパン(牝、美浦・久保田、父ダイワメジャー×母ルシルク)。半兄のグランシルクはニュージーランドTで2着し、NHKマイルCで1番人気になった馬。その兄はデビューが11月末だったが、妹は半年近くデビューが早いように順調に調整が進んでいる。3日の調教は横山典騎手が騎乗して4Fから55秒台、最後1Fが13秒台を馬ナリでマーク。1週前にしては軽いが、2週前には4F53秒0-12秒8を出しており、仕上りは悪くないようだ。同レースにはアイスフォーリスの半妹リリカルホワイト(牝、美浦・相沢、父ダイワメジャー×母リリウム)も出走を予定。こちらは1週前にウッドで一杯に追われ67秒-13秒0をマーク。この馬も初戦から行ける態勢だ。
- クードラパン
- 牝、美浦・久保田、ダイワメジャー×ルシルク
次週以降組で目立つのは、やはりプロディガルサン(牡、美浦・国枝、父ディープインパクト×母ラヴズオンリーミー)。ウッドで追われ、同厩の評判馬テオドール(牡、父ハービンジャー×母アンブロワーズ)に先着している。順調に行けば20日の東京でデビューとなる。
動きが目立っているのはオデュッセウス(牡、美浦・手塚、父ファルブラヴ×母ライツェント)。手塚厩舎では早くに3頭が入厩し、個人的にはアッラサルーテ(牝、父ダイワメジャー×母ラタフィア)に大きな期待をかけていたのだが、これが調教で動けず。逆にノーマークだったオデュッセウスのほうは好調教を連発している。3日はウッドで67秒0-12秒8(馬ナリ)の時計で、同厩のメロメロパンチに先着。母の兄にランフォルセ、ノットアローン、母の弟にノーザンリバー、そして一番姉の仔にダービー馬ロジユニヴァースと、一族は活躍馬が多数出ており血統背景は十分。馬主のユアストーリーは手塚厩舎とのラインでアイムユアーズが出ており、こちらの背景もいい。
- プロディガルサン
- 牡、美浦・国枝、ディープインパクト×ラヴズオンリーミー
- オデュッセウス
- 牡、美浦・手塚、ファルブラヴ×ライツェント
栗東ではレッドリヴェールの半弟レッドヴェルサス(牡、栗東・須貝尚、父スウィフトカレント×母ディソサード)が目立ってる。先週の坂路で53秒6-12秒6(一杯)。デビュー予定の28日まで時間があり、現状でこれだけの時計を出せれば有望だ。
ちなみに同レースは現時点でポルトフォイユ(牡、栗東・高野、父ディープインパクト×母ポルトフィーノ)、ゴールドラッシュ(牡、栗東・池江寿、父キングカメハメハ×母ラティール)ら良血馬が出走を予定。宝塚記念と同日の芝1800m戦という状況を考えると、他にも期待馬が出てくると思われ、夏一番の注目新馬となりそうだ。
新規入厩組に目を向けると、楽しみな馬が3頭。まずはG1馬ショウナンアデラの全弟アフェクテューズ(牡、美浦・手塚、父ディープインパクト×母オールウェイズウィリング)。姉同様新潟デビューか。
リーチザハイツ(牝、栗東・松田博、父ディープインパクト×母ドバウィハイツ)は、松田博調教師が来年の2月で引退なので、阪神JF狙いか。小柄な馬体で、もう少し成長が欲しい。
スピアザゴールド(牡、美浦・久保田、父ネオユニヴァース×母キューティゴールド)は半姉が秋華賞勝ち馬ショウナンパンドラで、近親のフェイムゲーム、ベルーフが活躍するなど活力ある一族。この馬も覚えておきたい。
▲先日は全兄のヒットザターゲットが目黒記念を制したばかり 調教中のゴールドラッシュ
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。