遅れてきた大器サトノケンシロウがデビュー!
2016/1/31(日)
ちなみに新馬戦当日のメインきさらぎ賞には、同じ馬主の里見氏が所有するサトノダイヤモンドが出走予定。サトノケンシロウも抽選を突破し、POG人気馬2頭の揃い踏みを見たいものである。
いよいよデビューを迎えるサトノケンシロウ
血統で負けていないのはアルマンディン(牝3、栗東・音無厩舎)。半兄にリアファル、クリソライト、半姉にマリアライトと兄姉にはGⅠ級の馬が並ぶ。坂路で53秒1-13秒0を出し、きさらぎ賞を予定しているノガロとの併せ馬もほぼ互角の動きと仕上がりは悪くない。ただ除外も考慮に入れ、少し余裕も残している感もある。
同じように除外を考えて来週も視野に入れているのがマクスウェル(牝3、栗東・藤岡健厩舎)。こちらは半兄にスズジュピター、いとこにバティスティーニがいる。CWで6F84秒台を出しており、抽選で通っても対応できるだけの仕上がりにはあるようだ。
次の2頭は先週除外になっており、高確率で今週は出走できる組。ロードブレイド(牡3、栗東・高橋忠厩舎)は、坂路で53秒8-12秒3と、1週伸びたぶん動きも良くなってきた。レッドミモザ(牝3、栗東・松永幹厩舎)は、母がGⅠ2勝のフラワーパーク、半兄に安田記念2着のヴァンセンヌがいる。調教の動きが少々緩慢だったが、この馬もレースが延びたせいか坂路54秒0-13秒0(強め)と以前よりは良くなってきた。ただ勝ち負けするには、もう少し時計を詰めておきたい。
ロードブレイドは先週除外の分調教を積めた
前日のダート1800m戦も血統馬が2頭。エンパイアブレイク(牝3、栗東・松田国厩舎)は、母がフラワーCを勝ち、桜花賞3着など5戦3勝で引退したトレンドハンターだ。「少々馬場が重たくても稽古はしっかり動くし、高い能力を感じる。父系の血統からもダートは走りそう」と松田国師。鞍上はMデムーロ騎手を予定。1週前のCWは軽めだが、2週前の坂路では軽く52秒3を出して能力の片鱗を見せている。
デイジーフローラ(牝3、栗東・音無厩舎)は、芝、ダートで重賞を勝っているブラボーデイジーの初仔。坂路では52秒9と時計は水準のものが出ている。
調教で目立つのはクールフォルム(牡3、栗東・吉村厩舎)。CWで6Fから84秒5-68秒4-12秒4の時計を余裕を持って出しており、初戦から勝ち負けが期待できる。
東京は芝1800m戦は、東京RHの2頭。レッドアルソード(牡3、美浦・藤沢和厩舎)は、半兄にオープン馬のスーパームーン、グラッツィアがいる。「ステイゴールド産駒で体つきは細く見せるが、走らせるとフットワークが大きい。素質は確かと思うし、レースにいっても期待している」と津曲助手。鞍上は柴田善騎手を予定している。
先週除外のレッドイグニス(牡3、美浦・鹿戸雄厩舎)は、半兄にすみれS勝ちのロッカヴェラーノがいる。時計は目立たないが、しっかり調教は積まれており、仕上がり面に不安はない。
東京ダート1400m戦には、注目のベストマッチョ(牡3、美浦・手塚厩舎)が予定。ウッドで外目をまわって67秒5-12秒4をマークし、単純な時計の比較なら新馬前の同厩ハートレーよりも速い。馬場オーナーと手塚厩舎のラインで外国産馬はここまで3頭おり、アジアエクスプレスがGⅠ勝ち、他の2頭のアジアンテースト、オホーツクも3勝と活躍馬ばかり。ベストマッチョにも大きな期待をかけていいだろう。
調教助手も太鼓判を押す素質を持つレッドアルソード
新規入厩で目立つのは2頭。ジョンブリアン(牡3、栗東・池江寿厩舎)は、半兄に重賞2勝のマルカシェンク、現在3連勝中のガリバルディ、半姉に重賞勝ち馬ザレマがおり、POGではお馴染みの良血だ。骨瘤が出るなど軽い不安が度々あってデビューが遅れてしまった。何とかダービーに間に合わせたい。
ラヴアンドドラゴン(牝3、栗東・藤原英厩舎)は、全兄にダービー馬ディープブリランテがいる。同馬の後はきょうだいから活躍馬が出てきていないが、このあたりで一族復活を示したい。
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。