初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『マダムジェニファーの写真が大量に送られてきた』
2022/3/3(木)
競馬ファンの皆様、これがマダムジェニファーの本来の姿です。
血統は父ヘニーヒューズ×母カールファターレ。父の代表産駒はアジアエクスプレスやモーニンなど。ダート適性が強いイメージで、母はさかのぼればダイナカールの名前が出てくるエアグルーヴの親戚です。兄弟にはシークレットランやアドマイヤルプス(全兄弟ですね)なんかがいる良血、華麗なる一族といってもよいのではないでしょうか?
そんなマダムジェニファーの初仔は勿論ジャスタウェイ産駒です。
ジャスタウェイ×マダムジェニファーの牝馬……。さてどうしたものでしょうか?ほかにも待望のジャスタウェイ×イイナヅケの男の子、ハービンジャー×オツウの牝馬もスタンバイ。とにかく良い名前をつけてあげなければという気ばかり焦って何も良い名前が浮かんでこない。どうしたものかと思ってうだうだしているうちに気がつけばもう春。クラシックが始まりあっというまにダービーが終わって2歳新馬戦が始まってしまうのです。
マダムジェニファーの初仔……一体どんな名前をつければいいのだろう。マダムジェニファー、番組の中の彼女はごろつきたちが巣食う子供が絶対に近づいてはいけなさそうなバーのオーナーで情報屋でもありリュウセイの良き理解者という設定でした。
なんていうか海外や裏世界の情報を知るのに必要かと思って出したのですが、僕以外の脚本家は誰も彼女を使ってくれなかったのはほろ苦い思い出です。情報といってもあいつは危険だとしか言ってくれないのと情報屋という割には「きたのかい?」「いくのかい?」と質問が多い情報屋だったので、あまり役に立たないというのが主な原因だともいえそうですが、僕の中の予定ではもっと頻繁に出番があるはずでした……。
そもそも何故私は彼女にマダムジェニファーなんて名前を付けたのだろうか?きっと何か理由があったに違いないと遠い過去を振り返ってみてみたのですが、特に理由なんてものはなく、なんとなく響きが良かったからつけただけのような気がします。元ネタのキャラがなんとなくなら愛馬のほうもなんとなく……というか、それほど無理して母親がジェニファーだからといってカブトボーグから引っ張ってくる必要もないのです。
とはいえ、せっかくですので何か良い名前をつけてあげたいという気持ちはあるのです。もし子供が良い感じで走ってくるとしたら尚更良い名前を付けなければと思うのは親心というやつでしょう。とまあそんな感じで、堂々巡りで漠然と良い名前をつけなければと考えている今日この頃。どんな名前がつくかは現時点ではまったくの白紙状態ですのでこうご期待です。
というわけで愛馬情報を、まずは今週出走予定のカリボール。日曜阪神の10Rに出走予定です。良績のある阪神コースで巻き返しを期待します。鞍上はギャロップの馬柱によると現在好調の岩田望来騎手。
そしてずっと休養が続いているマジカルステージも今月中には北海道を移動できるのでは、とのコメントが来ています。長い休養でしたが慎重に、慎重に進めてきてくださったお陰で万全の態勢で戻ってきてくれるはず。休養前の感じであれば1勝クラスはすぐにでも勝ち上がってくれそうでしたので復帰後の飛躍をすごく期待しています。
そして3歳のジャスコ、すでに尾形和幸厩舎に入厩済みです。ふっくらして良い感じで戻ってきてくれましたとのコメントをいただいておりますので、きっと巻き返してくれるでしょう。すでに入厩済みですので近いうちに使ってくることになるはずです。なんとか次走でめどが立つ走りをしてほしいですね。
もう一頭の3歳、キングロコマイカイは吉澤ステーブルで調整中、筋肉がついてきたとのことですのでひとまわりふたまわり強くなって競馬場へと戻ってきてくれるはずです。次走は恐らくダートを使うことになるはずです。良い結果が出てくれることを望みます。
そしてまだ名前のついていない2歳馬たち、イイナヅケの20(牡)はすでにコンスタントに15秒ペースで坂路を駆けあがっており、早いうちに移動できそうとのこと。オツウの20、マダムジェニファーの20も順調です。オツウの20は辻牧場さんの育成施設で。マダムジェニファーの20はファンタストクラブから岐阜の山岡トレセンへと移動済み。移動前には16秒ペースで坂路調教していたようですのでこちらも早い段階で栗東へと移動できるのではないでしょうか?
とまあ愛馬の近況を交えつつ、今回はマダムジェニファー祭りという感じの更新でした。なかなか個性的な更新だったなと自画自賛しておりますが、全国のボーガーの皆様、ご堪能いただけたでしょうか?というわけで『人造昆虫カブトボーグV×V』ブルーレイボックス。3月25日発売です。僕もサンプルが届くのを楽しみにまっていたいと思います。
カブトボーグ | ソニー・ピクチャーズ公式 (sonypictures.jp)
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。