初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ヒヒーン新潟2歳ステークスへ!』
2023/8/23(水)
皆さん、こんにちは。ライター大和屋です。我が愛馬ヒヒーンが新潟2歳ステークス(G3)に挑戦します。
一週前追い切りは3頭合わせで2歳馬ばなれしたかなり良い時計を叩きだしました。今年も須貝厩舎の2歳馬の快進撃は続いていますし、厩舎の勢いに乗っていきたいところです。そんな良い流れでの重賞挑戦ですのでおのずと期待は高まるばかり、ここで賞金を加算できればクラシックへの切符を手に入れたも同然というか出られます。
今回、賞金を加算しておけばG1へ向けてどんなローテーションでも組めるようになりますし、出たいレースに出られないなんて悔しい思いもしないで済むようになるのです。
ジャスタウェイの時は断然の1番人気でしたが先に抜け出したモンストールを捕まえられずに2着でした。悔しい思いをしましたので今回はなんとか先頭でゴールして欲しいですね。ヒヒーン以外にも凄い調教をしている馬が何頭もいるようですが、2歳の人気なんてものはあってなきがごとくです。
どんなに強くてもレースで若さが出れば力は発揮できませんしどの枠に入るかでも結果は大きく変わってくる馬も多いのではないでしょうか?それはヒヒーンも変わりませんが、前走のような上手な競馬をしてくれればきっと良い結果を出してくれるのではないかと思っています。
今年の我が愛馬達の必勝パターンはすべて好位抜け出しです。今回もヒヒーンには良いタイミングで抜け出して後続の追い込みを完封して欲しいです。須貝厩舎の重賞50勝目がリーチとどこかに書いてありました。そんなメモリアルな重賞勝利、我が愛馬が決めてくれればいいよねーなんて思っております。
新馬戦も2番手からの抜け出しだったヒヒーン
そしてもうひとつ、鞍上の酒井学騎手について、前にも書きましたが新馬戦を勝った時の酒井騎手の笑顔の素晴らしさ。パドック、返し馬、レース、装鞍所、ウィナーズサークル。どのシーンを見ても笑顔でヒヒーンを見つめていました。きっと今回もヒヒーンを優しくエスコートしてくれるはずでございます。これから先も連戦連勝でずっとコンビを組んでいってくれればと個人的には妄想しています。
さらにはこれからのジャスタウェイの種牡馬としての生き残りを考えると、是非とも結果を残していって欲しいです。今回だけでなくこれより先どんどんと大きな所で結果を残しもう一回ジャス君をつけてみようと生産者の皆さんが思ってくれるように馬主ともども頑張っていく所存でございます。
須貝先生はゴールドシップやソダシのことを語る時、いつも「もう自分たちだけの馬ではないので」と繰り返しておりました。G1を勝った馬で人気のある馬だからこそそういう言い方になるのでしょうが、ヒヒーンも是非続いてくれるといいなぁなんて妄想しております。
「ヒヒーンはもう自分たちだけの馬じゃないので」知らない人が聞いたら、なんだそれ間違いなし。それにはとにもかくにも週末のレースを勝って通過してもらわねばならないのであります。
そうすれば年末のG1の時の共同記者会見でインタビュアーの方と須貝先生に真面目な顔をしてヒヒーン、ヒヒーンのクロストークを行わせることができるのです。
そのためにはまずは日曜の実況の皆さんにヒヒーン、ヒヒーンといなないてもらいましょう!実況のアナウンサーの人がヒヒーンヒヒーン連呼するようなことになれば、世の中もヒヒーンってなんなんだとなること間違いなし。
ゴール前でヒヒーンの馬券を握り締めたお客さん達がヒヒーン、ヒヒーン叫んでくれれば今までにない競馬の1ページが切り開かれると言っても言い過ぎではないのでは?ヒヒーンのあふれる楽しい愉快な週末になりそうです。とてもとても楽しみです。新馬を勝ったばかりの一勝馬ではありますが、夢と妄想は多き方がよろしいかと思われます。とにもかくにも無事に。そして良いレースを期待しております。
そこそこ印もついているようなので出走するならここは連勝を期待したいですね。とはいえその次の週の特別レース(釧路湿原特別2勝クラス芝2000m)はメンバーが手薄なのではという情報も流れております。ちょっと前に連闘でレースをつかっていますし、中一週よりは中二週のほうが馬には優しいような気がしていますがどうなりますか。
そして西村厩舎の2頭。カリボールは先週のダート戦に出走し良いところなしの敗戦でしたが、石橋脩騎手によると、ダートの適性はありそうなので、もっと距離のあるレースを使ってみるのはどうだろうかとのコメントをいただきました。
芝と違って追走でいっぱいでしたので今度は距離延長で巻き返しを狙います。芝の1800mで勝ち星のある馬ですので、距離延長には対応できるかと思っています。最近の凡走続きは能力というよりはメンタルのほうが問題なのかもとか考えたり考えなかったり。
そしてプリティジェニーはとにもかくにも出られるレースを模索中。もし出走がかなわないまま未勝利戦が無くなったならば、先の事を考えねばなりません。地方か繁殖か格上挑戦か、もう一回未勝利で走れるといいんですけどねぇ。
新馬の二着が忘れられません。あの時はすぐに勝ち上がれるだろうとか思ったんですけどね。これからどうしたものか……。
そして二歳の男の子たち。パッカパッカブーもコウリュウもデビューに向けて調整中ではありますが、どちらもまだまだデビューは先なのかなぁという感じです。ヒヒーンは順調で、パッカブーも外厩までは順調に来ていたのですが、なかなかなんでもうまくはいかないようで……。とにもかくにも万全態勢でデビューして欲しいですね。
マジカルステージはまたしてもしばし休養。オシゲは連戦の疲れを癒すために放牧に。
そして長期休養のエルデストサンですが、徐々にではありますが良化しているようです。一時は復帰が絶望的な感じでしたが、復帰できそうな感じになっております。彼に関してはあせらずに治していきたいです。あせりは禁物です。すっかり良くなるまでゆっくりと待ちたいと思います。
そんなこんなで久しぶりの重賞挑戦です。あれこれ気の早い妄想をしておりますが、是非ともヒヒーンには頑張っていただいて、僕の妄想を実現して欲しいと思っております。皆さま我が愛馬ヒヒーンの応援、何卒よろしくお願いいたします!ヒヒーン!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。