初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『イイナヅケ出走・結果その2』
2016/6/29(水)
皆さんこんにちは、ライター大和屋です。先日わが愛馬イイナヅケが2回目の出走、結果は2着ということでした。なんというか惜しい。直線いい脚を使っていただけに、四角の勝負所で離されてしまったのがなんとも歯がゆい。この時期の未勝利戦、2着と1着では天国と地獄ほどの差があります。まだ6月ではありますが、あっというまに未勝利戦がなくなってしまうのは毎年のことです。なんとか次で決めてもらって、休養してもらいたいと思っております。
3着⇒2着と着実に成績を上げているイイナヅケ 次こそは初勝利なるか
とまあそんなこんなでもうすぐセレクトセール、すっかりカタログも出来上がり各牧場のラインナップも出そろいました。ジャスタウェイ産駒はたぶん総勢20頭、上場番号によってもいろいろと駆け引きや戦略があったりなかったりするので、なんとか競馬の神様に微笑んでもらってジャス君の子供を購入したいと思っております。
という流れで先日予告した下見の報告です。ジャス君の子供たちを中心にノーザンファームにいる当歳馬を見学させていただきました。といってもかなり前のことなので、今は別馬に成長していることでしょう。写真をいくつか撮ってきたのでご覧ください。
まだあどけなさいっぱいのジャスタウェイ産駒たち
では見学というのはどのような感じで行うのかを軽く説明しておきましょう。まず言うまでもなく馬主であることが大前提です。買うことができない人には見せてくれません。牧場の方に前もって見せてほしい旨を伝えておいて、時間などもきっちり決めて見学に行きます。広い牧場なので車で厩舎へと移動、スタンバイしていた厩舎スタッフの方が順番に馬を連れてきてくれ歩かせてみせてくれたりしたりします。
見学が終わったらさらに別の厩舎へと移動、それを繰り返します。当歳だけでしたが、そりゃあもうたくさんの馬を見学させていただきました。これは他でも書いたことがありますが、馬の良しあしなんて見てもわからないのに、当歳馬の良しあしなんてもっとわかるはずもなく。ただただ可愛いという感想でしかない僕でした。牧場スタッフのみなさん、いろいろとありがとうございました。
他、カールファターレの仔やジャス君とも会ってきました。カールファターレの仔は順調、そして良い感じに変わってきたそうです。ジャス君については今回初めて仕事の、というか種付けの様子を見学させていただきました。
さすがは二年目、今ではそつなくこなしておりました。会いにいったら相も変わらず噛みつかれそうになりました。他一口の馬なども見学させてもらったりと充実した一日を過ごしました。とまあそんな感じでかなり前の話なのですが、もうすぐセレクトセールです。カタログをまじめによんで、いろいろと妄想したり戦略をたてたりとしなければと思う今日このごろでした。
了
種牡馬生活2年目をむかえるジャスタウェイ
現在1歳のカールファターレの2015 来年のデビューが待たれる
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。