初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ジェニファー二走目』
2017/11/9(木)
皆さんこんにちはライター大和屋です。前走は馬場が重かったのが敗因で良馬場だったら巻き返し必至と、期待の二戦目に挑んだマダムジェニファー(牝2、栗東・須貝尚厩舎)でしたが今回も期待しているような結果が出ませんでした。レースは出遅れ、それを取り戻すようにすぐに内側の好位につけることができましたが、直線に向くと包まれ、伸びませんでした。結果は9着。残念な結果となりました。
鞍上の戸崎騎手はまだ体がゆるいとのコメント、須貝調教師は包まれたのもあるとしながらも、出遅れたもののすぐに好位がとれたのを見ると距離が長いかもしれないと言っておりました。優先出走権も取れませんでしたし、短い間隔での出走が続いたのでまずはゆっくり休養してもらい、しっかりと立て直してもらいたいと思います。
というわけで先週の午後は残念会となってしまいましたが久しぶりに友人一同が集合したのでたくさん食べました。もちろん食べるだけではなく飲んでもいます。一件目は駅前の居酒屋、二件目は競馬場のレストラン、三件目は新宿の中華。そして歌いながら飲酒は続き、最後はおきまりのラーメンでフィニッシュです。
一日中飲んだくれていたとも言えますが、楽しかったのでまあよしとします。前にも言いましたがこれが競馬の良いところ。勝っても負けても皆で楽しいお酒を飲むことができるのです。ですが次は是非残念会ではなく祝勝会でぶわっといきたいですね。
そんなこんなで先日のレースの振り返りについてはここまでです。ここからは鳥の唐揚げとレモンについての考察を語りたいと思います。僕が唐揚げのことを本気で好きになったのは大人になってからでした。かといって決して嫌いだったわけではありません。鶏の唐揚げよりもコロッケが、コロッケよりもとんかつが好きだったというだけの話です。もちろん今もコロッケやトンカツも大好きですが、新陳代謝が衰えてきたのと、加齢による嗜好の変化も好きになった理由にあげられると思います。
鶏の唐揚げはその一口の大きさは持ち歩きにも適し、シェアをする場合にその利便性を大きく発揮します。鶏肉が豚肉やイモに比べるとヘルシーであることは、自分への慰めにもなることでしょう。まだトンカツに比べれば、まだコロッケに比べればヘルシーなのではなかろうか?そんな虚しい言い訳を自分にできるやさしいメニューなのだと僕は信じてやみません。
一口食べれば外はカリカリ、中はジューシー、醤油とショウガの香りが広がりその次の瞬間口の中いっぱいに肉汁が飛び出します。揚げたての唐揚げを食べるその時は、やけどのリスクも大いに抱えつつも至福の瞬間と言ってよいでしょう。キャベツの千切りやレタスなんかも一緒に口に放り込み、咀嚼し味わい堪能すれば、ごはんが欲しくなってきます。こんな文章を書いていると唐揚げが食べたくなってきます。いうまでもなくご飯は絶対に必要なのですが、そんな美味しい唐揚げにレモンは必要なのでしょうか?
個人的にレモンといえば、まず最初に思い浮かべるのはレモンサワー……なのですが、そこはひとまず脇へ置いておき、概論的な話から入りましょう。レモンといえば柑橘系、酸っぱく、ビタミンCが豊富な上に抗酸化作用があって若さを保つのにもよいらしい。その爽やかな酸味は紅茶は勿論お酒、サラダやタン塩なんかにもベストマッチ、さっぱりしたものからこってりしたものにも分け隔てなく使える素晴らしい果物といえるでしょう。ただし酸味が強いのでオレンジやミカンのようにそのまま食べるのには向いていないと言えるでしょう。ただしうちの親戚の恵子さんはしぼったレモンの残った果肉をがっつり食べますけどね。
そんなレモンが本領を発揮するのは言うまでもなく揚げ物にあわせた時というべきでしょう。ともすれば胃もたれを引き起こす揚げ物をさっぱりすっきり食べさせてくれるレモンの存在は中年の星、否、救世主といってもよいでしょう。特にイカリングやカキフライなどの魚介系にはレモンは欠かせない存在だと僕は思います。
だがしかし、こと鶏のから揚げに関してはいかがなものか?すでに味がしみ込んでいて、さらにはご飯との相性を考え少し濃いめの味付けが相場というあの唐揚げに関して言うと本当にレモンは必要なのでしょうか?そのものズバリがすでに味付けを施され完成しているといっていいあの唐揚げですよ。唐揚げを食べた過去数回をさかのぼってみてもレモンをかけた記憶なし、僕の人生を振り返ってみても自分から唐揚げにアグレッシブにレモンを絞りにいったことはあまりありません。
というわけでスプラトゥーン2をやっている皆さん、僕は『からあげにレモンかける派』に投票しました。11月11日、土曜競馬が終わったらフェス、参加します!
今週末は友人一同が一口持ってるイストワールファム(牝3、美浦・古賀慎厩舎)が走ります。前走は快勝、ここでも期待していいでしょう。先日パドックにて古賀調教師に順調ですとのお言葉いただきました。そして月末にはイイナヅケ(牝4、美浦・尾形和厩舎)の復帰二戦目を迎える予定です。どちらも頑張ってくれるといいなと思っております。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。