香港競馬シーズンが終了[和田栄司コラム]

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香港2011/2012シーズンが15日、7万4000人を超える入場者と共に成功の内に閉幕、併せて各賞が発表された。

年度代表馬は、昨シーズンに続きニュージーランドで生産されたピンズ産駒の5歳セン馬アンビシャスドラゴンが選出された。アンビシャスドラゴンは香港三冠シリーズの最初の二つ、スチュワーズカップと香港ゴールドカップを制し、最終戦のチャンピオンズ&チャッターカップは2着、通算成績は20戦10勝、2着4回である。アンビシャスドラゴンはまた、チャンピオンマイラーとチャンピオン中距離馬のタイトルも取った。

人気投票によるモーストポピュラー年度代表馬には、ニュージーランド生まれのファルタート産駒の5歳セン馬リトルブリッジが選ばれた。総投票数16万8810票の内、リトルブリッジは6万5276票を獲得、次点のアンビシャスドラゴンは2万9184票だった。先月ロイヤルアスコットで行われたG1キングズスタンドSの優勝が大きかった。リトルブリッジはチャンピオンスプリンターにも選出され、通算成績は20戦10勝、2着2回、3着1回、10月初旬に日本で行われるG1スプリンターズSを次の目標に置いている。

チャンピオンステイヤーにはオーストラリアで生産されたエンコスタデラゴ産駒の4歳セン馬リベレーターが選出された。5月に行われた三冠最終戦のチャンピオンズ&チャッターカップで、アンビシャスドラゴンのスイープを許さず、1馬身半差を付けて優勝した。ダービーは11着に終わったが、距離が伸びて頭角を現した感じである。通算成績は23戦5勝。

チャンピオングリフィンにはオーストラリアで生産されたエクシードアンドエクセル産駒の2歳セン馬アンバースカイが選出された。デビュー戦を7馬身4分の3、2戦目で2馬身4分の3の内容は抜けていた。アンバースカイは、クラス3に格付けされた前走も3馬身4分の3差を付けて逃げ切り、1000m戦を3戦3勝、来シーズンは3歳になるが一気にスプリンター界のニュースターになりそうな勢いである。

上昇著しい馬に贈られるモーストインプルーヴドホースにはオーストラリアで生産されたハゾネット産駒の4歳セン馬グロリアスデイズが選出された。安田記念では外枠の為14着に敗れたが、8戦4勝、2着3回の成績は底を見せておらず、未だ無冠だがタイトルに一番近い存在である。

2011年の香港国際セールで買われた馬だけに与えられるボーナスは、アイルランドで生産されたホークウインド産駒チャオバオインが選ばれた。チャオバオインは、9戦3勝、2着2回、3着1回の成績を残し、344万1750香港ドルを稼いだ。目下クラス3を連勝中である。

長年の業績を讃えたライフタイムアチーヴメント賞には、シーズン末に引退したセイクリッドキングダムとエイブルワンの2頭が選ばれた。2度のトライをしたが、セイクリッドキングダムには日本が遠かった。エイブルワンの騙し騙しの先行力には何度となく煮え湯を飲まされた思いがある。

チャンピオントレーナーには、ダービー馬フェイフェイを送り出したジョン・サイズ調教師が70勝を挙げ、2001年以来7回目の受賞となった。次点のジョン・ムーア調教師は56勝だった。チャンピオンジョッキーは40才のダグラス・ホワイト騎手が12シーズン連続の受賞、次点のザック・パートン騎手は64勝止まり。ホワイト騎手は、人気投票によるモーストポピュラー年度代表騎手賞でも9万4163票を獲得、7回目の受賞、総投票数16万6074票の過半数を上回った。またチャンピオン見習騎手賞には地元のベン・ソー騎手が選ばれた。

人気投票によるモーストアドマイアード海外馬には8万8049票を集め22連勝中のブラックキャヴィアが、次点のフランケル2万7520票を大きく上回って選ばれた。2012/2013シーズンの香港競馬は、9月8日の土曜日、シャティン競馬場で開幕になる。


海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。