ラヴァーズポイントがノーステッキでデビュー勝ち!!

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土曜小倉5R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.2

ラヴァーズポイント(牝2、マイネルラヴ・栗東、境直厩舎)

※ラヴァーズポイントがノーステッキでデビュー勝ち!!

乙女たちの初舞台、しかしおっとりとした馬ばかりのパドックでの周回であった。廻りを気にしたりソワソワもぜす、静かに歩く馬ばかりでお行儀のいい牝馬ばかり。
一番、体重のあるラヴァーズポイントが好位の3番手から抜け出しての勝利。だが鞍上の小坂Jはオーロラビジョンを見ながら、後続を確認してステッキをまったく使わずでの勝利と、着差以上の勝利。
グアムの恋人岬の秘話からのネーミングなようだが、この馬は美しく大きく咲きそうな予感の勝ち方であった・・。

ゲートを内でペプチドアメジストが悪かった。後はほぼ一斉のスタートに見えた。その中からニホンピロレイズディアプリンセスと出て行き、ラヴァーズポイントもすぐに取り付く。その3頭が先行集団を造って後続に2馬身ぐらい離して、3コーナーを廻って行く。1番人気のアートアロング、2番人気メイショウガンツは同じような位置の中団の馬の中。
3コーナーから4コーナーの中間では馬群はかなり詰まってきて、4コーナーへ入る時にはもう7、8頭が差はない。4番手の外へ上がって来ていたミキノティータイムがやや外へもたれだす。

3番手をキープしていたラヴァーズポイントがカーヴを先頭で廻って直線へと入って来る。内の2頭はもう脚が鈍りだす。完全に前へと出たラヴァースポイント。残り200のハロンを過ぎてもまだステッキを入れない。オーロラビジョンを見ながら鞍上が後ろを確認している様子だ。そのままステッキを使うそぶりも見せずにゴールを目指す。2番手にミキノティータイムが上がったが、その内から外へ出したメイショウガンツがジワジワと伸び出して前を追う。後方からロージーローズも際どく迫って来て2着争いに加わったが、ミキノティータイムの勢いが衰えずにそのまま2着でゴールだった。

返し馬ではやや硬さの見られたミキノティータイムだったが、実戦ではそんなそぶりもなく、むしろコーナーリングが上手ければもっとやれた感じはあった。いずれにしろ、今日の内容ではラヴァーズポイントが数段抜けていた存在。

北海道市場で136万などと書いてあると《いい買い物をしたね~》と思ってしまう下賤さ。悲話には終わらない馬の様ですよ!・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。