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凱旋門賞へ向けて…和田栄司コラム
2012/9/4(火)
31日、カリッド・アブドゥラー王子のレーシングマネージャー、テディー・グリムソープ卿からスポーツ新聞協会に声明が出された。「ヘンリー・セシル調教師とアブドゥラー王子との協議の結果、フランケルの次のレースは10月20日、アスコット競馬場で行われるG1チャンピオンSに決まった」という内容。ロンシャン競馬場のムーラン賞や凱旋門賞も可能性あるレースに挙がっていたが、引退レースのチャンピオンSに直行することがベストの道と判断された訳である。
10月7日にロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞、前売りオッズで5番人気に推されていたヴァリアは故障の為、凱旋門賞戦列から離脱することになった。アザムール産駒の3歳牝馬は、今年の4月にボルドーでデビューを飾り、続くシャンティーの2戦目を連勝、3戦3勝でG1仏オークスを勝っていた。
凱旋門賞へのプレップレースは2日から始まっている。ヨーロッパ有数の温泉地として知られる独バーデン=バーデンにあるバーデンバーデン競馬場では、第140回バーデン大賞(芝2400m)が行なわれた。昨年同様、凱旋門賞へのプレップレースにこのレースを選んだのは、G1キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSを勝ったデーンドリーム、7頭立てのライバルの中には独ダービーの1、2、3着馬が揃って見逃せない戦いとなった。
このレースは独ダービー2着のノヴェリストがペースメーカーにネクストヴィジョンを使った。そのペースメーカーが先行したもののスローペースになった。2番手は内からG2ハンザ賞勝馬オヴァンボクイーン、中にデーンドリーム、外に独ダービー3着馬のジローラモが上がり、その後ろに独ダービー馬パストリアスとノヴェリストが並び、最後方がエナジアダヴォス、先頭から最後方までは6馬身の中に固まる展開である。
スローペースに加えて左廻りの4コーナーは、ペースメーカーを先頭にスタンドサイドに動いた為、これは例年同じ展開なのだが全くスピード感がない。更に4コーナーで最後方にいたエナジアダヴォスだけがファーサイドに突っ込んだが、伸びないところを見るとファーサイドはグート表示(良)の馬場にしても悪いようだ。2番手争いはバックストレッチに入ってジローラモが早くも脱落している。
直線残り400m、まずオヴァンボクイーンが先頭に立ち、スタンドのフェンスに近い位置からデーンドリーム、更にセンター寄りからスタンドサイドに切れ込んで来たパストリアスの3頭による争いに変わった。残り300mではデーンドリームが僅かなアドバンテージを取り、パストリアス、やや遅れた感じになったオヴァンボクイーンだが、ゴールが近づくと再び息を吹き返し、優勝デーンドリーム、半馬身差2着オヴァンボクイーン、半馬身差3着パストリアス。その後ろは2馬身半開いてノヴェリストが4着した。
4回目の優勝を果たしたアンドレアシュ・シュタルケ騎手、ピーター・シールゲン調教師は1998年のタイガーヒルから数えて6回目の優勝となった。単勝1.7倍の圧倒的1番人気に応えたデーンドリームは、去年に続く連覇でこれが5つ目のG1優勝、通算成績を17戦8勝、3着4回とした。共同オーナー吉田照哉氏のレーシングマネージャー、パトリック・バルブ氏は「我々はとても満足している。牝馬だけにハードなレースを与えないように指示し、アンドレアシュは直線で鞭を1回使っただけだった。大きな差を付けて勝たなかったが、楽な勝ち方だったので今は再びロンシャンだけを見ています」とコメントした。
キングジョージを勝ち、バーデン大賞を勝っての凱旋門賞挑戦は、昨年のベルリン大賞、バーデン大賞を連勝して凱旋門賞に向かうローテーションと全く同じ。レース後の英スカイベット社の前売りオッズは、5/1で変わっていない。
さて今週は、8日(土)に愛ダブリンのレパーズタウン競馬場でG1第37回アイリッシュチャンピオンS(芝10F)が行なわれる。エクリプスS勝馬のナサニエルは、キングジョージでハナ差デーンドリームに敗れはしたが、ジョン・ゴスデン調教師は凱旋門賞のプレップにこのレースを選んだ。エド・ダンロップ厩舎の牝馬スノーフェアリーは、ドーヴィルのG1ジャンロマネ賞で怪我から復帰、昨年の同レースではエイダン・オブライエン厩舎のソーユーシンクに半馬身差2着だっただけに期待も大きい。
地元バリードイルは、セントニコラスアビー、ロビンフッド、インペリアルモナーク、トレジャービーチ、ウインザーパレス、ダディーロングレッグスの6頭の中から選んで来そうだが、ローテーション的にはG1パリ大賞典から1度も使っていないインペリアルモナークが大将格になりそうだ。オブライエン調教師は、2000年のジャイアンツコーズウェイから、目下連勝を含む計7回の優勝を誇る。
ダーモット・ウェルド厩舎は、G2リブルスデールS勝馬のプリンセスハイウェイと目下3連勝で前走初めてG2を勝ったベテランのフェイマスネームの牝馬2頭、ジョン・オックス厩舎はシーザスターズの半弟で愛ダービー2着のボーントゥシー、またジム・ボルジャー厩舎はG2ダービートライアルSをこのレパーズタウン競馬場で勝ったライトへヴィーをエントリーしている。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
10月7日にロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞、前売りオッズで5番人気に推されていたヴァリアは故障の為、凱旋門賞戦列から離脱することになった。アザムール産駒の3歳牝馬は、今年の4月にボルドーでデビューを飾り、続くシャンティーの2戦目を連勝、3戦3勝でG1仏オークスを勝っていた。
凱旋門賞へのプレップレースは2日から始まっている。ヨーロッパ有数の温泉地として知られる独バーデン=バーデンにあるバーデンバーデン競馬場では、第140回バーデン大賞(芝2400m)が行なわれた。昨年同様、凱旋門賞へのプレップレースにこのレースを選んだのは、G1キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSを勝ったデーンドリーム、7頭立てのライバルの中には独ダービーの1、2、3着馬が揃って見逃せない戦いとなった。
このレースは独ダービー2着のノヴェリストがペースメーカーにネクストヴィジョンを使った。そのペースメーカーが先行したもののスローペースになった。2番手は内からG2ハンザ賞勝馬オヴァンボクイーン、中にデーンドリーム、外に独ダービー3着馬のジローラモが上がり、その後ろに独ダービー馬パストリアスとノヴェリストが並び、最後方がエナジアダヴォス、先頭から最後方までは6馬身の中に固まる展開である。
スローペースに加えて左廻りの4コーナーは、ペースメーカーを先頭にスタンドサイドに動いた為、これは例年同じ展開なのだが全くスピード感がない。更に4コーナーで最後方にいたエナジアダヴォスだけがファーサイドに突っ込んだが、伸びないところを見るとファーサイドはグート表示(良)の馬場にしても悪いようだ。2番手争いはバックストレッチに入ってジローラモが早くも脱落している。
直線残り400m、まずオヴァンボクイーンが先頭に立ち、スタンドのフェンスに近い位置からデーンドリーム、更にセンター寄りからスタンドサイドに切れ込んで来たパストリアスの3頭による争いに変わった。残り300mではデーンドリームが僅かなアドバンテージを取り、パストリアス、やや遅れた感じになったオヴァンボクイーンだが、ゴールが近づくと再び息を吹き返し、優勝デーンドリーム、半馬身差2着オヴァンボクイーン、半馬身差3着パストリアス。その後ろは2馬身半開いてノヴェリストが4着した。
4回目の優勝を果たしたアンドレアシュ・シュタルケ騎手、ピーター・シールゲン調教師は1998年のタイガーヒルから数えて6回目の優勝となった。単勝1.7倍の圧倒的1番人気に応えたデーンドリームは、去年に続く連覇でこれが5つ目のG1優勝、通算成績を17戦8勝、3着4回とした。共同オーナー吉田照哉氏のレーシングマネージャー、パトリック・バルブ氏は「我々はとても満足している。牝馬だけにハードなレースを与えないように指示し、アンドレアシュは直線で鞭を1回使っただけだった。大きな差を付けて勝たなかったが、楽な勝ち方だったので今は再びロンシャンだけを見ています」とコメントした。
キングジョージを勝ち、バーデン大賞を勝っての凱旋門賞挑戦は、昨年のベルリン大賞、バーデン大賞を連勝して凱旋門賞に向かうローテーションと全く同じ。レース後の英スカイベット社の前売りオッズは、5/1で変わっていない。
さて今週は、8日(土)に愛ダブリンのレパーズタウン競馬場でG1第37回アイリッシュチャンピオンS(芝10F)が行なわれる。エクリプスS勝馬のナサニエルは、キングジョージでハナ差デーンドリームに敗れはしたが、ジョン・ゴスデン調教師は凱旋門賞のプレップにこのレースを選んだ。エド・ダンロップ厩舎の牝馬スノーフェアリーは、ドーヴィルのG1ジャンロマネ賞で怪我から復帰、昨年の同レースではエイダン・オブライエン厩舎のソーユーシンクに半馬身差2着だっただけに期待も大きい。
地元バリードイルは、セントニコラスアビー、ロビンフッド、インペリアルモナーク、トレジャービーチ、ウインザーパレス、ダディーロングレッグスの6頭の中から選んで来そうだが、ローテーション的にはG1パリ大賞典から1度も使っていないインペリアルモナークが大将格になりそうだ。オブライエン調教師は、2000年のジャイアンツコーズウェイから、目下連勝を含む計7回の優勝を誇る。
ダーモット・ウェルド厩舎は、G2リブルスデールS勝馬のプリンセスハイウェイと目下3連勝で前走初めてG2を勝ったベテランのフェイマスネームの牝馬2頭、ジョン・オックス厩舎はシーザスターズの半弟で愛ダービー2着のボーントゥシー、またジム・ボルジャー厩舎はG2ダービートライアルSをこのレパーズタウン競馬場で勝ったライトへヴィーをエントリーしている。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
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