注目の新馬【4回阪神】カーヴィシャス

トピックス

注目の新馬【4回阪神】カーヴィシャス

カーヴィシャス
(牝2、栗東・松永幹厩舎)
父:シンボリクリスエス
母:モンローブロンド
母父:アドマイヤベガ

夏のローカルが終了し、競馬が中央場所に戻ってくる。すでに3つの2歳重賞が行なわれているとはいえ、クラシックを見据える素質馬が満を持してスタートするハイシーズンはこれからである。今週、見逃せない一戦となるのが、良血が集う阪神の牝馬限定戦。桜花賞候補の3頭にスポットを当てたい。

まずはカーヴィシャス。2年連続でJRAの年度代表馬に選出されたシンボリクリスエスの産駒である。昨年もリーディングサイアー争いで3位に食い込んだ。サクセスブロッケン(ジャパンダートダービー、フェブラリーS、東京大賞典)、ストロングリターン(安田記念)、アルフレード(朝日杯フューチュリティS)に続く大物の登場が待たれる。

母モンローブロンド(その父 アドマイヤベガ、4勝)はファンタジーSの2着馬。その妹弟にルミナスポイント (5勝)、 ノットアローン(3勝、ラジオNIKKEI賞2着)、ランフォルセ(ダイオライト記念、エルムSなど現9勝)、ノーザンリバー(アーリントンCなど現3勝)がいて、半姉がアコースティクス(ダービー馬、ロジユニヴァースの母)という豪華なファミリーだ。曽祖母ソニックレイディ(愛1000ギニーなどG1を3勝)は全欧3歳牝馬チャンピオン。同馬の半姉には現2勝のビキニブロンドがいる。キャロットクラブにラインナップされ、総額1800万円で募集された。

この母らしく、ノーザンファーム早来での育成時より素軽い動きを披露。ノーザンファームしがらきを経て、7月13日、栗東に移動した。27日、ゲート試験をクリアすると、15-15を含め、先週までに坂路で9本の時計をマーク。ひと追いごとに反応が上向いてきた。中身がしっかりできているうえ、気性的にも前向き。いきなり好勝負に持ち込めるだろう。

いよいよ9月9日(日)、阪神の牝馬・芝1400mでデビュー。岩田康誠騎手が手綱を取る。


小平奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。