-小倉2歳S-平林雅芳の目

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トピックス


日曜小倉11R
小倉2歳S(GⅢ)
芝1200m
勝ちタイム 1.07.9

マイネルエテルネル(牡2、タマユズ・栗東・西園厩舎)

マイネルエテルネルが小倉チャンピオンに!!

メイショウユウダチの逃げは、芝でも32.7と速いラップを展開。さすがに直線半ばで脚が上がった。4コーナー手前から物凄い勢いで1頭が上がって来たのがクラウンレガーロ。直線半ばでは先頭となってそのまま押し切るかと思われた。が、その外からマイネルエテルネルが襲いかかる。もう少しでゴールという寸前にハナ差かわして2歳チャンピオンに輝いた。

マイネルエテルネルは、直前の坂路で2歳馬の中で抜けた時計の51.9をマーク。それも併せ馬で大きく先着と、この時期にこれだけやれるのもスゴイ。そして惜しかったのがクラウンレガーロ。先頭に立つのが少しだけ早かったか。1週前の勝ちっぷりの良さがやけに目立った馬。連闘で臨んだ強行軍でこれだけやれたのも大したものだった・・。

17頭とほぼフルな枠。そんな中からポーンと出て行ったのがメイショウユウダチ。中京でのダート戦では、最初の芝の部分ではそんなに速くなかったが、今日はゲートの出こそ一番ではなかったが、二の脚でもう先頭に立って行く。11.8とやはり初速から違う。その逃げを追ってマイネヴァイザーエーシンセノーテ。内からテイエムシングンメジャーミノルと2番手がひしめく。
メイショウユウダチが風を切って行く。2ハロンめが10.1で3ハロンも10.8と、2歳馬としてはあまりみた事がないラップだ。
3コーナーを過ぎて、2番手には単独でエーシンセノーテが上がる。その2番手グループの後ろの絶好位にマイネルエテルネルがいた。それを外からクラウンレガーロが抜いて上がって行ったのが4コーナー手前。

カーヴを廻って直線に入って来た。まだメイショウユウダチの逃げは健在。後続からクラウンレガーロの脚色が目立つ。頑張っていたメイショウユウダチも残り1ハロンで脚が止まり出し、エーシンセノーテの外をクラウンレガーロが先頭へと踊り出て行った。《早い、先頭に立つのが早すぎる!》と思わず叫んでしまいたい程だった。
やはりその少し後ろをマイネルエテルネルがもの凄い勢いが接近して来た。マイネルエテルネルは、直線入り口ではクラウンンレガーロの内、先に抜け出された後にそのクラウンレガーロの外へ出す。そしてそれからが強烈。和田Jの気迫のムチ連打でうながされて、グイグイと伸びて来ていたものだった。

クラウンレガーロが抜け出した瞬間には、後続との差が2馬身近く離れた時もあっただろうか。ただ1頭だけがもの凄い勢いで迫って来た。マイネルエテルネルであった。
和田Jのステッキは、数えただけでも20発は超えていた。追い出した直線半ばでは7発ぐらい。ひと呼吸おいて残り100を過ぎてからが14連射ぐらい。最後に馬体が接近して並んだ後は、もう《グ・グ・グ・グ!》と押すだけで伸びて行った。しかしながらそれでも着差はハナ差、大きなハナ差なのだろうが、表示はハナ差である。ジャスト・タイミングか。
勝ちタイム1.07.9はタイレコード。最後の1ハロンが11.9だから、決してクラウンレガーロがバテている訳ではない。それをも上廻るマイネルエテルネルの差し脚が凄すぎた。

父タマユズはG1を2勝している馬だそうだ。和田Jのインタビューを聞いてみると《距離が伸びても大丈夫》だと。そして自信タップリなコメントだった。
やはりあのケイコは伊達には出ないタイムであり、動きである。勝つべきして勝ったのだろう。
だがクラウンレガーロも良く走った。新馬戦の勝ち時計でなく、勝ちっぷりが目立っていた馬。火曜朝に日吉師と電話で話す機会があった。失礼ながら《惜しかったね~、ちょっと仕掛けが早かった?》と聞いてしまうのが素人。それに対して『いやいや~、4コーナーで勝ち馬を内に閉じ込める様に来ていてあの差。あそこで内に入られていたらもっと差は開いたでしょうね・・』と冷静なお答え。エライ!と思える分析力でした。でもクラウンレガーロもなかなかに走る馬は証明された。

かくして今年の短かかった小倉の夏も終わりました・・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。