ステッキが飛ぶ、タガノエンブレム差し切り勝ち!

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日曜小倉5R
2歳新馬
芝1800m
勝ちタイム1.48.9

タガノエンブレム(牡2、ウォーエンブレム・栗東・松田博厩舎)

※ステッキが飛ぶ、タガノエンブレム差し切り勝ち!

スタンド前のゲート。開いた途端に出て行ったトリガー。そのまま先手を取って逃げ込まんとしたゴール前、タガノエンブレムが外から猛然と襲いかかってクビ差制した。タガノエンブレムが直線半ばからステッキが20発は入ったと思える程。しかしゴール前はもう手綱で押すだけの伸び具合。ややズブさはあるのだろうがそれが持ち味の馬か。

最初のコーナーに入る時にはもうトリガーのリードは2馬身はあったのではなかろうか。その2番手には1番人気エーシンサファイアが続いて行く。先手を取ったトリガーの逃げは、向こう正面に入ると落ち着きマイペース。ここらでは先頭から最後方まで10馬身ぐらいとそんなに縦長ではない。
ちょうど真ん中にタガノエブレム。その後ろに2番人気のオースミアイビスが内、半馬身差にナオミノエガオらが続く。その後ろにいたメイショウエイキが進出して順位をグーンと上げて行った。
3コーナー手前の1000メートル通過が1.02.3だから平均な流れ。その流れの中で先に動いたメイショウエイキが3番手まで上がる。しかし前の2頭からは2馬身とまだ差は縮まらない。その前は逃げたトリガーにエイシンサファイアが馬体を並ばせて行った。

4コーナーに入って行く時に並んでいた内のトリガーがやや外へと膨れ気味となり、エーシンサファイアがさらに外へと流れる。内がカパッと好位にいたエスターブレが入って来る。外めを通ったトリガーだが、勢いは衰えず先頭をキープ。まだエーシンサファイアも頑張っているが、真後ろのメイショウエイキよりも、さらに後ろのタガノエンブレムの勢いが優っていた。

残り200を切ってまだトリガーがリード。1馬身以上の差を後続に開けて逃げ込み態勢である。2番手エーシンサファイアが伸びあぐねる外から、タガノエンブレムが鞍上の幸Jのステッキに反応して伸び出す。直線半ばでもう7発ぐらい入っていたが、そこからまた連射、連射。それに呼応して伸びて行くタガノエンブレム。もう完全にトリガーを射程圏に入れたタガノエンブレムは、ゴール前はステッキなしでも伸びて行った。
着差はクビ差であったが、キッチリと捕えていた。3着エーシンサファイア。4着には直線で追い上げてきたオースミアイビスだった。

松田博厩舎はこれまで10頭の2歳馬が新馬デビュー。そのうち半分の5頭で6勝をあげた訳で勝ち上がり率も凄いもの。どうやら今年の2歳馬もいい様子だ・・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。