注目の新馬【4回阪神】レッドアリオン…小平奈由木の2歳馬レポ

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注目の新馬【4回阪神】レッドアリオン

レッドアリオン
(牡2、栗東・橋口厩舎)
父:アグネスタキオン
母:エリモピクシー
母父:ダンシングブレーヴ

内国産として51年ぶりとなるリーディングサイアーを獲得し、一時代を築いたアグネスタキオンの産駒。現2歳がラストクロップとなる。ダイワスカーレットやディープスカイらに続くスターの出現が期待される。

母エリモピクシーはダンシングブレーヴの肌で、7勝をマーク。重賞での3着が3回もある。その全姉にエリザベス女王杯を制したエリモシック(4勝)もいて、底力に富む一族だ。

「リディル(デイリー杯2歳S、スワンSなど現5勝)、クラレント(デイリー杯2歳Sなど現2勝、NHKマイルC3着)の下だから、母系への思い入れはたっぷり。兄たちに体型がよく似ている。やはり瞬発力が持ち味だよ。マイル前後でもやれるだろうが、クラシックディスタンスでの活躍も期待している」
と、橋口弘次郎調教師は素質を高く評価する。

東京サラブレッドクラブの所属となり、総額4800万円で募集された同馬は、吉澤ステーブルで順調に体力強化が図られた。栗東への移動は7月26日。坂路での15-15と並行してゲート練習を消化し、8月24日、2度目の挑戦でゲート試験をクリアする。スピード調教に移行しても堪えた様子など見せず、動きはパワフル。初戦から力を出せる態勢が整っている。

9月17日(祝・月)、阪神の芝1400mに臨む。偉大な兄2頭と同様、小牧太騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。