今年のスプリンターズS参戦の外国馬は3頭…[和田栄司コラム]

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スプリンターズSにニュージーランド産、ファルタート産駒の6歳のセン馬リトルブリッジがやって来た。20戦10勝、2着2回、3着1回、今年のロイヤルアスコット開催初日のG1キングズスタンドS勝馬である。

2010年5月にクラス4(1000m)でデビュー勝ちを収め、5連勝でクラス1まで勝ち進んだ。2011年1月に香港G3チャイニーズクラブチャレンジカップで重賞初制覇、11月にはG2ジョッキークラブスプリントを制し、G1香港スプリントの1番人気に推された。しかし、結果は抜け出しに遅れて4着に終わった。

今年は4月に、G3バーヒニアスプリントトロフィーとG2スプリントカップを連勝、初の海外遠征となるロイヤルアスコットのG1キングズスタンドSに出走、ファーサイドグループの前々から、1ハロン残して先頭に立ちG1初優勝を飾った。沈集成調教師は、秋の目標に日本で走らせる計画を既に立てており、それが実現の運びとなった。

英国遠征から戻って、8月から調教を再開、1日のシャティン競馬場の直線1000mで行われたバリアトライアルでは前々から一旦4番手まで下がったが、馬なりのまま伸びて2着でゴールした。ザック・パートンの騎乗で、ブレイズキングの1馬身4分の1差2着、時計は58秒19。また10日には、26秒8、22秒2、49秒フラットのギャロップを行い、来日した。

距離は1000mが8戦6勝、1200mが9戦3勝、2着2回、3着1回とほぼ同じ。だが、季節別では、4月から11月までが13戦9勝、2着2回、3着1回に対し、12月から3月までが7戦1勝と大きな差がある。この辺に、昨年の香港スプリント4着の敗因がある。30日のスプリンターズSは、良い時期での参戦であり、大いに期待したいものである。

香港のもう1頭、愛国産、ドバウィ産駒の5歳セン馬ラッキーナインは、昨年のG2セントウルS2着、G1スプリンターズS5着、そして今年のG1安田記念が11着。安田記念は、特殊な馬場で外国馬には難しい結果となった。しかし、スプリント戦になると、世界でも屈指のスピードが活きて来る。右廻りの1200m戦、12戦4勝、2着4回、3着1回。脈がなければ、キャスパー・ファウンズ調教師も使ってはこないだろう。

7日のシャティン競馬場のオールウェザーコース1200mを使ったバリアトライアルでは、雨が降りしきる中、出遅れて内ラチ沿いからの競馬となり、前が詰まったまましんがりの10着でゴールしたが、ブレット・プレブル騎手も流しただけだった。通算成績が26戦、9勝、2着7回、3着5回。去年のG1香港スプリント勝馬の来日である。

今年もシンガポールから1頭キャプテンオブヴィアスが参戦して来た。オーストラリア産、ヴァーグラス産駒の7歳のセン馬は、通算成績が30戦15勝、2着4回、3着3回。春先のドバイで、タペタ馬場で3戦して初戦のコンディション競走を勝ったが、走り慣れた左廻りコースだったからだろう。芝の1200m戦に限れば、10戦5勝、2着3回、3着1回の成績が残っている。

2011年のマレーシアG1タンクゴールドカップ勝馬だが、マレーシアもシンガポール同様左廻りコース、7歳になって初めて挑戦する右廻りでは大望は望めない。2日クランジ競馬場で行なわれたG3(芝1400m)を先行して粘ったが、残り50mで交わされて2着。レギュラーライダーはオスカー・チャヴェス騎手である。

海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。