コウセン、叩き合いを制してデビュー戦を飾った!…平林2歳観戦記

この記事をシェアする

トピックス


土曜阪神5R
2歳新馬
芝外1800m
勝ちタイム1.49.2

コウセン(牡2、アドマイヤムーン・栗東・領家厩舎)

コウセン、叩き合いを制してデビュー戦を飾った!!

圧倒的1番人気のサトノプレシャスが、ゲートから真っ先に飛び出して逃げて行く。1000メートルを1.02.8のペースで楽に先手を取って行く。並んで行くコウセンと直線に入って来た時でも、まだ余力はありそう。おそらく抜け出て来るものと見ていた。ところがゴールが近づくにつれ脚色が良くなるのは、外のコウセンの方。最後は半馬身の差をつけてのゴールだったが、気が遠くなる程の差であった。

台風の接近のせいなのか、雲が少しずつ空を覆いだした。そして蒸し暑い。そんな中でのパドック。10頭だが、牝馬がただ1頭。そんな状況でも全般に大人しい。セン馬が2頭。ブリンカー着用が1頭と、なかなか多彩な顔ぶれだ。ブリンカーをしたヴレロワは、やはりどう見ても太目の体型だ。返し馬を終えてゲートイン。
スタートでは、ガムザッティがアオリ気味で頭を上げて遅れる。ドリームクラークもダッシュつかない。ダッシュがついてからの二の脚が速いのがサトノプレシャス。すーっと前へと出て行く。コウセンとノーザンハリアーがついて行く。

1ハロン通過したあたりで、ヴレロワが遅れ出す。逆にグーンと上がって行くのがガムザッティだ。やや行きたがるサトノプレシャスを抑える岩田J。2ハロンめも12.2とかなり遅い入りだ。それをピタっとマークする様にコウセン。3ハロン通過した時に、ガムザッティが外3番手まで上がる。
3コーナーを曲がって下りに入って行く時には、前9頭がそんなに差がない一団。ただ1頭だけヴレロワが4,5馬身遅れてのドンジリ。時折、武豊Jのステッキが入っている。
4コーナーが近づいて行くも、ペースはまだ速くならない。1頭をのぞいて、9頭とも手綱は揺れている。サトノプレシャスにコウセンが並びだしてきた。

4コーナーのカーヴを廻る時には、ガムザッティが前の2頭に並ぶ勢いとなる。しかし直線を向いた時にはやっぱり3番手。前2頭ではむしろコウセンの方が前に出ている。内のサトノプレシャスの手が動きだしてきた。先にステッキが入ったのもサトノの方。
そして決まり文句の様だが、残り300のオレンジを過ぎる時に和田Jの追い出しが始まった。内で必死でこらえるサトノプレシャス。盛り返し気味にも見えるが、体は外コウセンが出ている。2頭の叩き合いが続く。そしてその後ろから外へ出したクラウディオスが凄い勢いとなって迫って来る。
ゴール前でやっと振り切ったコウセンが、体半分前に出た。クラウディオスが襲いかかるゴール前だったが頭差、サトノプレシャスが残って2着であった。
P・Vを見るとサトノプレシャスの方が直線では左右にブレて苦しそうだ。コウセンも多少内へもたれてはいたが・・。

レースを終えて引き上げて行く領家師を捕まえて質問する。《そんなに目一杯の仕上げではなかったが、良くしのいでくれたよ~》と愛馬の健闘ぶりを楽しんでいる顔であった。《内の馬がフラフラするからカバーしてやっていた様だ・・》と付け加えてくれた。
しっかりしていたのがコウセンの方だった様子だ。ここらが若駒の運動会であろう。数はともかくも、シッカリと追ってあったから、直線での叩き合いを制したのであろう・・。クラウディオスの終い脚が印象に残っていた・・。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。