なかなか乙な勝ち方!アクションバイオ

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月曜京都5R
芝1600m
勝ちタイム1.36.3

アクションバイオ(牡2、ケイムホーム・栗東・西浦厩舎)

なかなか乙な勝ち方!アクションバイオ

あまりスタートは速くはなかったアクションバイオだったが最内枠を生かしてスルスルと出て行き先手を奪う。ジワっとした入りになる新馬戦の特徴を読んだ好プレーと言えようか。結局はそのまま押し切ってしまったのだから。芝での前半1000メートルを1.01.6の緩いペースで逃げられれば、後は持てる能力を発揮さえできれば勝ち負けとなるはず。そんな図式のアクションバイオの勝利であった・・。

一番外のオアシスムーンが好発。しかし出た後で頭を上げてしまう。フワフワした走りでまだ集中しきれてない。そんな間に内の馬がドっと出て行く。そんなに速い出ではなかったアクションバイオだが、当初から行く気でいたのか、迷わず押して出ていって先頭となる。ハートランドもすぐに取り付く。
2ハロンを過ぎたあたりで、前はエーシンザピークサトノユニコーンテンプトミーノットと、6頭がひと塊となって先行集団を形成する。最後方はアルカナ1頭だけが取り残される。誰も競ってくる気配もないので前はさらにペースを落として前半の3ハロンが37.0とかなりユッタリの入りだ。
3コーナーのカーヴを廻って行く時には、先頭から最後方のアルカナ(後ろでブービーの馬に取り付いた)までは9馬身から10馬身ぐらいでそんなに差がない。
そのまま馬体を並ばせぬままの単独先頭で4コーナーまで来たアクションバイオ。むしろ2番手のハートランドの方が、コーナーを気合入れの肩ムチを藤岡祐Jが入れていたぐらいだった。

そのカーヴを廻って直ぐに押し出すアクションバイオ。決して楽な手応えではないのだが、そのまま先頭をキープだ。ハートランドも追い出す。前を行くアクションバイオの国分恭Jの左ステッキが大きく振り廻される。ちょうどハートランドの顔の前でそれが行われる感じとなっている様に見える。
なかなか差を詰められないハートランド。最後は手綱を押してのゴールでクビ差先んじて勝利であった。1番人気のサトノユニコーンは前の2頭から少し遅れての3着。思っていたよりも伸びなかったのか。
最後の3ハロンが11.8~11.3~11.6と上がり勝負に持ち込めたアクションバイオの勝ちであった。

兄、姉の3頭がいずれも西浦厩舎に所属したが、勝利を挙げたのは父がケイムホームに換わったこの馬だけ。それも新馬戦のデビュー勝ちでなかなか乙な勝ち方である。これからどう化けていくのだろうか・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。