注目の新馬【4回京都】ミライエ…小平奈由木の新馬レポート

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注目の新馬【4回京都】ミライエ

ミライエ
(牝2、栗東・友道厩舎)
父:ディープインパクト
母:アドマイヤキラメキ
母父:エンドスウィープ

2世代目がさらにスケールアップし、今春は桜花賞、オークス、ダービーの栄光を手にしたディープインパクトが父。2歳勢も次々に勝ち上がり、早くも総合リーディングの座を確実なものにしている。

母アドマイヤキラメキ(その父エンドスウィープ)は友道厩舎で走り、ダートの短距離で4勝をマークした。その弟妹にはトーセンジョーダンをはじめ、ダークメッセージ、ケアレスウィスパーなど一流馬がずらり。祖母のエヴリウィスパーこそ未勝利だが、曾祖母クラフテイワイフの産駒はJRA通算50勝以上をマークしている。カンパニーもこの活力にあふれるファミリーの出身だ。同馬の半姉がラシンティランテ(現2勝)。セレクトセール(1歳)に上場され、4000万円で落札された。

ノーザンファーム早来での育成時より、父譲りのバネが利いた走りを披露していた。6月30日、函館競馬場に入厩し、ゲート試験をクリア。NFしがらきでも丁寧に15-15を消化したうえ、9月13日、栗東へ移動した。スムーズに追い切りをこなし、軽やかな動きを見せている。本数は少ないものの、420キロ程度の仕上がり早。気持ちも前向きである。

「当初は母やラシンティランテによく似た雰囲気でしたが、乗り込みが進むとディープらしさが際立ってきました。より軽く、全身を柔らかく使えますよ。将来性はかなり」(友道康夫調教師)

いよいよ10月13日、京都の牝馬限定・芝1600mでターフに初登場。福永祐一騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。