注目の新馬【4回東京】グレイスフルデイズ…小平奈由木の新馬レポート

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注目の新馬【4回東京】グレイスフルデイズ

グレイスフルデイズ
(牡2、栗東・西園厩舎)
父:チチカステナンゴ
母:フェイムドグレイス
母父:サンデーサイレンス

チチカステナンゴのファーストクロップ。フランス時代の種牡馬成績が評価され、社台グループが約7億円で導入した期待の血筋である。サンデーサイレンス系を中心として豪華繁殖に配合されているだけに、クラシック級の登場も予感される。

母フェイムドグレイス(その父サンデーサイレンス)は3勝をマーク。同馬の兄姉にはフェイマステイル(現4勝)、マルカバッケン(現5勝)、モアグレイス(2勝)がいる。グリーンファーム愛馬会にて総額2000万で募集された。

「モアグレイスに襲ったアクシデント(フィリーズレビューの直後に心不全で死亡)は本当にショックだった。クラシックが目前だったのにね。同じ勝負服で走るこの仔には、姉のぶんも幸せな競走生活を送ってほしい。当然、目指すのは桜花賞」(西園正都調教師)

社台ファームでしっかり基礎固めされたうえ、8月31日、栗東に入厩。9月7日のゲート試験を1回でパスすると、順調にペースアップされた。先週のウッドコースでは3頭併せで最先着を果たしている。

「ラストは時計がかかったが、6ハロンで80秒を切る好内容。相手(土曜の京都・芝1400mでデビューするフレイム、日曜の京都・ダート1200mに臨むエーシンサミット)だって、かなりの素質を見込んでいる馬なんだよ。自信を深めたね」(同師)

10月20日(土)、東京の芝1400mでデビュー。内田博幸騎手に依頼している。いきなり性能の違いを見せ付けるだろう。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。