真っ直ぐ伸びてきたマイアイポイント、渋い勝ちかただった!

トピックス


土曜京都4R
2歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.27.0

マイアイポイント(牡2、ブラックタイド・栗東・鈴木孝厩舎)

真っ直ぐ伸びてきたマイアイポイント、渋い勝ちかただった!

返し馬での雰囲気のいい馬を忘れない様にメモをしている。マイアイポイントがその1頭だった。好発も見逃せない一因。まずゲートを早く出るのも肝心だ。芝の部分では押していたが、ダートに入ったら抑えて好位をキープ。その後は馬の中でじっとしていた。直線入り口でやや前が窮屈でタイミングが遅くなっていたが、残り1ハロンあたりから内のスペースを見つけてからの動きが素早かった。馬の中をステッキで促されて伸びていったのだが、抜け出したらもう後は流すだけの動作。着差以上に強い勝ち方のマイアイポイントだった。

いち早くゲートを出たのがマイアイポイント。しかしダッシュ力の点では外のティアーオブジョイワンダーシャスールが早かった。ダートに入った時にはティアーオブジョイが1馬身は出ていた。ワンダーシャスールが2番手となる。内からも外からもドッと好位置を取ろうと出てくる瞬間だが、マイアイポイントは廻りを観てジッとさせる。6頭目で3列めをキープさせて進む。最後方にはアチーヴ。スタート後にまったくダッシュがつかず、鞍上がステッキを入れた程だ。
2ハロン過ぎて一番内へと入れた様子だ。前は楽な逃げを展開。流れも落ち着いて2番手にアマクサタカラジマ、ワンダーシャスールが3番手。マイアイポイントの外にはマーティンオート、1番人気馬だがやや行きたがる格好で鞍上がだいぶ抑えているのが見えている。
少し順位を上げて4コーナーを迎えた。カーヴを廻ってくる時も先頭のティアーオブジョイは楽な手応え。少し後ろを離し気味となって直線へと入ってきた。

再び2番手に上がったワンダーシャスールだが、前とは少し離された感じ。その後ろで数頭が横一列に並ぶ。マーティンオートの内に、ポケットを見つけたマイアイポイントが入って並んでくる。ここらではステッキが入っていた。ワンダーシャスールを抜いてさらに先頭のティアーオブジョイをも抜いた時には勝利を確信する伸びとなった。
1馬身そして2馬身と伸びていく。マーティンオートがゴール前で2番手に上がる。その後ろで目立った脚色を見せていたのがアチーヴ。最後方から内ラチ沿いを進出してきたものだが、ゴール前では3着に上がるのではないかの脚だった。前半のズブさと対照的な伸び脚だった。

人気のマーティンオートはやや若さが目立つ内容。それでも能力は見せてはいた。レース巧者ぶりを見せたマイアイポイント。最初の芝での行きっぷりの点が今後どうなのかだろう。だが競馬センスのある馬だと判ったのが大きい。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。