【5回京都】アムールポエジー…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【5回京都】アムールポエジー


アムールポエジー
(牝2、栗東・野中厩舎)
父:ネオユニヴァース
母:ハッピーリクエスト
母父:トニービン

ヴィクトワールピサ(ドバイワールドC、有馬記念、皐月賞)を筆頭に、スーパーホースを輩出しているネオユニヴァースが父。世界の頂点を極めた実績が評価され、この世代は繁殖レベルがぐんとアップしている。クラシックを賑わす逸材が続々と登場するに違いない。

母ハッピーリクエスト(そのトニービン)は6勝をマーク。同馬の半兄にハッピーリクエスト(カペラS、北海道スプリントCなど、地方を含む9勝)、リクエストソング(4勝、きさらぎ賞2着)らがいる。祖母エイプリルソネット(米11勝)に連なるコンスタントに走る血筋だ。馬主を対象に出資を募る社台オーナーズにラインナップ。募集総額は2000万円だった。

社台ファームで順調にペースアップ。8月16日、函館競馬場に入厩した。24日に栗東へ移動。9月14日のゲート試験に合格すると、スピード調教に移行する。ただし、呼吸音に違和があったために検査をしたところ、喉頭蓋エントラップメント(ノドなりの一種ではあっても、喘鳴症やDDSPとは違い、喉頭蓋のヒダを除去する簡単な処置で完治する)

との診断を受けた。23日に診療所で手術を完了。短期間で乗り込みを再開し、コンスタントにタイムをマークする。十分に態勢が整っているうえ、動きも良好である。

11月3日(土)、京都の牝馬限定・芝1600mでデビュー。ミルコ・デムーロ騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。