今年負け知らず、胸を張ってG1へ!ローマンレジェンド勝つ!

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土曜京都11R
みやこS(G3)
ダ1800m
勝ちタイム 1.49.6

ローマンレジェンド(牡4、スペシャルウィーク・栗東・藤原英厩舎)

今年負け知らず、胸を張ってG1へ!ローマンレジェンド勝つ!

JBC・クラシックに主力馬が出ている関係もあるが、目下5連勝のローマンレジェンドが圧倒的人気となる。好枠を生かして道中もインコースで脚を貯める。直線でニホンピロアワーズと内ホッコータルマエの間の狭い処に進路を見出してのフィニッシュ。着差はクビ・クビ差ではあったが、危なげない勝利。これで昨年12月から6連勝。今年は負けなしで、次なるステージへと向かうものとなった・・。

意外や意外、白い帽子のサンライズモールが逃げの手に出た。スタンド前からの発走。3歳馬ホッコータルマエ、ミラクルレジェンドらがいいスタート。すると最内のサンライズモールがステッキを入れ、押して先頭を取りに行った。ホッコータルマエが前に出ていたが、内からステッキ連打で先頭へと出て行く。最初のカーヴへ先にたどりついた。ニホンピロアワーズが3番手。4番手にローマンレジェンドが入り込む。ハタノヴァンクールは13番手で廻った。

2コーナーへと入るあたりで、フサイチセブンがスーッと上がって2番手につける。向こう正面ではヒラボクキングも順位を上げ、ニホンピロアワーズの前に出る。ホッコータルマエが5番手の位置になる、その真後ろにローマンレジェンド。外をグレープブランデーが上がりつつある。3コーナーが近づくと、ヒラボクキングにステッキが入る。まだペースは上がっていないのだが。ホッコータルマエが内から順位を上げる。ローマンレジェンドとの差が少し開く。ハタノヴァンクールも少し順位を上げた様で、後ろに5頭程がいる。

3コーナーのカーヴを廻る。サンライズモールと2番手フサイチセブンの差が2馬身近くに開く。ペースが上がったか。ローマンレジェンドは前から6頭めの内。7馬身差ぐらいはあるが、ジッとしたままだ。ハタノヴァンクールがいつもどおり、もがき出している。ステッキも入っている様子だ。
4コーナーが近づくと、一遍に馬群が凝縮する。外へ出したニホンピロアワーズ。ホッコータルマエは内ラチにへばりついている。その真後ろにローマンレジェンドが手応え十分にいる。このまま内ラチ沿いに来るのか、はたまた外へ出してこれるのか・・。

カーヴを廻ってきた。追い上げてきたグレープブランデーの内へと、少し外へ進路を替えてきたローマンレジェンド。さらに外へ出すのかと見ていた。前はもうサンライズモールが下がりホッコータルマエ、フサイチセブン、ニホンピロアワーズと3頭が並ぶ。外にもグレープブランデーとタイトだ。
そのまま真っ直ぐを選択するローマンレジェンド。と、言うか最初からその気持ちでいたのだろう。ニホンピロアワーズが半馬身抜けてホッコータルマエとの間を、ローマンレジェンドが岩田Jの左ステッキに促されて入って行く。内のホッコータルマエももう一度差を詰め出す。しかしローマンレジェンドの脚色が優って、一番先にゴールへと入った。その3頭の直ぐ後ろにタガノロックオンが迫っていた。これも悪くない勢いであった。

最後の3ハロンが、測ったかの様に12.5が続いた。緩みのない追い合いとなったもの。いかに内で脚を貯めているのが有利かを証明するローマンレジェンド。取りこぼせない一戦であっただろうが、それをキッチリと勝っていく地力である。
3歳馬ではホッコータルマエの内容がいい。ハタノヴァンクールは、脚質的にも苦しい競馬となった。斤量57キロもあろう。着差はそうないものの、競馬巧者のローマンレジェンドの鞍であった・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。