叩き合いを制してグレイトエンブレムが新馬勝ち!

トピックス


土曜京都4R
2歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.27.2

グレイトエンブレム(牡2、シニスターミニスター・栗東・作田厩舎)

叩き合いを制してグレイトエンブレムが新馬勝ち!

先行馬4頭が半馬身の等間隔で流れていく。しかし36.5とペースは速くない。1番人気ゴダールも、その中の1頭で比較的楽な手応えで4コーナーを迎える。そのゴダールのさらに外を、グレイトエンブレムもいい手応えで来ていた。直線に入ると、ゴダールとグレイトエンブレム2頭での叩き合いとなる。内のゴダール、外のグレートエンブレムの追い合いは1ハロン近くも続いた。直線半ばでは内へもたれかかったりもしていたグレートエンブレムだったが、ゴールが近づくにつれて前へと出て、最後はゴダールに半馬身差をつけての勝利となった・・。

圧倒的1番人気のゴダールを中心に観てみよう。芝からのスタートだが、まず一番早くゲートを出ていた。二の脚もそう悪くないのだが、内の馬達のダッシュが良すぎた。芝からダートへと入って行く時には4番目、内に3頭がいた。外には誰も来ておらず、被せられる事もない。そのままペースも上がる気配がないので幾らか前へと出ていく。しかし内の馬達もそのまま引かず、位置は3番手か。
3コーナーを過ぎていく。前半3Fの入りが36.5だから、数多く先行している割にはいいペース。遅いぐらいである。そのまま進むのだが、上がり3Fの標識を通過するあたりで後ろに位置していたグレイトエンブレムが、外へ馬体を併せに来た。
最後のカーヴへと入る時にまったく並び、むしろ相手が先に出ようかの勢いだ。5頭分の外を廻っているのにだ。直線に入る前だがここは勝負処。先に出すわけにはいかない。
相手の動きに合す様に内の先行していた3頭を抜いて先頭へと出る。外のグレイトエンブレムも当然に負けじと来ている。ここで抜かれる訳には行かぬ。残り1ハロンを前に先に追いだす。相手がクビ差ぐらい前に出た時もあったが、それを盛り返して並んで行く。しかし残り50メートルもなくなって、ついに相手の脚の方が優り出した。半馬身の遅れをとって、2着のゴールとなった・・・。こんな感じの様だ。

グレイトエンブレムは、1番人気のゴダールがちょうど前にいてレースがしやすかったか。勝負に出たのが残り3Fのあたり。そこで並びにいって、後は追い合いを制したもの。
この両者、共にCWで3週連続で叩いて一杯に追うケイコを消化。ここらの仕上げがシッカリとしたもの。最後は後続に1馬身と迫られてはいるが、後半3Fは息の入りづらい戦いをしてのものだけに上々だろう。負けたゴダールも直ぐに勝機が来るものだろう。
2番人気のジェネロシティーは、スタートしての位置が後ろから4頭目。遅い前半に馬群にとりついて馬込みの中で競馬。4コーナーで外めに出してはきたがもう脚色に余裕がなかった。牝馬でも大型で毛艶もいいので、次走は変わるものだろう。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。