内からスイっと抜けて最後まで楽、サトノプレステージ完勝!

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日曜京都5R
2歳新馬
芝外1800m
勝ちタイム1.49.5

サトノプレステージ(牡2、ディープインパクト・栗東・平田厩舎)

内からスイっと抜けて最後まで楽、サトノプレステージ完勝!

圧倒的1番人気のサトノプレステージ。鞍上は昨年同様に2歳新馬戦で勝率のいい福永J。父はディープインパクト。当然に人気となる舞台設定ではあるが、それに応える勝ちっぷりであった。4コーナーでは前には横に並んだ数頭。その一番内を狙ったサトノプレステージが残り50メートルあたりで一番前に出て、最後は手綱を抑える余裕(?)もある程に着差以上の勝利。まずは人気どおりに決まった新馬戦だった・・。

スタートして最初の1ハロンが13.3とかなり遅い入り。いかにもこの距離を意識しているのかが判る。あまり先手を取りたくない馬ばかりの様だ。デビルマンが出たが、その内からヤマノコンコルドが出て行く。フロアクラフトボロンベルラルーンと続くが、2ハロンめもまだ速くならず12.1とかなり遅い。本命馬サトノプレステージは枠なりの最内をフロアクラフトの後ろだが、外にかなり馬がいて中団の位置だ。外をオオトリハシャデンコウリキが掛かりながら前へと上がって行く。前が4頭並びだす。それを嫌ったかまたヤマノコンコルドが出て行く。やや気合を小さく入れながらの様子だ。

坂を下って行くが、まだ流れは遅いまま。デビルマンがヤマノコンコルドに馬体を並ばせる様に行く。ボロンベルラルーンも続く。内でフロアクラフトがいい手応えで待っている。前が3頭。その後ろを4頭ぐらいとなってカーヴを廻って行く。フロアクラフトの真後ろにいたサトノプレステージは、そのまま一番内へと進路を取る。残り300のあたりで、外からトウケイウインがボロンベルラルーンを交して先頭に踊り出る。
残り1ハロン、内からサトノプレステージとフロアクラフトが伸び出す。4頭が横一線となった。ステッキを使わずとも、サトノプレステージの伸びが優っていく。ややフロアクラフトの体勢が悪くなるシーンがあったのは、おそらくサトノプレステージが物見でもして、外へ逃げ気味となったのかも知れない。フロアクラフトの伸び具合が、ヒルんだ処があって手綱を抑えるところがあったものだが、断然サトノプレステージの脚色が違いすぎていた・・。

最後の3ハロンが11.7~11.5~11.6と切れ味の戦いとなった。前へ行っていた馬ではフロアクラフトとボロンベルラルーンが2着、4着。3着のトウケイウインがけっこういい脚を使ったものであるが、何よりも勝ち馬の勢いが優れていた。一旦ステッキを抜こうかの仕草もあったが、結局は手綱を持ったまま。あとの50メートルぐらいは真っ直ぐに走らすことに主眼を置いた様子。やはりディープインパクトらしい切れを見せての快勝であった。まずは初戦を勝利で通過と言ったところであろう・・か。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。