【エリザベス女王杯】ホエール「折り合いさえすれば距離は問題ない」

トピックス

11日(日)に行われるエリザベス女王杯(G1)に出走予定のホエールキャプチャ(牝4、美浦・田中清厩舎)を管理する田中清隆調教師の共同会見(7日)は以下の通り。

-:まずは前走の府中牝馬S、久々のレースで二桁着順だったのですが、あのレースを振り返っていただけますか。

清:春から見たら少し体調的に不安があったし、レースも大外から外々を回った感じで向こう正面で脚を使って4番手くらいに行ったんですかね。それで終いお釣りがなかったと。馬もちょっと気負っていたので、最後、ジョッキーも無理しないで流してきたので、あのくらいの着順はしょうがないかと思っています。

-:ヴィクトリアマイルの時もそうでしたけど、一度使って馬が大分変わりましたよね。

清:特別変わったということはなかったのですが、一度使って精神的にガス抜きができたという感じでしたね。

-:今回、府中牝馬Sを使った後の変わり方というか、その辺りはいかがでしょう。

清:良くはなっていますよ。この歳ですし、特別ガラッと良くなったということはないのですが、全体的にレベルアップしたというか、良くはなっています。

-:ヴィクトリアマイルは6度目のG1挑戦で見事でしたね。

清:ええ、うまくいきました。

-:そして改めて、この馬の距離の融通性というのでしょうか、いったい先生は、どの辺りの距離が一番合っていると思われているのでしょうか。

清:成績から見てもマイルが一番ベストかなと思うのですが、折り合いさえすれば2200mでも、オークスでも僅差の3着ですので距離は問題ないです。

-:その辺りで、去年も使ったエリザベス女王杯だったんですが、秋華賞を使った後のレースで勝ち馬と差のない4着。なかなかの好レースをしたのではないですか。

清:そうですね。ちょっと先行して前を早めに捕まえに行くような、自分で動いたレースですから、強い馬には負けましたけど、自分なりの競馬はできたと思っています。もう少し仕掛けどころがゆっくりだったら、もっと際どかったかなと。逆に目標にされてしまったので、そのへんですね。

-:去年は歴史的な名牝スノーフェアリーであるとか、三冠牝馬のアパパネなどに先着されたわけなのですが、今年はそれらのメンバーがいないという組み合わせになります。

清:G1ですからね。常に状態のいい、その世代で一番が強い馬が出てきますので、一概にそうは言っても相手が強いですから。

-:さて、その中で最終の調教は坂路50秒2(4F50.2-36.9-24.4-12.4)ですか。

清:ハロー明けで今日は馬場が速めということでしたので、ならば、このくらいは動く馬ですので。

-:それにしても出色の時計ではないかと思いますが。

清:美浦では49秒台も出るのですが……、上がり(12.4)も息も悪くなかったので、状態としてはいいと思いますよ。

-:1週前の先週、坂路で追い切った時が51秒1、終いが12秒を切るタイム。先生もいい時の動きに戻ってきたということでしたけれど。

清:そうですね、先週良かったですよ。

-:そうすると、直前のこの調教を見ても、そのデキを保っていると。

清:はい。

-:本当にクラシックシーズンはあと一歩というところで涙を呑みながら今年の春、初めてタイトルを獲りました。あの喜びというのは厩舎にとっても、先生にとっても大きかったのではないかと思いますが。

清:久しぶりのG1でしたので厩舎も盛り上がって、皆で喜びました。

-:今回、あの時よりもさらに3ハロン延びてのG1ということになりますが、最後に多くのファンがおります、ホエールキャプチャ、今回のエリザベス女王杯に向けての抱負をお願いします。

清:春チャンピオンになったので、秋も是非、チャンピオンを獲りたいと思ってます。

7日のホエールキャプチャ