2番手を進んだサウンドリアーナが直線で突き放し快勝!!

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土曜京都11R
ファンタジーS(G3)
芝外1400m
勝ちタイム 1.20.8

サウンドリアーナ(牝2、ケイムホーム・栗東・佐藤正厩舎)

2番手を進んだサウンドリアーナが直線で突き放し快勝!!

スタートの出だけでこれ程に影響が出るのかと言うほどに、かなり悪い馬が多かった。そんな中ですっと出て2番手を楽に取ったサウンドリアーナ。4角で追い上げる馬達が外へ振られるのを後目に馬場の内目をスーッと伸びてあっと言う間に永遠の差をつけてしまう。最後は鞍上のデムーロJが手綱を抑えるぐらいの完勝であった。
それにつけてもデビュー戦からこれで28キロ増と、成長途上の女の娘。父ケイムホームの重賞初制覇となった・・。

12.7~10.9~11.1~11.2~11.8~11.5そして最後が11.6である。勝ち時計の21秒割れは、今の京都の内優位な馬場コンディションとすれば当然のタイム。しかし後続が3馬身も遅れをとる程になるとは・・である。
そのゲートの出であるが、ディアマイベイビーが1馬身ぐらいのアオリ。1番人気プリンセスジャックも体が半分ぐらい取り残される出。他にもメイショウガンツ、そして内の方でストークアンドレイと、マイネチャームの出てから2完歩ぐらい行ってから2頭が交錯するぐらい。これは外のローガンサファイアがヨレて内へ来たから。

若ゴマだけに出てイロイロあるのは当然だが、このレースは特に目立ったもの。そこをスンナリと出てモーニングコールの2番手になったのがサウンドリアーナ。楽に単独でその位置を得る。1ハロンぐらい行ってディアマイベイビーが3番手の内に上がってきていた。アメージングムーンがその外目。前半3F34.7とユッタリと行く。しかしそれは先行グループだけの話。
ユッタリなペースで中団組がひしめいている。左右に動く馬などで決してスムーズな流れとは言えず。まったくの先行馬ペースで進む。当然に後続組は外を廻って追い上げてくる。4コーナーに向かっていく時に外を廻って行く馬は、前の馬の広がり方でさらに外へと進路を取らざるを得ずとなる。

4コーナーのカーヴを小さく廻るモーニングコール。その2番手のサウンドリアーナも同じ行動。直線を向いた時には内外でだいぶ差が出てしまった。真ん中をアメージングムーン。外へはタガノミューチャンローブディサージュ、そしてプリンセスジャックとなる。残り300を過ぎて、もう先頭に立ったサウンドリアーナだが、まだデムーロJは追ってない。先にアメージングムーンの四位Jが追い出す。それから少しして、デムーロJの左ステッキが4発入る。そして1ハロンを過ぎる。再び2発入った。もう後続とは決定的な差が出た様子。鞍上はもう手綱をまとめにかかっている。外でローブディサージュが実にいい伸びを見せてアメージングムーンを抜いて2番手に上がる。さらに3着争いがひしめく。タガノミューチャン、プリンセスジャックと、一気にゴール前に急接近していた。しかしアメージングムーンが粘って3着をキープ。

先行勢で脱落したのはディアマイベイビーだけ。やはりゲートの出。その後も少しゴチャついて脚を使ったのか。ローブディサージュはパドックで観たのだが、後脚が実にシッカリしてていい馬である。プリンセスジャックはややこじんまりとしていた。

それにしてもサウンドリアーナ。僅か4ケ月足らずでこの馬体増。どんどんと馬が良くなっているのだろう。ディリー杯出走組は、これで2週連続での重賞制覇(牝馬だが)となった・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。