ラルゴスパーダ…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【5回東京】ラルゴスパーダ

ラルゴスパーダ
(牡2、美浦・堀厩舎)
父:ゼンノロブロイ
母:フサイチエレガンス
母父:Rahy

父はゼンノロブロイ。初年度からサンテミリオン(オークス)、トレイルブレイザー(アルゼンチン共和国杯)などを輩出し、着々と勝ち鞍を伸ばしている。サンデーサイレンスの後継ながら、パワーやスタミナに優れた産駒が多く、大レース向きの底力にも富む。

母はアメリカ生まれのフサイチエレガンス(その父ラーイ、不出走)。同馬はマグニフィカ(ジャパンダートダービー、地方現7勝)の全弟にあたる。その他の兄姉にステルステクニック(地方10勝、若潮盃2着)、エロージュ(地方3勝、トゥインクルレディー賞2着)など。社台サラブレッドクラブの募集総額は5000万円だった。

社台ファームの育成時より垢抜けたスタイルが目立っていた。じっくり乗り込まれ、9月16日、美浦に入厩。27日のゲート試験をクリアすると、いったん山元トレセンに移動して体力アップを図った。10月24日の帰厩後はスムーズにスピード調教をこなす。まだ精神面は幼いものの、十分な負荷がかけられ、馬体の張りが際立ってきた。この血統らしく、いい脚を長く使えるタイプである。

今週の動き次第で延期される可能性もあるが、ライアン・ムーア騎手で、11月25日(日)、東京の芝2000mでのデビューを視野に入れている。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。