ノーブルコロネット…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【5回京都】ノーブルコロネット

ノーブルコロネット
(牝2、栗東・松永幹厩舎)
父:ディープインパクト
母:ノーブルステラ
母父:Monsun

2世代目がさらにスケールアップし、ジェンティルドンナによる牝馬3冠だけでなく、ディープブリランテでダービー制覇を果たしたディープインパクトが父。2歳勢も次々に勝ち上がり、早くも総合リーディングの座を確実なものにしている。

母ノーブルステラはドイツに生まれ、イタリアで3勝した後、G2・ニューヨークBCHをはじめ、アメリカのターフで重賞を4勝した。独国の至宝であり、シロッコ、マンデュロ、スキャパレリなどを送り出したモンズーンの肌。祖母のノーブルパールもG1・伊グランクリテリウムの勝ち馬である。同馬の半姉に現3勝のノーブルジュエリーがいる。総額3600万円にてG1サラブレッドクラブの募集馬となった。

社台ファームで丁寧に基礎固めされ、8月26日に札幌競馬場へ。31日、栗東に移動して調整が進められる。9月13日、ゲート試験をパスすると、近郊のグリーンウッド・トレーニングで心身を整え直した。ふっくらしたスタイルとなり、10月17日に帰厩。テンションを上げすぎないように気を配りながらも、順調にペースアップされた。馬格に恵まれ、迫力たっぷりの動き。それでいながら、父のバネやしなやかさも受け継いでいる。

初戦から結果を求めたい素質馬だけに、仕上げには万全を期す構え。追い切りの状況次第では次週へスライドさせることも検討するが、11月24日(土)、京都の芝1600mでデビューする予定。クリストフ・ルメール騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。