トゥザレジェンド…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【5回京都】トゥザレジェンド

トゥザレジェンド
(牝2、栗東・池江厩舎)
父:キングカメハメハ
母:トゥザヴィクトリー
母父:サンデーサイレンス

昨年、2年連続となるリーディングサイアーに輝いたキングカメハメハの産駒。様々なカテゴリーに勝ち馬を送り出しているうえ、大舞台向きの底力にも富む。この世代も一流の繁殖を集め、信頼度は断然である。

エリザベス女王杯でG1を制しただけでなく、ドバイワールドC2着の偉業が燦然と輝く母トゥザヴィクトリー(その父サンデーサイレンス、6勝、最優秀古牝馬)。同馬の半兄に京都記念など現8勝のトゥザグローリーがいる。キャロットクラブの所属。募集総額は4000万円だった。

もともと秋デビューを目標にしていたが、ノーザンファーム早来でも上々の反応を見せていた。8月24日、NFしがらきへ。丁寧に15-15を消化したうえ、10月3日に栗東に移動する。坂路での乗り込みと並行してゲート練習を進め、31日のゲート試験に合格。本格的な追い切りに移ってからも、血統のイメージに違わぬ動きを披露している。

「この母だけに馬格があり、迫力も十分ですが、とてもきれいなラインをしています。見た目は叔母にあたるビーポジティブ(クイーン賞)に近いですね。初戦から走れる態勢にありますし、奥は深く、追って味がありますよ。ぜひクラシックへ」(池江泰寿調教師)

11月25日(日)、京都の芝2000mでデビュー。福永祐一騎手がゴールへと導く。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。