内から外へと出してきたミリオンフレッシュ、伸びる伸びる!!

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土曜京都7R
2歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.37.7

ミリオンフレッシュ(牡2、ソングオブウインド・栗東・本田厩舎)

内から外へと出してきたミリオンフレッシュ、伸びる伸びる!!

もうかなり視界も悪くなるほどの雨である。空も暗い。双眼鏡で観ていても実に判り憎い。3コーナーでは先行集団が10頭ぐらい。その後ろのインにいたミリオンフレッシュが直線に入って外へ出してきて残り200を切ったあたりでの伸びが、もう他馬とは違って見えた。太宰Jの左ステッキが数発入ったが、チラっと内を観た後は、手綱で押すだけの所作でゴール前10メートルぐらいは流し気味。好調本田厩舎がここでもスカッと勝ってみせた・・。

ややバラけたスタート。1番人気のクリアモーメントはあまり良くない。後ろからの競馬となった。ポンと出て行ったのはアグネスフィズで、3馬身ぐらい離して行く。それを追ってゴースルーホットバタードラムらが続く。3コーナーに入るあたりでは前の集団は10頭ぐらいが途切れずに続く。クリアモーメントはここらではドンジリとなっている。
先行集団がもっと固まっていくのが4コーナー手前。先頭のアグネスフィズの外にゴースルー、ホットバタードラム、グラッソと並ぶ。その後ろがアイアンブランドノアオーカンワイカプの3頭が続き、3列目がアグネスリズム、ミリオンフレッシュ、マンテンタテヤマセルリアンアクウーが並ぶ。その真後ろにいい脚で接近していくのがラヴィアンフルール。クリアモーメントは上がってくる気配がない。
直線に入ってバラけだす。ノアオーカンが内目へと進路を取って、前の馬達を抜いていく。ミリオンフレッシュは内から外へと斜めに出てきて、一気に差を詰める。

内のノアオーカンと外のミリオンフレッシュが前を行くアグネスフィズとゴースルーを抜いたのが、残り200を過ぎて100に差しかかるあたりか。しかしその2頭でもミリオンフレッシュの伸びに勢いがあった。最後は内のノアオーカンに2馬身差のリードを保って勝利。ゴースルーをクビ差交わしてノアオーカンが2着だった。

この悪い馬場で1000メートル通過1.01.9は少し速かったのかも。内を衝いたノアオーカンが、最後まで脚色衰えずに伸びていたのと、ミリオンフレッシュのまるで古馬みたいなレースぶりにはもうひとつ驚かされた。最後の2ハロンが11.7~11.7は、見た目以上に馬場に影響が出ていない。しかし、この後も雨がドンドンと降り続けるのであった。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。