【香港ヴァーズ】前年度覇者やジャガーメイルら登録

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19日にジャパンカップを走ったマウントアトスとカルティエ賞最優秀3歳牝馬のザフューグが回避、仏国のベイイールが加わり13頭立てに変わった。

レーティングトップの123は、英国のビートホロー産駒の4歳牡馬シームーン。今シーズンは、5月グッドウッド競馬場の準重賞タップスターS(芝12F)とロイヤルアスコットのG2ハードウィックS(芝12F)を連勝、7月のG1キングジョージ(芝12F)では1番人気に推されたが5着。2ヶ月半の休みの後、前走G1凱旋門賞(芝2400m)は後方から4コーナーで内を突いて追い込んだものの8着。

レーティング122で続くのはディフェンディングチャンピオンの仏国ドゥナデン。ニコバー産駒の6歳の牡馬は、今秋もメルボルンカップ連覇を狙ってメルボルン入り、初戦のG1コーフィールドカップ(芝2400m)を勝ったものの、本番のG1メルボルンカップ(芝3200m)ではトップハンデ59キロが影響して14着に終わった。G1・3勝馬の力が試される。

同じレーティングは、仏国のスリックリー産駒になる4歳の牡馬ミオンドレ。昨年のG1パリ大賞典勝馬で、今年はサンクルー大賞(芝2400m)、ベルリン大賞(芝2400m)を連勝してG1・3勝馬となった。秋はG2フォワ賞(芝2400m)でオルフェーヴルの2着、本番の凱旋門賞は馬場に殺されて12着に終わっている。

レーティング118で続くのは、同じく仏国のマージュ産駒になる7歳の牡馬チンション。今年は3月サンクルー競馬場のG3エクスビュリ賞(芝2000m)と5月クランジ競馬場のG1シンガポール航空国際カップ(芝2000m)を勝ち、G1・2勝馬となった。前走は10月ロンシャン競馬場で行なわれたG2コンセーユドパリ賞(芝2400m)が5着。どうも好成績が左廻りに偏っている傾向にある。

レーティング117は、デインヒルダンサー産駒の4歳牝馬ダンシングレイン。英独オークス馬で、昨年はエリザベス女王杯にも出走したが16着。前走10月のG2ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアS(芝12F)は、久々にも拘らず先行して勝馬から5馬身差の5着に粘っている。

レーティング115は英国の2頭。モンジュー産駒の5歳の牡馬ジョシュアツリーは、2010年と今年の2度にわたってG1カナディアン国際S(芝12F)を勝った。今年はフランキー騎乗での逃げ切りだった。カドージェネルー産駒の6歳セン馬レッドカドーは、ジャパンカップ外国馬最先着の8着。勝馬から6馬身半差だが、直線最後の伸びは目を引いた。

レーティング114は3頭。英国のダンシリ産駒の5歳の牡馬ダンディーノは、昨年G2ジョッキークラブSを勝ったが、今季は9月ケンプトン競馬場のポリトラック馬場で行われたG3セプテンバーS(AW12F)を勝っただけ。カナダ遠征した前走10月のG1カナディアン国際Sを半馬身差2着して臨む。

日本のジャングルポケット産駒の8歳の牡馬ジャガーメイル。昨年のG1天皇賞(春)勝馬で、今季は4戦して未勝利。香港ヴァーズは、2009年と2010年に何れも4着の成績が残っている。ジャパンカップは勝ったジェンティルドンナから8馬身差の10着だった。仏国のメディシアン産駒の3歳牡馬ベイリールは、3歳デビューで既に7戦した。8月には米国に遠征してG1セクレタリアトS(芝10F)を勝ち、G2ニエル賞(芝2400m)を2着して臨んだ凱旋門賞が10着。

レーティング113は、エンコスタデラゴ産駒の5歳のセン馬リベラートリ。5月の香港G1チャンピオンズ&チャッターカップ(芝2400m)を勝ったが、長距離レースが香港には少なく、今季は3戦して前走G2ジョッキークラブカップ(芝2000m)9着から臨む。

レーティング112は、仏国のジェントルウェーヴ産駒の4歳牝馬パジェラ。今季は8戦して、勝ったのは3月のコンディション競走と9月バーデンバーデン競馬場のG3(芝2200m)のみ。前走はカナダ遠征した10月のG1イーピーテイラーS(芝10F)2着。

レーティング110は、地元のスパルタカス産駒になる5歳セン馬スカーレットカメリア。勝鞍はクラス2まで、香港G3ササレディーズパース(芝1800m)で3着したものの、前走ジョッキークラブカップは7着に終わっている。


海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。