ディープインパクトの子供ラキシスが上がり勝負を制す!!

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日曜阪神5R
2歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.08.1

ラキシス(牝2、ディープインパクト・栗東・角居厩舎)

ディープインパクトの子供ラキシスが上がり勝負を制す!!

超スローな流れ、そんな中でも見事に折り合っていくラキシス。4角手前から前へ取りつき、直線でも危なげなく抜け出してきた。道中も肩ムチでうながしたり、直線でもステッキ2発入れた後でも見せムチを使うなど、随所に工夫していた鞍上川田Jの仕事ぶり。
1番人気の同じ父のトルストイは、パドックからよく鳴いていた。道中も頭を上げたりと、若さを出していた。その差がこの1着3着に出た感じ。超スローの2番手を進んだセイウンヒマワリが2着に粘った・・。

スタンド前からのスタート。内のディープインパクト産駒2頭が出が悪い。普段なら致命傷に近い出遅れだ。ところが最初の1ハロンがすでに13.3と、もう遅い流れとなる。そんな中でアドマイヤスピカが頭を上げてしまう程に遅すぎる流れ。出の悪かった2頭も最後尾に取りついて、最初のカーヴを廻っていく。

そんな超スローの流れを演出したのは、内田Jトミケンブリランテ。2番手セイウインヒマワリで1馬身あるかないか。最後方のラキシスでも6馬身以内に入って2コーナーを過ぎていく。
向こう正面に入ったあたりで馬群はもっと固まり、各々が半馬身差ずつで先頭から最後方のトルストイで4馬身差か。前半3F39.7の入りで1000メートル通過が1.07.5。何と1200通過が今まで観た事のない1.21.0の数字である。
3コーナーを過ぎて、前はトミケンブリランテにセイウンヒマワリが並び、外にロゼラニも進出。アドマイヤスピカとアクアサブルーサニーが並び、ラキシスがすぐ後ろ。トルストイ最後方も1馬身しか前と開いていない。

4コーナーが近づくにつれ、ラキシスが外を廻って一番前の列へと並び加減となる。最後方のトルストイも動いて、少し差を詰めた。直線へ入るあたりで外ラキシスは川田Jが肩へムチを少し入れ加減で促している。
セイウンヒマワリが先頭となった直線。残り1ハロンを通過して粘りに粘るが、ラキシスが一完歩ずつ差を詰めていく。外に出してトルストイが前へと迫っていくが、前の馬を追い越す程の勢いではない。ラキシスが右ステッキを入れながら前へと出ていく。内で粘るセイウンヒマワリ。トルストイがいい脚で追いこんでいくが、セイウンヒマワリの態勢が有利でゴール。アドマイヤスピカが4着だった。

早くなった最後の2Fが11.0~10.9と切れ味勝負。そんな流れで速くなり始めた4コーナー手前から外を上がっていけていたラキシス。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。