【5回阪神】リヤンドファミユ…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【5回阪神】リヤンドファミユ

リヤンドファミユ
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:ステイゴールド
母:オリエンタルアート
母父:メジロマックイーン

「ドリームジャーニー(G1を3勝)、オルフェーヴル(G1を現5勝、凱旋門賞2着)の全弟。体高は低めですが、幅があります。兄たちと同様、パワーも十分。バネやキック力が並外れているんですよ。しかも、より長いつなぎが特徴的で、柔らか味を兼ね備えている。奥が深い一方、仕上がりも早い血統ですからね。初戦から好勝負を期待しています」(池江泰寿調教師)

父ステイゴールドの偉大な点は、前述の全兄2頭だけでなく、決して良血とはいえない肌からもナカヤマフェスタ(宝塚記念)、ゴールドシップ(皐月賞、菊花賞)らを送り出していること。もちろん、オリエンタルアート(その父メジロマックイーン、3勝)との相性は証明済みである。池江ステーブルにとって宝物のような母。助手時代の師は、その全兄にあたるシュペルノーヴァ(4勝)に跨った経験もある。そんな縁で託されたのがドリームジャーニーであり、オルフェーヴルとの出会いにもつながった。厩舎の躍進とともに、名繁殖としての地位を高めてきた。

サンデーサラブレッドクラブにて総額6000万円で募集された同馬は、ノーザン空港で丁寧に体力強化が図られた。8月10日にNFしがらきへ移動し、順調にペースアップ。10月19日、栗東に入厩した。

当初はこの血らしく、気難しいところを見せていたものの、入念にゲート練習を行い、11月16日に二度目の試験をクリア。並行して坂路で乗り込まれていただけあって、本格的な追い切りに移行すると短期間で態勢が整った。先週のウッドコースではロードハリケーン(古馬500万下)をコンマ7秒追走し、コンマ5秒の先着。脚力の違いを見せつけた。

いよいよ12月9日(日)、阪神の芝1800mでベールを脱ぐ。鞍上に抜擢されたのは川田将雅騎手


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。