【1回京都】アルテミスハート…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【1回京都】アルテミスハート

アルテミスハート
(牝3、栗東・藤原英厩舎)
父:ハーツクライ
母:ムーンレディ
母父:Platini

有馬記念、ドバイシーマクラシックを制したハーツクライの産駒。初年度のギュスターヴクライ(阪神大賞典)、ウインバリアシオン(青葉賞)に続き、現4歳ではジャスタウェイ(アーリントンC)が重賞ウイナーとなった。この世代でも早速、コレクターアイテム(アルテミスS)がタイトルを奪取。成長力に富む血脈であり、そろそろG1ホースが誕生しそうな予感がする。

母ムーンレディ(その父プラティニ)はドイツ生まれ。G2・独セントレジャーなど重賞を3勝した。曽祖母マジョリタート(独3歳牝馬チャンピオン)に連なる優秀なファミリーだ。同馬の半兄がダービーや天皇賞・秋を制したエイシンフラッシュ(現5勝)である。社台サラブレッドクラブにラインナップ。総額6000万円で募集された。

社台ファームで順調に体力アップが図られ、7月21日に函館競馬場に入厩。ただし、右前脚を軽く挫跖してしまい、いったん放牧を挟んで回復を待った。

10月18日、栗東トレセンへ。丹念に心身を整えながらゲート練習も進め、11月21日の試験をパスする。坂路での15-15を含めて先週までに13本も追い切りを重ね、仕上がりは万全。いかにも軽い芝で切れ味を生かしそうな雰囲気である。

1月13日(日)、京都の芝1800mに向う。岩田康誠騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。