地方の雄・フリオーソ 戸崎騎手を背にラストラン

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G1(Jpn1)6勝を挙げたフリオーソ(牡9、船橋・川島正厩舎)の引退式が、1月7日(月)、所属先である船橋競馬場で行われた。

いつもの白と紫色の市松模様のメンコ、2011年に地元のかしわ記念を制した際の「11番」のゼッケンをまとったフリオーソは、主戦の戸崎圭太騎手を背に登場。
ゆっくりとスタンド前に歩みを進めると、そこからコースを一周。鞍上の戸崎騎手もパートナーとの最後のステップを一歩ずつ、じっくりと確かめるように周回し、足を運んだファンに最後の雄姿を披露した。

「僕が騎手として未熟だったころに初めて乗せてもらい、フリオーソがいなければ、今の僕はないと言っていいほどの良きパートナーであり、師匠でした。フリオーソに『本当にありがとう。お疲れ様でした』と声をかけてあげたいです」と昨年末、東京大賞典のレース後に大井で行われた引退式の際は、人目をはばからず、涙を流した戸崎騎手。
また、管理する川島正行調教師も「これまで沢山のオープン馬を手がけさせてもらいましたが、これほどスピードのある馬は初めてでした。ぜひ、将来はフリオーソの仔を任せてもらいたい」と第二の人生にエールを送った。

両前の屈腱炎という競走馬にとっての“爆弾”を抱えながらも、約7年間にわたり、第一線で地方競馬の枠を超える活躍をみせてきた名馬。最後のフォトセッションでも、直立不動で写真撮影に応じる賢さをうかがわせ、関係者からも感嘆の声があがったところは、流石の一言だった。地方の雄の今後はダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬入りする予定となっている。


フリオーソ
父:ブライアンズタイム
母:ファーザ
母父:Mr. Prospector
通算成績:39戦11勝
(うち中央5戦1勝)
重賞勝利・主な戦績:
11年 かしわ記念(Jpn1)
11年 川崎記念(Jpn1)
08・10年 帝王賞(Jpn1)
07年 JDD(Jpn1)
06年 全日本2歳優駿(G1)
10年 日本テレビ盃(Jpn2)
08~09年 ダイオライト記念(Jpn2)
07・10年 JBCクラシック(Jpn1)2着
07・10年 東京大賞典(Jpn1)2着
08・09・10年 川崎記念(Jpn1)2着

獲得賞金:8億4544万6000円
馬主:ダーレージャパンファーム
生産者:ハシモトファーム