クロフネ産駒が最後まで並ぶ戦い、アルテミシアが逃げ切る!!

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土曜京都6R
3歳新馬・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.28.0

アルテミシア(牝3、父クロフネ・栗東・藤沢則厩舎)

クロフネ産駒が最後まで並ぶ戦い、アルテミシアが逃げ切る!!

ポンと出たアンジュプリエール。それを内から抜いたアルテミシアだが譲らずの構え。道中、この2頭がそのまま雁行する流れ。4コーナー手前では内からアルテミシアが一旦出た感じだったが、外のアンジュプリエールがまた並びかける。結局この2頭の競馬となった結末だが、渋太くアルテミシアが体半分だけ先にゴールした・・・。
アルテミシアは《朝霧草》だが、咲くのは夏だが寒さには強いとか。2着のアンジュプリエールの馬名は母から《天使の祈り》も届かなかった・・。

芝からのスタート。芝の部分が内よりも長い外枠の馬が、その部分を生かしてけっこう前に行ける気がする。一番の出だったアンジュプリエール、内のアルテミシアも出は良かった。ジンワリとして行くアンジュプリエールを内からアルテミシアが押して押して先にダートへと入っていく。内の分でアルテミシアが先頭となっていくが、アンジュプリエールも引く構えは見せずに馬体を接して1ハロンを通過。後続はステラフェリーチェプリンセスムーン、そしてタガノレオーネとここも3頭が並ぶ勢いで続く。

2ハロンめでは、むしろ外のアンジュプリオールの方がクビひとつ前に出たか。もう一度内からアルテミシアが出て、前半の3ハロンを通過。36.2の入りである。ここらではやや体半分ほど引いたアンジュプリオール。
3コーナーを過ぎて、中間地点では1馬身と前から下げたアンジュプリオールの上手い作戦かと思えたものであった。残り600の地点では、メメキューティーも5番手の外、プリンセスムーンと並ぶ位置まで上がってきていた。

最後のカーヴを廻り直線に入ってきたが、アルテミシアは持ったままでの手応え。外アンジュプリオールが押して上がってきた。
コーナーワークで、1馬身と前に出たアルテミシア。残り1ハロンを迎える前に追い出した幸J。左ステッキが1発、2発と入っていく。小牧Jも追い出して、ジワジワと前との差を詰めだすアンジュプリオール。後続との差が開きだした。ステッキを連打してうながす幸J。膝を上下して使いながら追っている。1馬身近くまで詰め寄ったアンジュプリオールだったが、届かなかった。3着には、最後にニホンピロオーロラが後方から追い上げてきて入った。

このレースも結果は逃げ切り。京都は芝もダートも先行有利は歴然。それを生かした騎乗であった。勝ちタイムは1.28.0だが、これが普通であろう・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。