-シルクロードS-平林雅芳の目

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トピックス


日曜京都11R
シルクロードS(G3)
芝1200m
勝ちタイム 1.08.6

ドリームバレンチノ(牡6、ロージズインメイ・栗東・加用厩舎)

58キロも何のその、ドリームバレンチノと松山が9勝目!!

アイラブリリがポーンと逃げて、ケイアイアストンが2番手。しかし前半の3ハロンが35.0と、まったく速くならない流れ。そんな中で絶好の3番手の内で脚を貯めていたドリームバレンチノ。直線に入って前のスペースが開くのを待っていたものだが、残り1ハロンから隙間が出来たら松山Jが一気に仕掛けた。最初に7連発、その後に8連発と2度の右ムチの連打で伸びるのびる。ハナ差の微差ではあったが、勢いで完全に勝っていた。
このコンビで挙げた勝利が9つめ。19戦9勝の高打率である。やはりG1、スプリンターズSで3着の実績は違っていた。
ここから春の大一番、高松宮記念へといい滑り出しとなったものであった・・。

このレースの特徴を示すのが、直線に入ってのゴールまで2ハロン前が10.9と凄い数字となっているもの。前半が、オープンではあまり観た事がないラップであった。当然に脚が貯まっていた各馬。おそらく先頭となったケイアイアストンの数字だろうと思えるが、逃げているよりも差している感じではなかったのだろうか。

レースを振り返ってみよう。小雪をまともに受ける感じの向こう正面、スタートは外のケイアイアストンとマジンプロスパーが速かった。内から押してアイラブリリが先手を主張する。すぐに落ち着きだした1馬身差でケイアイアストン、マジンプロスパーと続き、メイショウデイムにドリームバレンチノが馬体を並べて好位につける。アースソニックダッシャーゴーゴーがちょうど真ん中ぐらいであった。逃げるアイラブリリにケイアイアストンが首差まで迫っていくが、前が遅いだけに、後続が差を詰めてきているだけ。
ダッシャーゴーゴーがマジンプロスパーに半馬身の差で続いて3ハロンを迎える。むしろ後ろのシゲルスダチの方が、ガッチリと手綱を絞って掛かるのを防いでいる。内ラチ沿いでの前から2頭めにドリームバレンチノ、3頭めがアフォード、そしてその後ろがサドンストーム。当然に内枠の馬がそこを占める。
4コーナーが近づくと、先頭グループはなおも一塊りとなる。アイラブリリの外にケイアイアストン、マジンプロスパー、さらに外にダッシャーゴーゴーが横並びとなって、カーヴを廻って直線に入ってきた。

逃げたアイラブリリを交してケイアイアストンが先頭となる。残り300のオレンジ棒を過ぎて、ケイアイアストンの武豊Jが左ステッキを1発いれて1馬身前に出る。メイショウデイムとの間に隙間ができた様で、ドリームバレンチノが外へ出してくる。
残り1ハロン、まだ先頭はケイアイアストン。しかし外からダッシャーゴーゴーの伸びがいい。今度はダッシャーゴーゴーが前に出る。メイショウデイムの内からドリームバレンチノが出てきた。中のメイショウデイムも伸びてはいるが、前の2頭には伸び具合が違う。僅かに内のドリームバレンチノがほんの少しだけ前に出たところがゴールだった。メイショウデイムがクビ差で3着。同じ差でマジンプロスパーが4着。ケイアイアストンはそんなに負けてはいないのだが11着であった。

PVで何度も観る。内の最後方にいたスギノエンデバーが、外へ出して凄い脚を使ってきているのが見える。そしてドリームバレンチノ。かなりの間でジーッと前が開くのを待っている時間があった。そして短い間に凄い脚を使っているのが判る。ダッシャーゴーゴーが59キロでハナ差2着。58キロのドリームバレンチノが勝ち、マジンプロスパーも4着と、やはり短い距離では斤量を背負っても我慢できるのがよく判る。そしてメイショウデイムは3着と、軽量の53キロで前回に続いての好走を見せた。

これでドリームバレンチノは9勝目。今の時代で10勝はすごい記録であろう。それも夢ではないドリームバレンチノの強さであった。でもまだまだ短距離界にはそれなりのスペシャリストがいるだけに、レベルアップしていかねばならない。またそれが出来そうな、今回の着差以上の強さであった・・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。