安藤勝己氏・手記「騎手引退」について

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安藤勝己独占インタビュー

 報道等ですでにご存じのことと思いますが、私、安藤勝己は、本年度の1月をもって引退いたしました。昭和51年、笠松での初騎乗から、37年(実質的に36年)の騎手生活を送ったことになります。ここまで長くやれたのは、ひとえにファンの皆様の声援、関係者の方々の後押しによるものだったと考えております。


 さて、今回ですが、近々の話題として引退に至るまでの経緯についてお話ししたいと思います。実をいうと、すでに昨年の初めごろから引退を考えはじめていました。年齢や体力的なものからなのか、イメージ通りの騎乗ができなくなってきたのは確かです。ここ数年は騎乗数を制限しながらやってきましたが、昨年あたりから「そろそろ潮時かな」と思うようになっていました。


 そこで考えたのは、「去り際をどうすべきか」ということでした。正直、ボクは派手なことが得意ではないので、フェードアウトするように静かに去ってゆきたいという気持ちが大きかったんです。でも、その一方で、「一発かましてやろうか」という考えもよぎったんですよね。具体的には、パドトロワでスプリンターズSに勝って、勝利インタビューのときに「これで騎手やめるわ」といった爆弾発言で締めくくろうか、みたいな……ですが結果は8着で、まさに絵に描いた餅(最後の騎乗となった京阪杯も15着)。そんなわけで、最後の最後まで「競馬は難しい」と思い知らされた次第です。


 引退後は調教師や助手としてではなく、これまでとは違った角度から、すなわちサークルの外から競馬にかかわってゆきたいと考えております。まずはこの手記も、そんな活動の一環としてとらえていただければ幸いです。というわけで、今後ともよろしくお願いいたします。


安藤勝己


安藤勝己独占インタビュー